『GINGER』の連載「KARINA’S GARDEN」のアーカイブを順番に振り返りながら、“あのころ”と“今”、ときには“これから”を語る「香里奈のひとりごと」。写真好きの香里奈が、連載用に撮り下ろしてきた思い出のショットも紹介します
自分で経験しないと、知っていることにはならないから
この2012年5月号の連載ページの見出しをみて、笑ってしまった。
昔から変わらないのは、頑固さと負けずぎらいなところ(笑)
6年前と今、それはまったく変わらないことだから。
28歳になったばかりのこの当時でさえ、“頑なに変わらない自分”のキャラクターとして、そこはしっかり自覚していたんだな、と。
20代前半のころ、ドラマの役柄や雑誌でのモデルカットから受ける私の印象と、実際に会った時の印象が「思っていたかんじと違う」とよく言われました。
皆さん、どんな“香里奈”を思い描いていたのかな?
その後、バラエティ番組などに出演した私を観ていただいて、自分ではあまりそうは思っていないけれど、「サバサバしていますよね」ってよく言われるようになった。きっと、もっと女のコらしいキャラクターを想像されていたのかも。
人は年齢とともに成長していくわけだから、
“素”の部分でも変化しているところもあれば、
頑なに変わらないところもあるかもしれない。
たとえば、昔から頑固で負けず嫌いだったけれど、気が付けば年々、
それもある意味バージョンアップしている気がする(笑)。
・・・なんて、綴っていたけれど、バージョンアップしているかどうかはおいといて(笑)、やはり自分のベースは大きく変わっていないなと思う。
土台は変わらないけれど、それ以外のたとえば働き方とか、暮らし方などは、ここでも何回か書いてきたけれど、自分で“変えていかないと”と覚悟して、動いて、変えてきた部分もある。
働き方を変えていくということは、必然的にプライベートの時間割りも変わるわけで、いろいろな部分で、自分でハンドリングするという方向にシフトして現在に至る、というかんじ。
それでも今だって、目の前にある選択肢は、やりたいこと、というよりも、やらなきゃいけないことのほうが多い気がする(笑)。生きていくって、大変だ。
とにかく自分で選択するということは、それに対して自分で責任も持つということ。それが大人として当然の、あるべき姿というか、進むべき道だと思うから。
何も出来ない人になりたくない。そして無知のままでいるのはよくない。
人から話を聞いてつい知っているような気になってしまうけれど、でも自分で経験することが大事。だって、自分で体験したことでないと「それって、そうだよね」とか「わかる」って、人に言えないと思う。
自分で試行錯誤していくなかで、こうなんだなってリアルに知りたいし、感じたい。そう思っている私がいます。
いろいろなことを知っておくことって、プラスになることはあれど、マイナスではないはず。大人としての好奇心を持ち続けたいし、ちゃんと活動的でありたいと思ってる。人生に対して。
だって、あっという間に34歳だし、きっと、あっという間に40、50、60歳になると思うから。これからをどう過ごすかを考えておかないと、流されて終わってしまう。ただでさえ、イレギュラーなことが起こるのが人生だから。
頑固で負けず嫌いなベースはそのままに、その歳その歳でやることを広げていきたい。“今あること”を大切にしてしなやかに動き続けながら、自分という木の枝葉を伸ばして生きていきたいな。