暮らしを豊かにする情報には常にアンテナを張っておきたいもの。フリーライターの和多亜希さんが、取材から得た今知っておきたい情報をご紹介。
昨今のマスク生活によって、1年中唇が荒れやすくなってきているようです。10~40代の女性1,000人に実施したアンケートでは、何らかの症状で唇が荒れていると答えた人が85%もいたとか(ユースキン製薬調べ)。
「空気の乾燥だけでなく、温度差や湿度差なども唇が荒れる原因です。肌をケアするように唇もしっかりケアし、唇荒れが重症化する前に唇の潤いと本来の血色を取り戻しましょう」と語るのは、アオハルクリニック院長で皮膚科医の小柳衣吏子先生。
マスク生活が唇荒れを加速
唇はちょっと乾燥するだけで、すぐに荒れやすくなるもの。マスク生活が続くと、マスクを外した時の水分蒸発や摩擦による刺激、リップメイクをしなくなったことなどが原因で唇荒れを起こしているようです。多少荒れてもマスクをしているからと気にしないことも、唇荒れをこじらせているのかもしれません。
唇は皮膚と粘膜の移行部で皮脂膜がほとんどなく、角質層が薄いのが特徴です。「唇は乾燥によって荒れやすいのですが、ターンオーバーは3.5~10日間と皮膚と比較すると早いため、正しいケアをすればそれだけ効果も得られやすい部分です」と小泉先生。
3月以降は紫外線に要注意!
春先はグンと紫外線が増加する時季。3月に入るとUV指数が平均で3を超え、日焼け止めなど紫外線対策が必要になります(参考:環境省「紫外線環境保健マニュアル」)。紫外線は窓ガラスやカーテン、一般用不織布マスクも透過し、角質層が薄い唇にも悪影響を及ぼすことは当然。
潤いとハリを失った唇は縦ジワやくすみを目立たせて老けた印象になるばかりか、日焼けすると荒れてガサガサしたり、ひび割れやただれ、皮むけしたりすることも。乾燥しがちだった唇はなおのこと症状が悪化してしまいます。
リップクリームは症状に合わせて選ぶ
小泉先生は「乾燥しがちなときは、化粧品リップや薬用リップなど自分の唇に合うものを使いましょう。唇が割れがちのときは薬用リップを選び、塗ったときにスースーしない刺激の少ないものがおすすめ。ひび割れやただれがあるときは、治療効果のある医薬品表記もあるものを選びましょう」とアドバイスします。
「正しいリップケアを行うことで、唇荒れの改善とともに唇の血色もよくなり、見た目の印象もアップします。また唇荒れを助長するような、舐めたり噛んだりするNG行為がなくなり、荒れにくい唇になります。ケアしても改善しない場合は専門医に受診を」。
リップクリームの塗り方にも秘訣あり
「唇を上下左右4ブロックに分けて、1ブロックずつリップクリームを縦ジワに沿って中央から口角に向けてだ円を描くようにマッサージしながら塗ると、塗りムラがなく、血行促進にもつながります。塗るときは荒れやすい口角を意識して塗るといいでしょう」と小泉先生。
「特に症状が気になるときは、夜寝る前にケアするのがおすすめ。手の指に、1ブロックあたり第一関節の半分量のクリームをつけて、馴染ませるようにマッサージしましょう」
乾燥ばかりでなく、紫外線の影響も受けやすい唇。乾燥した唇のまま何の対策もしないでいると、春先は一気に症状は悪化してしまいます。今のうちにリップケアし、ふっくら艶めく理想的な唇を維持したいですね。
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