ドッグラバーはそれこそ世界中にいて、かけがえのないパートナーとして愛犬と仲睦まじく暮らしています。パリの街にもそんな幸せそうな、飼い主&犬のカップルやファミリーがたくさん。その素敵な関係を、ちょこっと覗き見。
街で目立っていた、イカした3人組
とある日の昼下がり。マレ地区のヴォージュ広場(ちなみに、パリ最古の広場といわれています)の近くを散歩していると・・・おっ!なんだか濃いめの(←失礼!)カップル+1匹が。
さり気なく近付いていくと、こちらの存在を察知して、急にピタリと静止した彼。目は合せてくれない・・・。
―お散歩中に失礼いたしまーす (語尾を上げて、いい人アピール)。
んんん? 知らない人。なに?
―あ! あなたは、オッドアイ(左右の眼の虹彩色が異なる状態)なんですね! わ~、ブルーアイとブラウンアイなのかな?
いきなり、グイグイくるし・・・。ボクはボーダー・コリーだけど、こういう眼はめずらしくないらしい・・・よ。
―ボーダー・コリー、ボーダー・コリー・・・(その場でググッている)。ボーダー・コリー(Border Collie)は、イギリス原産の犬種である。「ボーダー」の名称は、原産地がイングランドとスコットランド、イングランドとウェールズの国境(ボーダー)地域であることに由来する。ブリティッシュコロンビア大学の研究によると全犬種で最も知能が高いとされる犬種である。―ウィキペディアより
わーお、最も知能が高い!? 馴れ馴れしく話しかけて失礼しました、ムッシュ?
アトラスだよ、男っぽくてカッコいい名前でしょ。ムッシュとか言われても・・・まだ1歳にもなってないし。
―え! こんなに体が大きいのに?
体重は16キロぐらいだし。だぶん、これ以上は大きくならないかもって飼い主のジャッドとステファンが言ってたし。
――あ、せっかくなので、皆さんの写真を撮らせてもらっていいかな・・・。
Une Deux Trois!
うんうん、いいかんじ・・・って、アレ!? なんで、そっぽ向いてるかな?
3人で一緒に撮られても、別にうれしくないし・・・。
ま、でもボーダー・コリーは国と国の境目(ボーダー)の諍(いさか)いが多い地域で生まれたから、わりと平和主義者だし。ボクはその場の空気は読むタイプだもん。もともとは羊を追いかけるのが得意らしいけど、パリジャンのボクは羊なんて見たこともないし。
―どんなことが好きなのかな?
ボール遊びとか、ジャンピングが好きかなぁ。
あと、鶏肉と、新鮮な生のズッキーニと人参の付け合わせっていうのが最近のマイブーム。おうちのあるモントルグイュ通りは毎日朝市をやっていて、いつも美味しそうな野菜を横目で見ながら散歩してるよ。たまに下に落っこっている野菜を見つけたらラッキー♪ こっそり隠れて食べてる。でも、ま、いちばん好きなのは・・・
―いちばん好きなのは??
(テッ照れー)ジャッドだしね。
―あ、なーる・・・。それじゃあ、彼女とのツーショットを撮ってあげますよ。 Cheeeese !
彼女(ジャッド)、かなり美人だもんね。アトラスくんもデレデレですな。
今度はしっかりカメラ目線っすね (わかりやすっ)。
おっと、このタイミングで、ステファン(彼氏)が仕事に戻るということで挨拶が。
彼氏 よーしよーしよし。寂しいけど、またあとでな。(なでなで)
(ちゅっちゅっ)
早く行っちゃってくれないかなー。(真顔)
―もうちょい、寂しいフリとかしたほうが・・・
ばいばーい。わざわざ仕事とか抜けて来なくていいのに。ボクと彼女の時間を邪魔しないで。
行こ行こっ。(ラララーン♪ ラララーン♪)
―あの、待って・・・まだ話が・・・
(ラララーン♪ ラララーン♪)
行っちゃった・・・。おまえも邪魔者ってことか(笑)。
オッドアイは希少であるがゆえに、“幸福の使者”と呼ばれているんだよね。あのカップルが幸せそうなのは、キミのおかげかもしれないね(ちょっと不本意かも知れないけど)。
アトラスくん、インスタグラムやってるっていってたから、探して出してフォローしようかな。三角関係が平和に保たれることを、祈ってます!