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MYSELF女性の悩み

2020.12.18

あの人の漢方薬が、私には効かない!?あなたの「証(タイプ)」に合った漢方、教えます!

「漢方の診察ってどんなことするの?」「同じ症状なのに、違う漢方薬が処方されるのは、なぜ?」
漢方は興味があるけれど、よくわからないという声も耳にします。自分の「証(タイプ・体質)」を知って、上手に使えば、女性の不調にも役立つ漢方。自分だけのオーダーメイドといってもいい薬になります。
その役立て方をまとめました。

漢方は、中国、韓国のものとは違う日本オリジナル

漢方

(c)zhengzaishuru/Shutterstock.com

日本の漢方は、7世紀ころ中国から伝来しました。その後、日本の環境や日本人の体質に適した漢方医学へと進化し、江戸時代には日本独自の漢方の体系が出来上がりました。

「漢方」とは、オランダ医学=「蘭方」と区別するために、日本でできた言葉です。さらに、明治以降は、「西洋医学」に対して、「東洋医学」という言葉が使われ始めました。

また、中国にある「中医学」や韓国の「韓方」を扱うのは、西洋医学の医師ではありません。しかし、日本の漢方医療は、西洋医学を学んだ医師が行う、日本独自の医学となっています。

治療は、病名ではなく「証(タイプ・体質)」で決める

漢方

(c)marilyn barbone/Shutterstock.com

漢方(東洋医学)では、治療方針を決めるために、診察で診るのが「証(しょう)」(タイプ・体質)です。

「証」を診る指標には、「陰(いん)と陽(よう)」や「虚(きょ)と実(じつ)」などがあります。

もし、あなたが、新陳代謝が低下していて、冷えた状態なら「陰」です。反対に、新陳代謝が活発で、熱感がある状態なら「陽」と考えます。

また、もしあなたが、体力がなく胃腸が弱めで、抵抗力がないタイプなら「虚証(きょしょう)」です。やせ型、または水太りで、顔が青白く、下痢気味で寒がりの人です。

逆に、どちらかと言えば気力があり、抵抗力が強いタイプなら、「実証(じっしょう)」です。体力があって、暑がりで赤ら顔、胃腸が強く、便秘気味、風邪をひくと高熱が出るが回復も早い、タイプです。

ほかにも、心身の状態を「気・血・水」という概念でも把握します。

このように漢方では、病名や検査結果で治療するのではなく、その人の心身の状態を漢方特有の診察で見極め、いくつもの指標で、総合的に判断して治療します。病を診るのではなく、人を診る医学なのです。

目指すのはバランスのとれた「中庸」タイプ!

「虚証」と「実証」は、どちらが有利ということではなく、漢方では心身全体の調和を図り、どちらかに傾いた、体の中のアンバランスを整え、「中庸(ちゅうよう)」=「中間証」を目指すことを大切にします。

漢方(東洋医学)が目指しているのは、どちらにも偏らずバランスの良い「中庸(ちゅうよう)」=「中間証」の状態。

また、漢方では、薬だけではなく、日常生活の「養生」も大切にします。そのため、自分の傾いた状態を把握しておくことも大切と考えます。

あの人の薬が、私に効かない「同病異治(どうびょういち)」って何?

薬

(c)JPC-PROD/Shutterstock.com

漢方(東洋医学)では、一人ひとりの「証(タイプ・体質)」に合わせた治療を行います。そのため、同じ病気でも「証」が違えば、違う漢方薬が処方されます。

たとえば、西洋医学では、風邪をひとくくりにして、おおむね同じ薬が処方されます。けれども、漢方では、風邪の引き始めには、「葛根湯(かっこんとう)」が処方される人もいれば、「桂枝湯(けいしとう)」が処方される人もいます。

また、同じ風邪症状でも、体力が衰え、寝汗をかく人には、「桂枝加黄耆湯(けいしかおうぎとう)」。

風邪に加えて、胃腸症状がある人には、「桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)」などが処方される場合もあります。

あの人に「葛根湯」が効いたからといって、私に効くとは限らない。それが漢方の「同病異治(どうびょういち)」です。

■風邪でよく処方される漢方薬
風邪のひき始め(実証)・・・葛根湯(かっこんとう)
風邪のひき始め(虚証)・・・桂枝湯(けいしとう)
寝汗がある場合(虚証)・・・桂枝加黄耆湯(けいしかおうぎとう)
関節痛がある場合(実証、中間証)・・・柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)
胃腸症状がある場合(虚証)・・・桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)
悪寒をともなう微熱(虚証)・・・麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)

違う症状に、同じ薬「異病同治(いびょうどうち)」が処方されるわけ

クリニック_処方箋

(c)Pcess609/Shutterstock.com

もうひとつ漢方薬の特徴があります。それは、異なるさまざまな症状や病気に、同じ薬が処方されるという「異病同治(いびょうどうち)」です。

たとえば、風邪の初期の「実証(じっしょう)」タイプの人に効く「葛根湯」は、風邪だけでなく、肩こり、腰痛、神経痛・・・と、さまざまな症状の改善にも処方されます。

「葛根湯」の効能には、風邪、肩こり、腰痛、神経痛、頭痛、中耳炎、鼻炎、慢性副鼻腔炎、結膜炎、乳腺炎、湿疹、蕁麻疹などがあるのです。

また、「抑肝散(よくかんさん)」は、子どもの夜泣きに使われますが、「虚証(きょしょう)」タイプの不眠症、神経症などのメンタル症状にも処方されます。

最近では、アルツハイマー型認知症の徘徊や興奮など、BPSD(認知症の行動・心理症状)を抑える薬としても、「抑肝散」は使われ始めています。

【漢方専門医の探し方】
「一般社団法人日本東洋医学会」漢方専門医検索で全国の各診療科の専門医が検索できます。
https://www.jsom.or.jp/jsom_splist/listTop.do

TEXT=増田美加

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