マスク生活が日常化するなか、私たちの美容も大きく変化。ヘア&メイク、スキンケアの新しい悩み、そのまま放置していませんか? 今こそ、キレイになるための新しい美容のスタンダードを美のプロから学び、キレイを更新しましょう!
急増する“マスク肌荒れ”悩みにアンサー!
“マスク荒れ”と呼ばれる肌トラブルを抱える人が急増するなか、特に多く聞かれたのが「ニキビや毛穴が目立つようになった」「肌荒れが治らない」といった内容。そんなとき、知っておきたい原因や対策法を銀座ケイスキンクリニック院長の慶田先生と、ロート製薬 学術情報グループの八巻さんにアドバイスをいただきました。
今回は、ニキビ悩みについてご紹介します。
Q. マスクをしているとニキビができやすいのはなぜ?
A. マスクの擦れで角質が厚くなり、アクネ菌が増殖しやすくなるから
「マスクの擦れにより角層が厚くなると、毛穴の入り口が詰まって皮脂が溜まり、白ニキビが発生。アクネ菌は、“好脂性”かつ酸素を嫌う“嫌気性菌”という特徴があるので、ここで正しいケアをしないとアクネ菌が増えて炎症が生じ、赤ニキビや黄ニキビへと症状が進行してしまう可能性もあります」(慶田先生)
Q. ニキビができているときのスキンケア法は?
A. 優しく泡で洗顔し、丁寧に保湿すること
「いつも以上に優しいお手入れを心掛けて。摩擦はNG。自分の手で丁寧なケアを」(八巻さん)
「敏感肌用やニキビ肌用のアイテムでたっぷり保湿しましょう。抗炎症作用のある成分配合も◎。アクネ菌は本来善玉菌なので、強力な殺菌作用のものは控えて」(慶田先生)
Q. ニキビの予防法は?
A. 角質ケアをプラスして詰まりを防ぐ
「ニキビの原因は、毛穴の入り口が狭くなって皮脂や汚れが溜まること。角質を優しく溶かすピーリングアイテムや酵素洗顔を取り入れるのも効果的。ただしやりすぎはNGなので、週に2〜3回を目安に。いつもの肌状態より乾燥しやすくなるため、保湿も入念に行いましょう」(慶田先生)
Q. ニキビを悪化させないマスクのつけ方は?
A. 柔らかい不織布を間に挟む&定期的に蒸れを逃して
「不織布をマスクサイズにカットし、肌との間に挟むだけ。柔らかな肌あたりの不織布のおかげで摩擦が軽減。定期的にマスクを外して蒸れを逃すと皮脂や汗による炎症の悪化が抑えられます」(慶田先生)
「小さすぎるマスクは肌を圧迫して摩擦の原因に。フィットするサイズ選びにも気をつけましょう」(八巻さん)
Q. ニキビができているときのベースメイクのコツは?
A. 赤みカバーの下地+パウダーを軽く重ねて
「しっかりオフが必要なアイテムはできるだけ避け、軽やかなベースメイクを。例えば、ニキビの赤みをカバーするタイプの化粧下地に、ミネラルパウダーをふわっと重ねるなど」(慶田先生)
「ノンコメドジェニックテスト済みのアイテムを選ぶのもひとつの基準。ニキビを隠すことにこだわらず、ほかのポイントメイクに視線を集める工夫も」(八巻さん)
Q. 繰り返しニキビができるようになってしまいました・・・
A. 症状がひどい場合は皮膚科の受診が◎
「外出自粛中ではあるものの、肌ダメージの放置は厳禁。早めにクリニックへ行きましょう。ニキビには皮膚科処方の抗生剤、湿疹には塗り薬による治療が必要です。自己ケアでは治らない、何度も繰り返して悪化するような場合は、専門医にきちんと相談を」(慶田先生)
Q. 冬なのにTゾーンのテカりが気になります!
A. マスク着用だと皮脂量が増えがちに
「マスクをずっとつけている環境だと毛穴が詰まりやすく皮脂量も増えるので、もともと皮脂腺が大きなTゾーンはテカりやすいでしょう。皮膚温が高くなりすぎないよう、マスクを定期的に外したり、屋内では着る物で体温コントロールを。洗顔では、Tゾーンの皮脂をしっかり落とすことが大切」(慶田先生)
Q. 肌は乾燥しているけど、マスクゾーンはベタつく・・・
A. それぞれの症状に適したケアを組み合わせて
「冬の乾燥した空気に水分を奪われるのでマスク内は蒸れますが、露出部はどうしても乾燥します。露出部はクリームタイプのアイテムでしっかり潤し、マスク内部はさっぱりタイプの保湿にするなど、組み合わせのケアがおすすめ。日中は一度洗顔できるとよいですが、難しい場合は化粧水を含ませたコットンでベタつきを吸い取り、軽い乳液で保湿を」(慶田先生)
慶田朋子(けいだともこ)
銀座ケイスキンクリニック 院長。メスを使わずに肌質を高める、最新の美容医療を提供。丁寧なカウンセリングとひとりひとりに合わせたオーダーメイドの治療プログラムに、多くの女性たちから支持を集める。
八巻佳奈(やまきかな)
ロート製薬 学術情報グループ。スキンケアやサプリメント、医薬品まで数多くのヒット商品を生み出してきたロート製薬の学術を担当。