2023年があっという間に過ぎ去ったと話す、美容家の神崎恵さん。2024年の目標は、なんと「休むこと」!? その真意とはーー? 【連載「Megumi’s Mirror」】
“休まない女”のお休み宣言
2回、瞬きをしたら、2023年が終わってた。それくらい、2023年が過ぎ去る時間は速かった。びっくりするほど、速かった!
時間の感覚は、年齢を重ねるほどに速く感じるという研究結果があるようですが、実際、子供のころは1日がものすごく長かったのに、大人になると、1日どころか、1年が、本当にあっという間…。1年の始まりと、猛暑のころ。合わせて2回、瞬きをしたら、年末だった、そんな印象です。
2023年を振り返ると、やるべきことを増やしたと同時に、やらないことも増やした年でした。限られた時間をどう有意義に、悔いなく過ごすか。ものごとの取捨選択に、より、意識的になった気がしています。
さて、そんな私の2024年の目標は、【休む】こと。“休まない女”として有名な神崎恵ですが(笑)、2024年は夏休みとして1ヵ月間、お休みする所存でございます。
「1ヵ月かーい!」と、ツッコミが入りそうですが、これまでも最大1週間くらいのお休みは取っておりました。でも完全に1ヵ月間オフ、というのは初めてのこと。
私的にはかなり勇気のいる決断です。そのため、2024年は前半の半年間で2年分の仕事をギュギュッとやろうと思っています。えぇ、休むためです(え? 休みになっていない?)。
ちなみに、その1ヵ月の夏休みはいったい何をするのかというと、三男の海外でのサマースクールに同行し、一緒に過ごす予定です。
2023年は、コロナ禍もようやくあけて、海外へ行く機会が激増した年でした。パリにはなんと4回、そのほか韓国、NYなど。パリの旅のうち1回は、息子たちと行ったプライベート旅行です。これがまた、本当に印象深い旅で、「1ヵ月休んで海外で暮らしたい」という思いのきっかけとなった時間でした。
自分たちで行きたいお店を探し、調べ、時には道をたずね、注文したり交渉したり。積極的に現地の方と、つたない言葉でコミュニケーションをとろうとする彼らの姿が、本当に頼もしくて! 海外を旅した数は、息子たちよりはるかに上回る私ですが、彼らと過ごしたパリでは、まったくの役立たずでした。率先して導き、案内してくれることが、母としてはうれしいような、ちょっと情けないような…。
日本にいると、言葉は通じるし、便利だし、どうすればうまくいくのか、わかっているから安心で、何かあっても対応できます。
でも、異国の地では、言葉も文化も違うし、土地勘もない。脳をフル回転させて、五感もコミュニケーション能力もフル稼働させなくちゃいけない。そのピリッと背筋がのびる感じ、夜にはクタクタになってしまう感じが、とても心地よかったんです。
体も心も脳みそも大いに刺激を受けました。同時に、私のなかで、“学びたい!”欲のスイッチがパチン、と入りました。
全力で走っていると思ってきたけれど、まだまだやれることがある。やりたいことがある。自分のキャパシティなんて、いくらでも広げられるじゃないか。慣れ親しんだ優しい空間で、甘ったれてんじゃないぞ! そんな気持ちとともに、語学を学びたい欲求が急激に高まっています。
子供たちは、どんどん育ち、いつか巣立っていきます。それに伴い、自分のためだけの時間も、増えていく。自分以外のだれかのためには異常にフットワークが軽いけれど、いざ自分のため、となると、急に足取りが重くなる。
2024年は、そんな自分に“喝”を入れながら、学びも仕事も休息も、バランス良くとっていこうと思います。