美容整形&医療はここへきてどんどんアップデートされているのに、やっぱり何だかグレーゾーン。美の追求への価値観は人それぞれですが、わからないことだらけでは正しい判断もつきにくいもの。実情を知り、知識を高め、理解を深めておくことも必要です。
そこで、整形アイドルとして話題の轟ちゃんに、GINGER編集部がインタビュー! 美への投資は約1000万円! 彼女が語る美容整形の真実とは?
美しくなることは罪ですか?壮絶!轟ちゃんが語る美容整形の真実
「なぜ、美容整形をするのでしょうか? その目的は人によって異なります。
モテたいから? キレイになりたいから? 私の場合は、自分の顔にコンプレックスがあり、この顔では生きていけないと思ったから。
小学生のころ、自分の顔に違和感を覚え、アイプチが欠かせないように。まぶたに1本線が入るだけで目がぱっちり、可愛くなるんだ!とあのときに気付いたのです。
初めての美容整形は18歳。それからは顔に振り回される人生で、普通に就職したりもしましたが、3年前からユーチューバーとして整形にまつわるネタを公開しています。
私の動画の視聴者さんは若い方から60代まで幅広く、美の追求に年齢は関係ないようですよ。
それにしても、整形したらすぐにキレイになれると思い込んでいる人の多いこと!
術後に回復するまでの腫(は)れてむくんだ、ダウンタイムの顔をアップすると『失敗じゃないの?』というコメントが。
直後に結果を出したがる人が多くて、整形を魔法みたいに思っている人も少なくないんです。
私の動画を見て、『整形を決意しました』と言う方がいる一方、『やめました』と言ってくれる方も。
必要のない人はやらないのも勇気。だって美容整形は手術です。お金もかかるし、健康な体に傷をつけるうえ、顔に入れなくてもいいものを入れるリスクもある。成功率も100%ではありません。
例えば「あの子可愛いね、でも整形じゃん」というのは、するしないが、いい、悪いのではなく、単純にあの子を否定したいだけ。
美容整形は嫌いでいいんです、でもしている人を非難するのは、理解していない、それこそ魔法だと思っているのかもしれません」
人気のアップロード動画
コワい、でも知りたい!轟ちゃんの嘘みたいな本当の整形ネタがスゴイ。
(2019年11月現在)
1位:顔が1.5倍に腫れた壮絶なダウンタイム全部見せます。【顎骨切り・埋没抜去】
→266万回視聴
2位:この中に1つだけ、整形女(私)ができない表情があります。
→255万回視聴
3位:200万円かけて整形した鼻が崩れました。
→241万回視聴

「今やりたい整形はない」と語る轟ちゃん。
「動画の視聴者さんに『痛みに強くてスゴイ』とよく言われます。
正直、やせ我慢・・・。美容整形は痛いし、初めてやったときが一番コワかったですけど、2回、3回と経験しても、コワさがなくなることは絶対にないと思っています。
回数で考えれば、私はれっきとした整形依存症です。ただ誰もが陥るわけではなく、周囲の美容整形している人の多くが1回だけ、1ヵ所だけで済んでいます。
私の場合は、美容整形という高いハードルであきらめていたものが、一度経験したことでふっきれて、鼻が嫌い、顎が嫌いと秘めていた悩みがあふれ出てしまった。
美容整形を繰り返す人に対して、「もっと可愛くなりたいからって欲張りだ」という声もありますが、その多くはコンプレックスの塊を解消する術を知った人、ではないかと。
最近の美容整形では「こういう顔にしてください」とリクエストする人も多いとか。誰かの顔そっくりそのままっていうのは絶対にできないので、それをやろうとすると不自然な顔に。
整形=可愛くなるものと考えたり、理想の顔を目指そうとすると依存症になりがちです。
今やりたい整形はありませんが、面白いなと思ったのは、耳にヒアルロン酸を入れて“福耳”にするというスピリチュアル系。
美容整形は形を整えることから逸脱し、ひとりひとりの精神安定剤のようにも。整形は結局、自己満足。そこを踏まえて世間の認識が変わったらいいなと思っています。
美容整形No.1部位!目周り施術といえば?
「二重施術といえば、埋没式、部分切開、外国人みたいな幅広二重になりたい人は全切開。目を大きくしたい場合は、目頭切開、目尻切開、グラマラスラインなど。ヒアルロン酸の涙袋注入も人気です」

〈写真上から〉
【整形前】
重そうなまぶたで、「笑っているように見える」といつも言われていた整形前。
【奥二重】
初の美容整形は、まぶたに小さな傷をつける部分切開。念願のぱっちり目に。
【二重】
今思うと流行りの目にしたかった。埋没式で二重に。今は前の奥二重に戻す。
「男性のなかにはまつエクさえ、整形、詐欺と思う人もいる世の中。整形したことを隠したい人も多いよう。
そこに負い目を感じて生きていくのが嫌なら、整形はしないほうが無難です。とは言え、美容クリニックも増え、施術の費用も低くなって、気軽に美容整形をする人が多くなっています。美容院感覚で行く人もいて、週末は予約が取れないクリニックも。
でも初めてやるときは思いっきり悩んでほしい。メイクとかダイエットとかひと通りの努力をしたけど叶わなかった所を補塡するのが、美容整形だと私は思っています。自分の力ではどうにもならないことを医療の力で叶えるのはありだと。
アラサーは美しくなりたい向上心からだけではない、現状維持のための整形を選択する人もいると思いますが、整形の使い方を一番間違えてほしくない世代。
整形に頼るスタイルにシフトする必要はないし、サポート役として美容整形があると思ってほしいのです。迷ったら“私”を、するか、しないかの判断材料にしてくださいね」

Before
【轟ちゃん美の追求ヒストリー】
小学生
歯:表側矯正(上のみ) 100万円
18歳
目:部分切開 26万円
20歳
鼻:プロテーゼ挿入 17万円
口:上唇縮小手術 16万円
21歳
フェイスライン:エラボトックス 5万円
22歳
頬・顎下:脂肪吸引 65万円
23歳
鼻:プロテーゼ入替・鼻尖形成・鼻中隔延長 200万円
24歳
歯:裏側矯正(上下) 150万円
目:埋没 13万円
25歳
その他:プチ整形(ヒアルロン酸注射など) 約200万円
目:目尻切開+垂れ目形成(グラマラスライン) 60万円
26歳
顎・目:顎骨切り、埋没抜去(セット価格) 150万円
【整形の真実まとめ】
1. 整形は魔法ではない。
2. 成功率は100%ではない。
3. するしないが、いい、悪いのではない。している人が非難されるのは理解が深まっていない証拠
4. 1回目はコワい。でも2回目、3回目、何度やってもコワい・・・。
5. そっくりそのままは、不自然な顔になりやすい。
6. 秘密にしている人も多い。
7. 努力の最後の手段、それが美容整形。
——美容整形の真実、参考になったでしょうか?
美容整形を一概に「よくないこと」と決めつけず、その裏側を知り、やるやらないの選択は人それぞれのジャッジであるということ。その理解につながったのではないでしょうか。
教えていただいたのは
轟ちゃん(とどろきちゃん)
1992年生まれ。クリエイター集団VAZの整形YouTuber。リアルすぎる整形ネタが話題。“この世界、結局、顔じゃん”と絶望したら読んでほしい、初エッセイ本『私をぶん殴って生かすことに決めた(仮)』(¥1,400[予価]/幻冬舎)を12月に発売予定。