恋愛観は、環境の変化や経験などにより、年を重ねるにつれて変わっていく人も多いもの。田中みな実さんも、その一人のようで。【連載「田中みな実のここだけ話」】
今回のテーマ:クイーン
「タナカミナミ、あなた変わったわ!」
『グータンヌーボ2』のスタジオトークで「自分の生活やテリトリーを侵されたくない」などの発言が増えた私への長谷川京子姉さんの真っすぐなお言葉(笑)。そのとおりです、姉さん。尽くすことが愛だと信じて疑わなかった“おしん気質”の私の揺るがぬ恋愛観が変わり始めているのです。同番組が始まったころ、新婚のタレントさんをゲストにお迎えして女子トークをしていたとき、「うちは寝るとき別々で」の何気ない発言に心底驚いた。「えー!! 信じられない! 私は絶対一緒に寝たい! え? 好きなんですよね? お互いに」などと畳みかけ、キャラでもなんでもなく疑問に思った。好き同士なのに一緒に寝ないの?って。
あれから数年。付き合った途端に背を向けて寝始めた男を経由して、恋愛絶望期に突入したまま現在に至る。隅々まで整頓された部屋、清潔な寝具、水回り、丁寧な暮らしを死守する私の城に侵入してこようとする騎士はいない。それでいい。少しも寒くないわ! 王子様がいなくたって私は布団乾燥機をかけたぬくい寝具に包まれてガンガン加湿された寝室でこれ以上ないほど快適な夜を過ごしている。「あーッ」と手足を投げ出し、あらゆることから解き放たれるあの瞬間は至福。一人住まいの女には大きすぎるベッドは2年前に奮発した代物。生意気だなんだと揶揄されようとも私はこのベッドを愛していて手放すつもりはない。
かつて半同棲みたいなことをしていたとき、彼の出張中でも匂いや気配を感じていたくて、自宅でシャワーを浴びてから夜中に2駅離れた彼のマンションへ向かい、“私たち”のクイーンサイズのベッドにもぐりこんでいた。「おっきいベッドに一人は淋しいなぁ」なんてメールを送って涙して。重い、重すぎる!
私は変わった…と思うのだけど、いざ恋愛が始まったら分からない。「シングルベッドに二人くっついて寝た〜い♡」なんて言い出すかもしれない。そのときはまた京子姉さんに「あなた変わったわ!」とピシャリと指摘してもらおう。
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