話題作への出演が絶えず、真摯に作品に向き合う姿も印象的な俳優、松山ケンイチさんと長澤まさみさん。前回の記事で、俳優への熱い思いを語ってくれたふたりに、今回は“恋”にまつわる3つの質問!
Q.1 役者という仕事に“恋している”と思う瞬間は?
松山「想定外の新しい表現に出合ったとき」
役者ひとりひとり感じ方、考え方、捉え方は違うから、思わぬ演技を目にしたときは『そうきたか!』と興奮する自分がいます。俳優業を楽しむために、自分を枠にはめることなく、自由な表現ができる人間でいたい!
長澤「いろんな役者さんの最高の演技を見たとき」
いいお芝居って見ているだけで元気をもらえる気がします。時にはモチベーションが上がらなかったり、自分自身に飽きてしまったり…そんなとき、ふとほかの方の演技を見ると、芝居への恋心が湧き上がってくるんです。
Q.2 今、恋焦がれているものは?
松山「育てるほど知りたくなる“農業”に夢中!」
スイカの種を植えてみたり、イチゴを育ててみたり、いろんな農作物にトライ中。やればやるほど『なぜ』『どうして』が出てきて、面白くて仕方がない。食べるとき、“おいしさ”に“喜び”がプラスされるのが最高!
長澤「今、改めて栄養学を勉強中」
年々健康志向が高まるなか、とうとう学びをスタートさせました。常備菜づくりが日々のルーティンなので、学んだことをベースに、お気に入りの料理家さんのレシピを試しながら、マイ定番レパートリーを作成中です。
Q.3 あなたにとって、ズバリ「恋」とは?
松山「パワー!」
恋をしている人は美しいし、好きな物事がある人には勢いがある。周囲の人々を惹きつけてやまない“求心力”も備えている気がします。よく考えると、恋って人間にとってのいちばんの栄養かもしれないですね。
長澤「血流」
恋をすると血の巡りが良くなって、心の滞りもなくなって、体が軽やかに動き出す気がします。視界が開けて、世界もカラフルになって、物の見方まで鮮やかになる感じ。恋は、心と体の好循環を生むのかもしれません。
ーーふたりが共演する最新作『ロストケア』。 役者という仕事に“恋している”彼らの熱き演技に期待!
『ロストケア』
2023年3月24日全国公開
介護士でありながら42人を殺めた男は、自分のしたことは“殺人”ではなく“救い”であると主張する…。介護を巡る事件が後を絶たない今、この深い問題に切り込んだ葉真中顕の原作を映画化。家族のあり方と人の尊厳の意味を問いかける衝撃作。
監督/前田哲
脚本/龍居由佳里、前田哲
原作/葉真中顕『ロスト・ケア』(光文社文庫)
松山ケンイチ(まつやまけんいち)
1985年3月5日生まれ、青森県出身。2001年ホリプロ×Boon×PARCOの共同企画オーディションでグランプリを獲得。翌年、俳優デビュー。映画『聖の青春』『BLUE/ブルー』『ノイズ』『大河への道』『川っぺりムコリッタ』など出演作多数。2023年は「100万回言えばよかった」(TBS系)「どうする家康」(NHK総合)に出演。6月には『大名倒産』が公開を控える。
長澤まさみ(ながさわまさみ)
1987年6月3日生まれ、静岡県出身。2000年第5回「東宝シンデレラ」オーディショングランプリ受賞。同年、俳優デビュー。映画『MOTHER マザー』『コンフィデンスマンJP』シリーズ『マスカレード・ナイト』『シン・ウルトラマン』など出演作多数。