痒みがひどく、無数の発疹に頭を悩ませていたという田中みな実さん。皮膚科を受診するも原因不明。たどり着いた答えは…。【連載「田中みな実のここだけ話」】
今回のテーマ:ホッシン
原因不明の真っ赤な発疹が体中に現れた。初めはお腹周りにプチプチできている程度で気にもしていなかったけど、だんだんと範囲が広がり、背中や腰周りにまでプチプチプチプチ…痒くて痒くてしょうがない! 不安に駆られ医療機関に片っ端から電話をするも年末だからかコロナなのか、二つ返事で断られてしまう。なんとか美容皮膚科の先生に診てもらい、もしかしたらダニかもしれないとの回答に耳を疑った。「こんなに清潔にしているのにあり得ない」と。
しかし、可能性がないとは言い切れないので、家中のダニ駆除を試みた。肌着類やパジャマ、シーツなどは全て高温で洗ってスプレーをして、また洗って。キャミソールなど、肌に直接触れるものは着るときに光を当てて隅々まで確認してから着用したし、寝る前は目を皿のようにしてベッドにダニが潜んでいないかを確かめた。しかし、これだけ気を付けても一向によくなる気配はなく、むしろ悪化していくのでダニの線は消え、他の可能性を探ることに。
電話で問い合わせてもどこも相手にしてくれないから、やっている皮膚科に飛び込んで緊急性を訴えた。診察結果は「ん~、乾燥…ですかね?」。いや、そんなわけはない! 保湿だ加湿だと異常なほど気にしている私に限って! 感染症の疑いはないかなどとしつこく食い下がり、抗生剤を処方してもらった。なんとか仕事納めまで乗り切らなきゃ!と、抗生剤もアレルギー剤も、ステロイドも服用したし、軟膏は小まめに塗った。首や背中のあたりは見えない上に、腕を後ろに回すと肩甲骨が邪魔をして塗りにくいのなんのって! 全裸でおかしな体勢になりながら無数にある発疹のひとつひとつに薬を塗っていくのは想像以上に骨の折れる作業で、惨めだった。
原因がハッキリしないまま、症状も改善しないまま、年を越して今に至る。このタイミングでよかった。ランジェリーの広告の仕事を終え、ビューティー誌などがお休みのこの時期にドバッと出た不調。緊張しながらずっと頑張ってくれていたのよね。当たり前のことじゃない。そう思ったら、鞭を打って無理を強いてきた心と体に休息を与える必要があると感じた。今年は少しだけ自分に優しくしてあげよう。うん、そうしよう。
▼こちらの記事もおすすめ
【田中みな実のここだけ話】をもっと読む。