フリーアナウンサーの青木源太さんによる美容×コミュニケーションにまつわる連載。23回目の今回は、ホクロのお話。
vol.23 僕とホクロのエトセトラ
思春期の頃、僕は泣きぼくろに憧れていました。目尻の下にホクロがあると、まるで瞳からこぼれ落ちた涙のようで、言いしれぬセクシーさを感じてかっこいいなと思っていました。
僕の顔には泣きぼくろはなく、幼い頃からそばかすがありました。それは自分の中では小さくないコンプレックスで、そばかすの代わりに泣きぼくろがあれば良かったのにと鏡の中の自分を見つめながら思っていました。でもそんな僕のそばかすも、周りの人からは「そばかすが海外のお人形さんみたいで可愛いね」とか「そばかすがあって羨ましい」と言われることもあり、コンプレックスの捉え方も人それぞれだなぁと思ったものです。
泣きぼくろに憧れる人は今も多くいて、メイクで描く人もいるようです。SNSのメイク動画でも泣きぼくろを描く動画を目にすることがあります。ちなみにシンガーソングライターの椎名林檎さんは、マドンナに憧れて口元にペンでホクロを描いていたら実際にホクロができたそうです。数年前にインタビューでお会いしたときに直接聞いて、とても驚いたのを今でも覚えています。
ホクロに関しては、大人になってからホクロ除去の施術を受けたことがあります。僕は鼻の左側にホクロがありました。大きさとしては全然大きくはないのですが、色が濃いものでした。元々は全く気にしていなかったこのホクロを取ることになったのは、ヒゲ脱毛がきっかけです。
脱毛でヒゲの青々しさが顔からなくなると急に存在感を示すようになったのです。仕事現場でメイクをしてもらうときも、何も言わなくてもメイクさんがコンシーラーでホクロを隠すようになり、いよいよ僕も気になるようになってきました。これは男性のヒゲ脱毛あるあるなのですが、ある程度ヒゲ脱毛が進むとシミやホクロなど他の部分が急に気になり始めて新たな施術に進んでいく、というものです。
僕が行ったのはCO2(炭酸ガス)フラクショナルレーザーを使用した治療です。これは出血せず、他の治療法と比較しても治りが早いのが特徴です。痛みに関しては、麻酔の注射を打つときのチクッとした痛みがありますが、それ以降は麻酔が効くので痛みは感じません。術後は跡が目立たないように保護テープを10日ほど貼ることになりますが、それ以外はいつも通りの日常生活を送ることができます。
もちろんホクロはあってもなくてもどちらでも良いと思うし、人生の相棒として大切にしている人も多いと思います。でも自分が想像していた以上に簡単に取れるものでもありました。僕の場合はメイク時間が少しだけ短くなりハッピーでした。「少し気になるかなー」くらいの気持ちであっても、サクっと取ってみるのも良いかもしれませんね。