数々のアニメにひっぱりだこの声優、梶裕貴さんが今回演じたのは中学生?! 一筋縄ではいかなかった役作りや公開中の映画にちなんだ甘酸っぱい思い出について聞いてみた。
仕事から得るエネルギーで生きていける
「進撃の巨人」など数々の大ヒットアニメで声優をつとめる梶裕貴さん。2018年から放送され、現在劇場版が公開中の「からかい上手の高木さん」では淡い初恋に揺れる中学生をコミカルに演じています。
「36歳の僕が中学生役ですから、改めて声優という仕事の面白さを感じます。年齢も性別も、何だって超えていける仕事。西片(本作の主人公)役は楽しいけれど、すごく難しくて。日常の会話はもちろん、モノローグなどもたくさんあって、テンションの上下も激しい。今まで自分が積み重ねてきた経験をフル活用しないと太刀打ちできないんです」
台本を読み込み、頭の中に“どう演じるのか”の地図を描いていく。「『この役はこういう声の出し方・喋り方をするもの』と決めつけないようにしています。キャラクターは生きているわけで、なぜそういう声を出すのかを正確に理解し、信念を込めて演じたい。僕は普段から趣味がなくて、芝居のことばかり考えてしまうタイプ。でも、仕事からエネルギーを得られるので、無趣味でも問題ありません!(笑)」
梶さんに3つの質問!
Q. 伝わりやすい、声の出し方ってありますか?
A. 想いを込めること
テクニックよりも何よりも、自分が思っていることを噓偽りなく伝えるのが大切かと。信念は、自然と音に乗るもの。まずは自分の想いをしっかり整理し、まとめておく準備が必要かもしれませんね。
Q. 中学生時代、夏の甘酸っぱい思い出は?
A. 夏祭りでソワソワ
夏祭りの日に「女子も来てるらしいよ」と聞いて、男子たちは「偶然会えないかな」と皆ソワソワ。でも、いざ会うとそっけない態度をとってしまうんですよね。本当に『からかい上手の高木さん』で、僕が演じる西片という中学生そのまま(笑)。
Q. おすすめの喉のケア方法は?
A. ストレスを溜めない!
どの季節も乾燥には気をつけていますが、一番はメンタルを健康に保っておくこと。「喉のために何かしないと!」と思っていると、逆にそれが精神的ストレスになってしまうんですよね。自分の仕事スイッチをオフにして、リラックスできる時間を作るのが大切かもしれません。
劇場版『からかい上手の高木さん』
監督/赤城博昭
出演/高橋李依、梶裕貴ほか
配給/東宝映像事業部
全国公開中
梶裕貴(かじゆうき)
1985年9月3日生まれ、東京都出身。2004年声優デビュー、「進撃の巨人」「僕のヒーローアカデミア」「七つの大罪」など数多くの作品に出演。著書に『いつかすべてが君の力になる』(河出書房新社)などがある。