美容家・神崎恵さんの心の機微を綴る連載「Megumi’s Mirror」。今回は、前回ご紹介した「秘密のノート」について深掘りします。
vol.2 結果オーライ!
やりたいこと、目標、夢などを書き記す「秘密のノート」。私がずっと続けている習慣です。
あらためて、「秘密のノート」の効果・効能について考えてみました。まず、第一段階として、思ったことをそのままにしておかないで、手を動かして言葉として紙に書くことで意識化でき、脳内に刻みつけることができます。
次に、書きっぱなしではなくて、書いた目標をことあるごとに口に出すこと。
たとえば、仕事の打ち合わせ中に、ちょっとでも関連する話題になったら「それ、気になっていたんですよね〜」とか、「まさに今、こういう目標を掲げていて…」などとさりげなく(笑)、目標や夢を雑談風に織り交ぜて話します。
こうすることで、周囲に対しても自分に対しても、目標の存在を明らかにすることで、日々の行動や思考と、その目標とがしっかり紐付けられる効果があると思っています。
なーんて書くと、「神崎恵は、綿密に人生設計を練り、実に戦略的だ」と思われるかもしれません。いやいや、真逆! 計画も戦略も苦手で、直感と嗅覚だけで生きてきたタイプです。
ごくたまに“神崎恵には超優秀なブレーン集団がいる説”が浮上したりしますが、そんなことも、ない。常に一匹狼でやってきました。
ただ、振り返ってみると、20代のころから続けている「秘密のノート」に書いたたくさんの夢や目標のうち、叶わなかったことはひとつもないんです。「ほーら、やっぱり、戦略家じゃないか」と思われるかもしれません(笑)。
でも、本当に、叶わなかったことは、ない。全部、叶ってきました。いや、叶えてきた、というのかな。
そこでポイントとなるのが、この「叶えてきた」という考え方です。そして、「秘密のノート」に書いた目標が、“そのまんま”叶ったわけではない、という点。
たとえば、「美容をテーマにしたテレビ番組に出る」と書いたとします。結果として、「美容をテーマにしたドラマに出演、プロデュースにも関わった」としたら、これは私にとって“叶った”ということになります。
掲げた目標に対して、あの手この手でアプローチした結果、そのまんまでなくても、プロセスが違ったとしても、目標に少しでも近づき、達成できたと自分が思えたら、それでいい。やり切った、楽しかった、クリアできた、など、自分が納得いく結果が出せたら、それでOKなんです。
つまり“結果オーライ”ってやつです。
これ、大事!
私は、浮かび上がった願望、目標に対し、どうすればいいのか考える時間がいちばん好きです。正攻法でぶつかって失敗したら次の手を考えればいい。とにかく、あの手この手でトライ&エラーを繰り返しながら、行動し続けること。軌道修正を繰り返しながら、まっすぐじゃなくて、くねくねと、目標にたどり着くイメージでしょうか。
この、あの手この手で…という、がむしゃらさと、トライ&エラー精神、そして、軌道修正力こそが、夢を叶えるときに大切なキーワードのような気がします。
何より私は、超がつくほどの負けず嫌い。悔しさが最大の燃料になるタイプです(笑)。
夢の叶え方は、スマート&クールじゃなくてもいい。転んでもすべっても、遠回りしても、「なにくそ!」と思いながら、がむしゃらに目標に向かって突き進む。そんな泥くさい自分の生き方、わりと気に入っています。
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