ドッグラバーはそれこそ世界中にいて、かけがえのないパートナーとして愛犬と仲睦まじく暮らしています。パリの街にもそんな幸せそうな、飼い主&犬のカップルやファミリーがたくさん。その素敵な関係を、ちょこっと覗き見。
「好き」の伝え方とは・・・
セーヌ川沿いを散歩するのが好きです。恋人たちもいるし、一人ぼっちの若者が何をするでもなく座っていたり、夕飯のことで言い争いをしながら通り過ぎる親子、リセ帰りの可愛い女の子たちの集団も。まるでドラマ人間模様ってかんじの、リアルPARISライフが繰り広げられているからね。
・・・とテクテク歩いていると、目に入ってきた光景が・・・
け、ケンカ!
—— ケンカはやめなさいーーーッ! 大きい子が小さい子をいじめちゃダメ!(だからって、逆もダメだけどね)
は? 何言ってんの? ケンカじゃありませんけど。じゃれてただけ。言いがかりはやめてよ。
——あ、ならいいんですけど・・・。(目つき悪いなー)
先輩が後輩を可愛がっているっていうかさ。
――あなた様が、先輩で?
見てわからないの? どっちが先輩か。こっちは1歳だからね。コイツには、タンギー先輩と呼ばせているんだ。
――ということは、あちらの後輩さんはおいくつで?
タンギー ポルカはまだ7ヵ月のチビさ。気が弱くて人見知りだから、鍛えてあげているとこ。
(あまり年齢差ないですね...)
タンギー はいはい、ポルカ、もう疲れちゃったかな~?
――鍛えているというか、過保護っすね。
ポルカ ボクまだ遊びたいです、タンギー先輩!
タンギー よーし!
タンギー じゃあ、どっちの口が大きいか、比べてみようぜー。思いきり口を開けて、あーん!
(やってることは可愛いけど、顔は怖いんだよな...)
ポルカ 何か、言いました? ディスりましたか?
——まさか!? 仲良しだなぁと思いまして。
ポルカ 後ろの男たちのこと? はい、ウチらみたいに仲良しみたいです。片方はボクの飼い主です。
——いざというときだけ甘えたほうが、ツンデレってかんじで、喜ばれちゃうかも・・・ですね。
タンギー は? ツンデレ?
――あ、タンギーさんはもう習得されていますよ。(目つき怖いなー)
ポルカ ボクも頑張りたいけど・・・向き不向きがありますから。あと、ボクが望んでいても、相手にとってはうれしくないかもだし。グイグイいくことだけが、愛情表現じゃないですよね?
――若いのに、よくわかっていらっしゃる。
タンギー じゃ、オレはグイグイいきすぎ?
ポルカ タンギー先輩、ボクはそれがうれしいです。
ポルカ 先輩! 大好きです!
タンギー 後輩♡
——......(あ、そういうこと?)。
セーヌ川で出会った2組のカップル(?)。そこには、それぞれのやり方で自分らしく相手を大切にすればいいんだな、と思わせてくれるピースフルな空気が漂っていました。
自分の気持ちだけ押し付けてもいけないし、だからって控えめすぎても伝わらないし、難しいなぁ。“愛情”の伝え方に、正解はありませんね。
2人と2匹の幸せな関係が続きますように! また、会いましょう!