昨年からの大変革の時を経て、新しい年度が始まりました。これからどう生きていけばいいのか、幸せになるために心得ておきたいことをフォーチュン・カウンセラーの上田麻結先生に伺いました。「風の時代」を生き抜く7つのヒントもあわせてチェック。
風の時代とは?
2020年、私たちの暮らしは激変しました。それを象徴するように「風の時代」というワードに注目が集まっていますが、この言葉は西洋占星術に由来しています。西洋占星術では約20年に1回、木星と土星が会合するのをグレートコンジャンクションと呼んで社会に変化をもたらす現象と見なします。それが昨年の12月22日に水瓶座0度で起こったのです。
もともと、12星座は「火・地・風・水」の4エレメントに分類されます。これまで「地の星座(牡牛座、乙女座、山羊座)」で見られたグレートコンジャンクションのポイントが、この先は「風の星座(水瓶座、天秤座、双子座)」へと移り変わるため、「風の時代」が始まったと言われています。
西洋占星術の視点からより深い考察が可能ですので、ここからは少し踏み込んだお話をしますね。
木星と土星は社会の盛衰を司る天体ですが、西洋占星術では他の星々の影響も考慮しなければなりません。人々の潜在意識に影響を与え、より大きな意味で時代のムードを形成する星は海王星という天体です。この海王星は東日本大震災後の2011年4月4日から2025年3月30日まで、ほぼ「水の星座(蟹座、蠍座、魚座)」である魚座に位置しており(2011年8月5日から2012年2月4日までは水瓶座に逆行)、現在も強力に輝いています。海王星はホームグラウンドである魚座で最もパワフルになるとされています。
私たちの深層心理の奥深いところでは、「水の星座」が象徴する「人情や愛情」を求める心音がずっと鳴り響いており、その上に「風の星座」がリードする自由で軽やかな世界が築かれようとしていることを忘れてはならないのです。
これからは自由と愛がキーワード
また、2021年に関していえば、水瓶座を進行している木星も5月14日から7月28日までは魚座に移動します。社会のシステムがどんどん個人的な仕様に変わっていくなかで、幾度となく「愛の大切さ」が問われるのが2021年だと考えられます。
もともと、理性を司る「風の星座」と感情を司る「水の星座」は、意識の対極としてお互いを補完しあう関係にあります。占い鑑定を通じての私見ですが、クールといわれる「風の星座」の資質が強い人ほど「人の気持ちを大切にしなければ」と人間味を重視し、情緒的といわれる「水の星座」的な人ほど論理的な思考を駆使しようとする傾向が強いと感じます。
風の星座がもたらす革新的な発想と水の星座が有する大衆心理を読み解く力、その二つを両輪として統合できる人が、きっと新時代を切り開いていくことになるのでしょう。
「風の星座」によって象徴されるのは「自由、知性、情報、コミュニケーション」です。たしかに、人も社会もこれまで「地の星座」が司っていた重厚な物質主義から脱却して、どんどん軽やかになっていくはずです。それはまるで、一瞬一瞬を吹き抜ける風のように…。
でも、自由気ままに「自分さえ良ければ」で終始するのでは、きっと何も変わりません。あたりを吹き散らして他を顧みない「酷薄な寒風」ではなく、「人の心を温める春風」を送ろうとする意識が、新時代には求められることになります。
あくまでも自分自身は軽やかに自由に。でも、他者への思いやりや愛ある眼差しをけっして忘れない。それが新しい「風の時代」を生きるための基調と言えるでしょう。
上田麻結(うえだまゆ)
フォーチュン・カウンセラー。米国占星学連盟会員。西洋占星術とタロット・カードによる鑑定を専門とする。著書は『運命だからって、あきらめない!』(集英社インターナショナル)など多数。最新著書『心の扉を開く22枚の気づきのカードスピリチュアルタロット』(自由国民社)が発売中。個別の鑑定は公式ブログから。