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MYSELFウェルネス

2022.05.30

ストレスに負けない新対策。コロナ禍の“心の不調”ケアは「胃の健康」から!

2年以上にも及ぶコロナ禍で、生活に大きな影響が出ている人も数多くいると思います。実は、コロナ禍以前と比べて、「心の不調」を抱える人が増えているそう。そして、不調を抱える人には“ある口癖”があること、さらに心の不調改善には、胃の健康が重要であることが判明。そんな胃と脳の関係について、「ひめのともみクリニック」院長の姫野友美先生にお話を伺いました。

コロナ禍で「心の不調」を抱える人が増えている理由とは?

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(c)fizkes/Shutterstock.com

2年ぶりに緊急事態宣言下など全国的に規制がないGWを終え、新型コロナウイルスの感染拡大状況は落ち着きつつありますが、まだ完全にコロナ前の生活に戻れているわけではありません。そんな長期化するコロナ禍の影響で、ストレスが蓄積している人も少なくないのではないでしょうか。ストレスはやがて心や体の不調となって現れます。なかでも心の疲れを訴える人が増えているのだとか。

ヒューマン・データ・ラボラトリが実施した、“心の健康”の実情や適切な対処法を知るための全国医師1000名を対象にしたアンケート調査(※)によると、コロナ禍以前と比べて「心の不調を抱える人が増えている」と回答した医師は、95.6%にも達したのだそう。

※「心の健康実態調査」 対象者:20~60代全国の男女・医師(心療内科医、精神科医、内科医)、実施時期:2022年3月29日~4月1日

Q. 心の不調を抱える患者さんは、コロナ禍以前より増加傾向にあると思いますか?(単一回答)
LG21

コロナ禍以前と比べて心の不調を抱える患者は、95.6%の医師が「増加傾向にあると思う」(とても思う51.0%+やや思う44.6%)と回答。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、心の不調を訴える人が増えている実態が、医師への調査で明らかに。

Q. 患者さんの心の不調の原因で多いものをすべて教えてください。(複数回答)
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心の不調を抱える患者が「増加傾向にある」と回答した医師に、心の不調の原因として多いものを聞くと、上位3つが「コミュニケーション不足」「職場環境」「家庭環境」という結果に。リモートワークへのシフトや子どもの休校など、コロナ禍で職場や家庭環境が変化したことが心の不調につながっていると考えられます。

Q. 心の不調を抱える患者さんで多い性年代を教えてください。(複数回答)
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性年代別の割合を見ると、男女とも30~40代で患者が多いことが判明。男女の割合を比べると、全年代で女性の方が高く、男性よりも心の不調をきたしやすいことが示唆されました。

この結果を受けて、「ひめのともみクリニック」院長で心療内科医の姫野友美先生に話を伺いました。

「今回の調査で9割以上の医師が増加傾向にあると回答しましたが、実際に私のクリニックでも、コロナ禍で心の不調を訴える患者は増えています。その理由としては、緊急事態宣言による外出自粛や行動制限など閉塞的な日々が続いたことで、拘束感や疎外感、孤独感を感じるようになったことです。

とくに、最も割合が高かった30~40代女性は、子育て世代であり、学校が休校になったことで一日中、子どもの面倒をみなくてはなりません。また、夫もリモートワークで家にいるようになり、毎日毎食、家族全員の食事を作るなど家事の負担も増大。その結果、自分の時間がほとんどなくなり、家庭内の不協和音が生じ、心の不調を引き起こした人が多いと思われます」

不調を抱える人に共通する“ある口癖”が判明!

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(c)metamorworks/Shutterstock.com

また、同調査で「心の不調を抱える人の口癖で多いのはなんですか」という質問をしてみると、「どうせ」「だめだ」「むり」というネガティブな言葉が上位に挙がることが判明。

Q. 心の不調を抱える人の口癖で多いのはなんですか。(複数回答)
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心の不調を抱える人に多い口癖は、「どうせ」(40.4%)、「だめだ」(31.8%)、「むり」(30.7%)、「でも」(28.9%)、「だって」(28.7%)。医師との会話の中でも、ネガティブな言葉が多く使われていることが伺えます。

――心の不調を抱えている人の口癖がネガティブになるのはなぜなのでしょうか。 

「心の不調を抱えていると、何をするにも思考パターンがマイナス思考に陥りやすい状態にあるからです。そのため、つい口癖として、ネガティブな言葉が出てしまうと考えられます。こうした言葉を親が家庭で使っていると、子どもも思考パターンが似てくることがあるので注意が必要です」

「心の不調」と「胃の健康」は密接に関係していた!

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コロナ禍で感じる大きなストレスには、感染症に対する不安はもちろんのこと、閉塞感がもたらすストレス、仕事や生活環境の変化、家庭内での不協和音などがありましたが、ストレスが蓄積されていくと、やがて体の不調となって現れます。

代表的な症状は、不眠や食欲不振、動悸や息切れ、頭痛。そのほか下痢・便秘・嘔吐、めまいなどさまざまな症状が現れることも。これらの多くは交感神経が過剰緊張することで起きる自律神経症状。また、胃もたれや胃痛など、胃の不調も代表的な症状のひとつなのだとか。

同調査の結果でも、心の不調を抱える人の半数以上が胃の不調を訴えており、「心の不調の改善には胃の健康が重要である」と96.1%の医師が回答したのだそう。

Q. 心の不調を抱える患者さんで、胃の不調を訴える方の割合を教えてください。(単一回答)
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半数以上の医師が「2人に1人以上」と回答。心の不調を抱える患者は、胃の不調にも悩まされている実態が浮き彫りに。

Q. 心の不調の改善に胃の健康は重要であると思いますか。(単一回答)
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「重要であると思う」(「とても思う」(41.7%)+「やや思う」(54.5%))と回答した医師が9割以上(96.2%)。ほとんどの医師が、胃の健康を維持することは、心の健康にもつながると考えていることが判明。

Q. 胃の健康が自律神経を介して脳へ良い影響を与えると思いますか。(単一回答)
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この質問でも、9割以上(92.9%)の医師が「与えると思う」(「とても思う」(32.8%)+「やや思う」(60.1%))と回答。胃と脳は自律神経でつながっており、心の健康にも深く関係していることが伺える結果に。

――「心の不調」と「胃の健康」はどのように関係しているのでしょうか?

「調査結果にも出ていましたが、『心の不調』と『胃の健康』は、自律神経を介して密接に関係していると考えられています。脳内には自律神経の中枢があり、胃や腸などの内臓諸器官は自律神経の支配を受けています。このため、心の不調によって自律神経のバランスが崩れると、胃の消化機能がうまく働かなくなり、胃もたれや胃痛など、さまざまな症状が現れます。

一方で、胃の調子が良い状態では、脳内で『ドーパミン』という神経伝達物質の分泌が促されます。ドーパミンには、意欲の向上、集中力アップ、ポジティブ思考などの作用があり、心に良い影響を与えるといわれています。このような『胃脳相関』の関係から、心や身体の不調改善には、胃の健康が重要であるといえます」

つまり、ストレスによって自律神経が乱れると、胃の運動機能の異常が起きて胃の不調に繋がってしまい、またその逆もしかり。胃の健康状態が心の疲れを癒すカギとなり得るということなのです。

胃の健康を保つカギは「自律神経」の安定

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(c)fizkes/Shutterstock.com

では、どのような改善方法が考えられるのでしょうか。

原因の多くは、自律神経の乱れによるもの。自律神経が乱れると、胃酸の分泌が増えたり胃の動きが低下したりして、胃が弱ってしまいます。脳で受けたストレスが自律神経を介して胃に影響を及ぼしてしまうため、自律神経の働きを安定させることが大事なのです。

現在、日本人の10人に1人は、胃痛や胃もたれなどの症状が慢性的に起こる「機能性ディスペプシア」にかかっていると言われていますが、これも自律神経の乱れが関係しているそう。

同調査で心の不調を抱える患者に対して、治療法を聞いてみた結果が以下。

Q. 心の不調を抱える患者さんに対して、重視している治療法をすべて教えてください。(複数回答)
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重視している治療法は、「自律訓練法」(35.9%)、「食事療法」(34.9%)、「マインドフルネス/瞑想療法」(32.5%)、「薬物療法(漢方薬も含む)」が上位に。3人に1人の医師が、心の治療法として「食事療法」も重視していることがわかりました。

Q. 心の不調を抱える患者さんに勧めたいセルフケアの方法を教えてください。(複数回答)
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最も多かった回答は「十分な睡眠」で34.2%。次いで「運動」(26.7%)、「胃を温める」(26.2%)、「腸を温める」(26.0%)、「食事」(25.8%)の順に。セルフケアには「十分な睡眠」を推奨しています。

自律神経は生活のリズムと大きく関連しており、自律神経の安定には生活改善は欠かせません。まずは、夜更かしをせず十分な睡眠時間をとり、朝は決まった時間に起きるという生活のリズムを整えることが大切です。

日頃から規則正しい食生活と適度な運動と休養を心掛け、喫煙や飲酒などに注意し、健康をより意識した生活を習慣付けましょう。また、温度差も自律神経にはよくないので、これから夏に向けて冷房などで体が冷え過ぎないように注意が必要です。

「心トレ法」で自律神経の乱れを整える!

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(c)SFIO CRACHO/Shutterstock.com

生活のリズムを整える以外に、不安やストレスを自分の力で克服する努力も必要です。自分を客観的に見る工夫をするだけでも大きく症状が改善する人もいることが報告されています。心を鍛えるトレーニング、いわゆる「心トレ法」は、有効な手段なのだとか。

また、近年注目されているマインドフルネスや座禅や瞑想で姿勢や呼吸を意識することも効果的だそう。深呼吸は気持ちが落ち着くだけでなく、自律神経の乱れを整える効果も期待できます。

Q. 心の不調の患者さんに勧めたい心のトレーニング方法を教えてください。(複数回答)
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1位は「思っていることをノートに書き出す」で36.3%。2位以下は、「積極的に誰かと会話をする」(33.9%)、「食事内容を意識する」(30.9%)、「否定的な言葉をやめる」(30.6%)と続き、「心トレ法」には「ノートへの書き出し」や「会話」がおすすめ。

心の不調を改善するための食生活のポイントとは?

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日常的にできる胃のケアとしておすすめなのは、やはり日々の食事。

姫野先生によると、「今回の調査結果でも、医師が勧めたいセルフケアの上位に挙がっていましたが、心の不調を改善するためには、『睡眠』『運動』『食事』の3つの生活習慣を見直すことが大切です。なかでも、胃の健康と関連の深い『食事』のポイントとしては、まずタンパク質をしっかり摂ること。タンパク質は、ドーパミンやセロトニンなど自律神経を整える脳内神経伝達物質の原料になります。

そして、朝8時~9時までに朝食をとることも大切です。ストレス対抗ホルモンであるコルチゾールは、朝8時頃にピークを迎えますので、このタイミングで朝食をとって体の代謝を上げることで、ホルモンと代謝のリズムが一致して、一日の生活をスムーズに始めることができます」

3食、規則正しく食べることで、胃のリズムも良くなるということを覚えておきましょう。さらに、摂取すると良い食材は、以下のような結果に。

Q. 心の不調を抱える患者さんに勧めたい食材を教えてください。(複数回答)
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おすすめの食材TOP3は、1位「ヨーグルト」(32.2%)、2位「納豆」(22.3%)、3位「高カカオチョコレート」(20.0%)。4位以下は、「オリーブオイル」、「ナッツ」、「豆腐」、「野菜」が僅差で並ぶ結果に。

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実際、ヨーグルトに含まれる乳酸菌には、整腸作用や免疫力を高める効果が期待できます。乳酸菌にはさまざまな種類がありますが、菌の種類によって効果が異なり、なかには胃の炎症を引き起こし、胃潰瘍やがんの原因となるピロリ菌の増殖抑制効果のほか、機能性ディスペプシアの症状緩和効果をもつLG21乳酸菌と呼ばれる菌株もあるそう。

さらに、自律神経の働きを整えるとともに、胃の不調を改善する可能性も確認されたのだとか。胃の環境を改善するために、日常的にヨーグルトを摂取してもよいでしょう。

「ジューン・シック・シンドローム」に要注意!

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(c)Creativa Images/Shutterstock.com

「ゴールデンウィーク明け頃から心の不調を訴える人が増えてくることで「五月病」という言葉がよく使われていますが、私のクリニックでは以前より、6月から7月にかけて心身の不調を抱える患者が急増する傾向がありました。そこで、この症状を「ジューン・シック・シンドローム」と名付け、注意を呼びかけています。

4月から進学や就職など新生活が始まって、5月まではなんとか乗り切れたものの、その間多くのエネルギーを消費し、さらに湿気の多い梅雨時期も重なって、6月以降に急速に心身の不調に陥ってしまうケースが増えるのです。「ジューン・シック・シンドローム」を防ぐためには、5月を頑張りすぎず十分栄養をとって、自分のペースを守りながら、6月に向けてしっかりエネルギーチャージしておくことを推奨しています」

いかがでしたか? 胃が健康であることで、QOLが改善して、充実した生活を過ごすことができます。心の不調を感じている人は、胃を整えてみることがおすすめです。

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姫野友美先生

姫野友美(ひめのともみ)
ひめのともみクリニック院長。日本薬科大学漢方薬学科元教授。東京医科歯科大学医学部卒業、九州大学医学部付属病院、北九州市立小倉病院、麻生飯塚病院、愛風会さく病院、Mayo clinic Emergency Room(U.S.A) Visiting Clinician、東京都立広尾病院、木原病院、テーオーシービル診療所、女性のための生涯医療センターViVi勤務を経て、2005年にひめのともみクリニックを開設。2006年日本薬科大学 漢方薬学科 教授就任(21年まで)日本心身医学会専門医(代議員)。日本東洋医学会専門医。日本心療内科学会登録医(評議員)麻酔科標榜医。日本オーソモレキュラー医学会理事。テレビ・ラジオ・雑誌など、メディアに多数出演。

TEXT=GINGER編集部

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