一度その存在を知ると、気になってしまう、そして好きになってしまう魅力の持ち主――それが松下洸平さん。11月25日（土）に放送・配信される「WOWOW松下洸平祭り」を前に、ご本人にインタビュー。俳優とアーティスト、それぞれの活動への向き合い方、放送・配信される作品の観どころ、さらに“祭り”中の過ごし方まで！？ 丁寧にチャーミングに語ってくれた。
特別な一日！松下洸平作品を一挙放送・配信
ドラマや舞台、アーティストと幅広く活躍する松下洸平さん。各方面から注目を浴び、そのオファーに確かな実力で応えてきた彼は、その多彩な才能と飾らない素顔で多くの人を魅了している。まさに、今いちばん気になるひと。
松下さんファンはもちろん、彼のことが気になって仕方ないという方に朗報！ 今年の夏に上演されたばかりの舞台から最新のライヴまで、松下さんの出演作を一挙に放送・配信する「WOWOW松下洸平祭り」が、11月25日（土）に行われるのだ。
気になるラインナップは――舞台・こまつ座「闇に咲く花」、最新ライヴ「KOUHEI MATSUSHITA LIVE TOUR 2022 ～POINT TO POINT～」、WOWOWオリジナルドラマ「向こうの果て」（全8話）、映画『燃えよ剣』の4作品。思う存分に“松下洸平”漬け――祭りに“参加”すれば、一夜にして“松下洸平ファン”を名乗れるはず！
松下さんご本人が楽しみ方を伝授！
――11月25日は一晩中ずっと、松下さんの出演作品にどっぷり。どんなふうに楽しめば良いでしょうか？
19時のこまつ座「闇に咲く花」からスタートで、ラストが朝4時からの映画『燃えよ剣』なんですよね。お風呂に入るタイミング難しいですね…（笑）。19時前に入っちゃいましょうか。その後のライヴ映像はラフに観られると思うので、そこでご飯は食べられるかなあ。ライヴのMCは結構長々と喋っているので、そこは一回寝ちゃって（笑）。…そんな感じで楽しんでいただけるといいかなって。
――こまつ座といえば井上ひさしさんの戯曲。松下さんはこまつ座の舞台を以前も経験されていますが、今回の作品「闇に咲く花」はどんな経験になりましたか？
こまつ座さんは過去2作品に出演させていただいてるんですが、実は2本とも井上さんの台本ではなく、井上さんが書きたくても書けなかった、遺作を含めたものを他の作家さんが引き継いで書いた演目で。今回は井上さんの台本だったので、まずは、井上さんが書かれたセリフを言えたのが嬉しかったですね。井上さんにしか書けないだろうなってセリフがたくさんあって。
本作は初演が1987年で、僕と同い年なんですよね。だから自分が生まれたときからある作品に携われたことも嬉しかった。あと、戦後2年の話なのに、“現代”のことをいっているようで、ブワッと胸にくる瞬間もあって。演じながらいろいろと考えさせられましたね。
…ただ、あの。僕はまだ映像を観れていないんですけど、DVDあるあるというか…。舞台をやっているときは撮られていると思ってないので、すんごい顔をしているときがあるんですよ。そこは大目に見ていただけると。フフフ。（となにやら楽しそうな笑顔で）
――俳優として舞台で演じることと、アーティストとしてステージでパフォーマンスすること。どちらも生（ライブ）ですが、それぞれの面白さはなんでしょう？
舞台とライヴは、“楽しい”と感じる瞬間が違いますね。舞台は、演じている最中に楽しいと思うことは実は1回もなくて。必死に喰らいついて鼻水や汗をダラダラ垂らしながらお芝居をした後に、最後の挨拶でお客さんが拍手してくれた瞬間に「あ〜良かった。楽しかったな」と思うんです。舞台は99％くらいが大変で辛くて、でも最後の1％、お客さんのワーッていう拍手で99％の辛かったことをすべて忘れさせてくれるんです。不思議ですよね。
ライヴはもうちょっとカジュアルで、歌っているその最中からすでに最高に楽しいです。僕が楽しくなかったらお客さんも楽しくないと思うので、楽しむことが大前提ですね。皆さんと一緒に楽しめるように1〜2ヵ月かけてツアーをつくって、喉や体の調子も整えてその時の自分のパーフェクトな状態でステージの上に立てるように心がけています。
だから同じ「生」でも、取り組み方や僕が届けるものとお客さんがくれるものは、舞台とライヴでは全然違うんですよね。
――役者とアーティストの二刀流。一筋縄ではいかない、ある意味“挑戦”ですよね。
そうですね。プロフェッショナルとしてどちらも成立させたいです。切り替えが気分転換になるほど、余裕を持てるスキルが僕にはまだない。舞台もアーティスト活動も自分自身への挑戦は続くんじゃないかな。反対にドラマや映画の映像は“みんなで”作っている感が強いです。今は「いちばんすきな花」（フジテレビ系）というドラマを朝から晩まで撮っていて、僕以外の3人もずっと一緒にいてくれるので心強いです。荷物を4等分している感じですね。
――では、松下洸平的ドラマ「向こうの果て」と映画『燃えよ剣』の見どころポイントは？
「向こうの果て」は、松本まりかさん主演の作品で、僕が松本さんのヒモの役なんです。この作品で松本さんとは初共演だったんですが、一発目の撮影が松本さんにボッコボコにされるシーンで（笑）。リハーサルから本気で来た松本さんに「あ…この人すごい」って思って、一気にスイッチが入ったのを覚えています。僕から「遠慮しないで思いっきり殴って蹴って大丈夫です」と松本さんにお伝えしました。作品の冒頭の方で僕が突き飛ばされたり思いっきりビンタされるシーンは、ものすごく迫力あると思います。
『燃えよ剣』は殺陣のシーンに注目です。殺陣をやるのは初めてだったので毎日ドキドキしていたんですが、主演の岡田（准一）さんが丁寧に教えてくださってなんとかできたかな。あと、岡田さんを筆頭に京都の街を走り去るシーンがあるんですけど、岡田さんの足が速すぎて、後ろの僕らが全員付いていけてないのでーーそんな瞬間も見つけてみてください（笑）。岡田さんのおかげで…次の日歩けないくらい足がパンパンになりました（笑）。
――「WOWOW松下洸平祭り」の放送・配信を楽しみにしているGINGER読者にメッセージをお願いします。
僕の作品をまだご覧になってない方もたくさんいらっしゃると思うので、この機会に可能であればぜひ全部観ていただきたいです。松下洸平の芝居に対する向き合い方だったり、僕自身が大切にしてきた舞台での姿だったり、ライヴ中の素な状態だったり、僕のほとんどのことを分かっていただけると思います。ちょっとでも興味がある方も、今回の祭りを観ていただいて、これをきっかけに舞台やライヴに行きたいなと思ってくれたら嬉しいです。
ーーいろんな松下さんを堪能できる、贅沢な一夜。松下さんを好きにならざるを得ない“お祭り”にあなたもぜひ参加してみては。「WOWOW松下洸平祭り」のタイムスケジュールはこちらから。
WOWOW 松下洸平祭り
11/25（土）午後7時～放送・配信
■こまつ座『闇に咲く花』
■松下洸平「KOUHEI MATSUSHITA LIVE TOUR 2022 ～POINT TO POINT～」
■WOWOWオリジナルドラマ「向こうの果て」（全8話）
■映画『燃えよ剣（2021）』
さらにインタビューの最後に、発表されたばかりのニューアルバムと年明けから始まるライヴツアーについても教えてくれた。
新年はファンと触れ合うアーティスト活動からスタート！
――2ndアルバム「R&ME」はどのような想いが込められているんでしょうか？
1作目の「POINT TO POINT」は俳優とアーティストとしての自分を繋ぐという意味を込めたんですが、1年経って少しずつアーティストとしての自信もついてきて。今作では僕の音楽に対する愛をギュッと詰め込みたいなと。僕の音楽のルーツは、ヒップホップやR&Bなどのブラックミュージックなんですけど、そんなジャンルへのリスペクトと、「音楽と自分」、「リズムと自分」という意味を込めて「R&ME」と名付けました。
――年明けからはライヴツアーもスタート。ツアーへの意気込みは？
今回のツアーは、全国12ヵ所、14公演。ファイナルが東京のガーデンシアターで2DAYSあって、今までで一番大きなステージになるのでドキドキしています。そして今回初めてお邪魔できるところも多いので、楽しいツアーになる予感がしています。ツアーは僕の方から皆さんに会いに行ける機会なので、お近くの方はぜひ僕に会いに来てほしいし、一緒に盛り上がりたいですね。
松下洸平（まつしたこうへい）
1987年3月6日生まれ、東京都出身。2008年に「洸平」名義でCDデビュー。翌年より俳優活動を始め、NHK朝の連続テレビ小説『スカーレット』（‘19）でヒロインの夫、八郎役で人気を博す。俳優としての活動の傍ら、2021年にシングル「つよがり」で再デビューを果たし、2ndアルバム「R&ME」が12月13日にリリース予定。さらに、2024年1月20日より自身最大規模のライヴツアー「KOUHEI MATSUSHITA LIVE TOUR 2024 〜R&ME〜」がスタート。
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