昨年世界を熱く沸かせた『FIFAワールドカップカタール2022』。スペイン戦で逆転ゴールを決め、日本を歓喜に沸かせたのが、サッカー選手の田中碧さん。ピッチ上では眼光鋭く、一方カメラの前ではキュートな笑顔を披露。その素顔に迫る!
無理難題を要求される、レベルの高い環境に身を置いていたい
今回初めて、ワールドカップのピッチに立った田中碧さん。夢の舞台はどんな場所だったのでしょうか?
「すごかったです、とにかくすごかった。同じ国際大会でも、オリンピックとはまったく別。最高峰での国と国との戦いというのはこういうことか…と、実感しました」
でも、〈憧れていた場所〉に立ったという実感は、それほどなかったのだとか。
「それはたぶん、今の自分にとって、今回の大会は通過点だからだと思います。どちらかというと、必ず次回も戻ってきて、そして今回以上の活躍をする、という未来への目標ができたことのほうが大きいかな。もともとあまり目標を立てるタイプではないので、僕にしてはとてもめずらしいこと。そのくらい、ワールドカップは魅力的な大会。いつか引退したときにやっと、“出たんだな…”と噛み締められる気がしますね」
幼稚園時代に始めたサッカー。現在24歳の田中さんにとって、その魅力とは?
「う~ん…僕もたまに思うんですよ、サッカーって90分間もあるのに、2分程度しかボールに触れなくてあとはずっと走ってるだけ。で、何が楽しいの?って(笑)。でも、できないことができるようになるのって、やっぱり楽しいし、苦しいことを経験して少しでも成長できたりすると、大きな達成感を得られる。それを感じるために、僕はサッカーをやっているんじゃないかな。だから、難しいことを要求される環境にいるとやる気が出るし、“無理だろ”っていうような場所に飛び込むのも実は好き(笑)。今はドイツのブンデスリーガで戦っていますが、いつかイングランドのプレミアリーグの上位チームに行けたらと思っています」
田中碧(たなかあお)
1998年9月10日生まれ、神奈川県出身。地元チーム川崎フロンターレの下部組織を経て2017年に入団。2018年J1リーグデビュー。現在は独リーグフォルトゥナ・デュッセルドルフ所属。ポジションはミッドフィルダー。