ファッションウェブマガジン「LIV,」の主宰であり、フリーエディターの乙部アンさんが語る、ものごとの本質を知り、満たされる毎日を過ごすためのヒントが分かる連載「オンナの生き方・磨き方」。vol.27となる今回は、見過ごしがちな不調の原因となる“妄想不安”解消の方法です。
メンタルの不調は百害あって一利なし!
先輩に挨拶をしたら無視された、パートナーがなんだか不機嫌・・・。そんなとき、多くの人が「もしかして私、なにか嫌なことしちゃったのかな?」という心配が頭をよぎりますよね。日々の精神状態に意外と影響しているのがこの“妄想不安”。根拠のない、そして確かめようのない不安にとらわれないために、以下の6つのことを覚えておきましょう。
1. 「ポジティブな仮定」を立ててみる
たとえばいつも優しい上司がどこか冷たく感じたとき。「なにか失礼をしてしまったのではないか・・・」という妄想にとらわれてしまっては、普段はなんなくできる仕事も失敗してしまう可能性が。そんなときは「きっとほかに心配ごとがあったんだな」というように、ポジティブな仮定を立てて冷静になりましょう。
不安がることや原因究明は、今やるべきことが終わってからでもできます。起こってしまった過去やこれから起こるかもしれない未来の出来事に思いを馳せるのは一旦やめて、“今ここ”に集中しましょう。
2. 「人は皆、常に完璧ではない」ことを知る
あなたにも調子のいい日/悪い日、ラッキーな日/アンラッキーな日があるように、周りの人も常に同じ状態ではありません。皆プライベートや仕事でなにかしら悩みを抱える一人の人間です。
つまり、あなたに特別原因がなかったとしてもときには気を回してもらえなかったり、うっかり無視したように見えてしまうことは誰にでもあること。どんなに大人で立派に見える人でも「不完全なこともある」と知るだけで、妄想不安はぐっと軽減するでしょう。
3. 相手にも「不機嫌になる権利がある」ことを理解する
もしも、相手の不機嫌の原因があなたの言動にあったとしても、その相手だって不機嫌になったり、嫌なことに直面する権利があります。同じように怒る権利があり、すぐに機嫌が直らない権利もあるのです。
不安な思いから、その場の状況をコントロールしようとするのはただのエゴ。もし自分が悪いと感じるのなら、余計な妄想はせず、少し時間を置いて丁寧なコミュニケーションを心がけましょう。
4. からだを動かしてみる
考えないようにしよう、忘れようとするほど離れられないのが妄想です。そんなときは、歩くなり、走るなり、運動するなり・・・まずはからだを動かしてみましょう。最初は無理だと思っていても、嘘のように気分転換ができるものです。
心とからだ、そして思考は密につながっていますから、これは案外手っ取り早い方法なのです。
5. SNSから離れる時間をとる
SNSは妄想不安を生む温床です。いつもは気にならないことでも、小さな不安の種があるだけで、さらなる不安を呼んでしまう場合も。そんなときは一旦SNSから意識的に離れましょう。
安心したいと思っていくら情報を追いかけても逆効果です。
6. 「考えてもしょうがない」ことを知る
いくら考えてもわからないものはわからないし、解決しないものはしないのです。ときに楽観的すぎると思われるこの考え方ですが、開き直るというより腹をくくるつもりで。なにか現状に変化を起こしたいなら、考え込むより行動で解決しましょう。相手の気持ちを妄想して落ち込んだり、焦ったりすることほど不安なことはありません。
普段の生活の端々でふとしたことからわき上がる“妄想不安”ですが、どれだけ不毛なことかわかっていただけましたでしょうか? これは、メンタルをじわじわと蝕む見えない悪魔でもあるのです。立場を逆転して考えてみても、気持ちを勝手に想像されてどこかで落ち込まれるほど迷惑なことはありませんから、今日から意味のない妄想からはきっぱりと離れて、心とからだの健康を保ちましょう。
乙部アンの記事をもっと読む。