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TIMELESSPERSON

2022.08.06

「とにかくラグビーが大好き」竹山晃暉が試合中も笑顔な理由

今、日本ラグビー界で注目の選手・竹山晃暉さん。チームをリーグ優勝に導いた立役者でありながら、実は「強さ」だけでなく、絶妙な「甘さ」を兼ね備えている。その二面性をひもといてみた。

竹山晃暉

ラグビーを始めたのは3歳。それからはどんなときもラグビーが大好き

所属する埼玉パナソニックワイルドナイツがリーグ戦で優勝を果たした5月。竹山さんは1日だけ、その甘い余韻を味わったという。

「優勝した翌日はしっかり浸りました。そして1日経ったら、できなかったこと、足りなかったことの分析が始まります。1日充分に甘い気持ちになって、切り替えた感じですね」

3歳でラグビーを始め、中学ですでに「怪物」と呼ばれていた竹山さん。けれど実際は甘い笑顔でラグビーファンを惹きつけている。

「とにかくラグビーが好きなんですよ。大好きなことを一番にできているから、試合中も笑っていることが多いですね。うまくいかなくて悔しい瞬間ももちろんたくさんありますけど、ラグビーの本質を楽しめているのかなと自分で思います」

竹山晃暉

シャツ ¥59,400、パンツ¥157,300/ともにディースクエアード(スタッフ インターナショナル ジャパンクライアントサービス) ベルト/スタイリスト私物

チームのために、自分の弱さと向き合った

実はシーズン中盤までチーム内で、居心地の悪さを感じていたという。

「入団3年目で、もうルーキーではない。ミスや自分の甘い部分を突きつけられて、僕自身何を目指しているのかわからなくなったんです」

チームが何を求めているのか再確認をする作業を重ね、できていないところを徹底的に洗い出した。

「ハイボールキャッチといって、高く上がったボールを獲得することが、チームが僕に期待している役割のひとつだった。けれど、僕はそこから逃げていたんです。これはボディバランスを崩せば落下して怪我をしてしまう危険なプレイです。怖かったんですよ。そこに今までチャレンジしてこなかったと気が付きました」

徹底的に自主練を重ね、バランスを崩さない体作りも続けた。竹山さんが感覚を掴んでからはチームも波に乗っていく。

「苦手なことから逃げていたらプレイヤーとして終わり。向き合ってこそ見えてくる景色があったんです」

常に自分を追い込むけれど「僕、実はかなり甘いですよ」と笑う。

「ジャンクフードも、スイーツも大好き(笑)。ゴルフや車など好きなものもたくさん。そこで学んだことをラグビーに持って帰ってこれるんです。仕事も趣味も、ずっと全力ですけど、それが心地いいんですよ」

竹山晃暉(たけやま こうき)
ラグビー選手。埼玉パナソニックワイルドナイツ所属。1996年生まれ、奈良県出身で、3歳からラグビーを始める。2019年に埼玉パナソニックワイルドナイツ入団。2022年にリーグ優勝を果たした。 

PHOTO=〈1枚目〉野本浩一郎、〈2枚目〉片桐史郎(TROLLEY)

STYLING=MASAYA

HAIR & MAKE-UP=MISU

TEXT=安井桃子

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