効率的にきれいになれる美容クリニックの進化は目覚ましく、私たちの興味は高まるばかり。だからこそ正しい知識を得るために、美容医療初心者のライターYが直撃取材!
形成外科とレーザー治療。そして美容医療と親和性の高いキャリア
今回は東京駅八重洲口から徒歩5分ほどの立地に、2015年に八重洲形成外科・美容皮膚科を開業した院長の原かや先生にお話を聞いた。
“美容外科”というとメスを使った整形手術などを想像する人も多いかもしれないが、そもそも“形成外科”は聞き慣れないという人もいるのでは? 原先生はドキュメンタリー番組を見たことがきっかけで、医学部入学前から形成外科、特に顔を変化させることに興味を持ったそう。
「形成外科はやけどの治療や傷跡を改善するなど、体の表面にある病気や怪我を治したり、見た目を改善したりする分野です。皮膚科の外科バージョンというとわかりやすいかもしれません」とわかりやすく説明。
形成外科医であり、サブスペシャリティ(さらに深い専門分野)としてレーザー指導専門医でもあったことは、機器を使用することも多い美容医療との親和性が高く、開業にあたって保険診療だけでなく、自費診療での治療をスタートしたそう。
年齢とともに変化するのは当然
原先生のモットーは、“家族に自信を持ってすすめることのできる治療”を提供すること。新しい製剤や機器を導入する際は、まずは自ら体験! 麻酔なしでダウンタイムや効果を検証しているというから驚
く。
「世の中には問題が起きてしまうものもあります。提案するうえで50%の勝率ではなく、限りなく100%に近いものを扱っていきたいという思いでいるので、痛みや効果を自らで検証することを課しています」
そのうえで意識するのは、やりすぎない自然な美しさ。
「顔だけハリがあって、手や首はシワシワというのはアンバランス。歳を重ねればそれなりに顔のボリュームは落ちてくるので、若いころと同じではなくマチュアな美しさを引き出していきたい。患者さん本人が気にされているところを改善することと、客観的に見てさらによくなりそうなところを変化させることの二方向から、その人なりの個性を引き出すことが私の仕事だと思っています」
ひとつの治療だけでは仕上がりに違和感が出てしまうこともあるため、加齢をロジカルに分解・分析して、コスパとタイパの面でも、その人のキャパに合った治療を提案。すすめすぎることはしない。
「毎日が楽しくあるためにするのが美容医療。ほどほどの距離感で美容医療と付き合っていただくのが良いのかなと思います」
その一方で、とっても美容マニアな原先生。好きが高じて、時に「使ってみたい!」と新しい製剤や機器を導入することも。同世代の患者さんには自らがやって良かった治療をおすすめすることもあるのだとか。
八重洲形成外科・美容皮膚科 院長 原かや先生
2006年東京女子医科大学医学部卒業後、同大学 形成外科学教室に入局。都立多摩総合医療センターに勤務後、スタンフォード大学形成外科で研鑽を積み、東京女子医科大学東医療センターに勤務し、助教に就任。’15年、八重洲形成外科・美容皮膚科を開設。保険診療での手術、特に眼瞼の手術に力を入れる。「美容のかかりつけ医」を目指し、コンビネーション治療を推奨・実践している。