昨年に行われた『FIFAワールドカップカタール2022』での活躍が記憶に残る、サッカー選手の田中碧さん。日本代表メンバーとして世界に挑んだ日々、チームメイトについて語っていただきました。
もっとプレイしたい、帰りたくない。日々その思いが募った
今回のワールドカップをともに戦った日本のメンバーたち。強い結びつきや信頼感、そしてテンションの高さがダイレクトに伝わってきて、サッカーに興味がない人でも応援したくなる、そんな魅力的なチームでした。
「めっちゃ楽しいチームでしたよ。チームの雰囲気が良いから勝てるし、勝つからもっと雰囲気が良くなる。ものすごくいいループがあったと思う。もっとこのチームでサッカーをしたいという気持ちが、期間中は日に日に大きくなりました。特にグループリーグ第3戦のスペイン戦のときは、負けたら帰国、負けたら解散。帰りたくないと思いながらピッチに立ちました」
魅力的な選手が多いなかで、特に仲の良い選手について聞いてみると…。
「冨安(健洋)選手。オリンピックのときから仲良くなって、同じ年ということもあり、今回もいろんな話をしました。サッカーのこと、プライベート、将来の話…。でもたくさんしゃべったせいか、内容についてはあんまり覚えてない(笑)。僕はもともとそんなによくしゃべるほうではないんですが、冨安選手とは波長が合うのか、いろいろ話したくなっちゃうんですよ」
スペイン戦、ゴール前に詰めていた田中選手にゴールライン寸前からボールを送ったのが、小学校時代からの幼なじみである三笘薫選手。試合後、ふたりが一緒に喜び合う姿に日本は大盛り上がりだったと伝えると、
「あぁ、知ってます(苦笑)。帰ってきてからすごい言われます。もちろんうれしいんですけれど、僕たち自身は、ずっと一緒にサッカーやっていることがもはや普通だから、すごいとかエモいとか言われるのはちょっと変な感じなんですよね(笑)」
田中碧(たなかあお)
1998年9月10日生まれ、神奈川県出身。地元チーム川崎フロン ターレの下部組織を経て2017年に入団。’18年J1リーグデビュー。現在は独リーグフォルトゥナ・デュッセルドルフ所属。ポジションはミッドフィルダー。