女性医療ジャーナリスト増田美加さんによる連載。人生の基礎になる“健やかな体”を手に入れるための最新知識をお届けします。
10月は「ピンクリボン強化月間」で、乳がんの啓発イベントがあちこちで行われてきました。ピンクリボンにちなんで、GINGER世代にぜひ知っていてほしい「乳房の自己チェック法」をご紹介します。
行う時期や方法について、意外と誤解している人も多いので、今回、正しい方法をお伝えしたいと思います。自身も乳がんを経験した女性医療ジャーナリストで、CNJ認定乳がん体験者コーディネーターでもある増田美加がお伝えします。
月1回は自分の乳房を真剣に触りましょう!
乳房の自己チェックは生理が終わって2日目から3日目がおすすめです。生理前、生理中の張りがおさまり、乳房がやわらかくて安定している時期だからです。
まず、鏡の前で両腕を上げた状態で、
・左右の乳房の形や大きさに変化はないか
・乳房や脇の下、鎖骨周辺にしこりはないか
・皮膚にへこみやひきつれはないか
・乳首にただれやへこみはないか
・乳首をつまんで分泌物は出ないか
をチェックします。
両腕を下げて、力を抜いた状態でも同様に変わりはないかチェックします。
お風呂でボディーソープをつけながら
石鹸やボディーソープ、ジェルなどをつけると、乳房の凹凸がよくわかります。指の腹でクルクルと、クリームを塗りこむような感じで、乳房全体はもちろん、リンパのある脇の下、鎖骨周辺も丁寧に触ります。
指でつまむように触るのはNG。しこりを発見しづらくなります。
触り方は「の」の字です
指の腹で、乳房の真ん中、乳首かららせん状に移動していきますが、そのときに4本の指を揃えて、小さな「の」の字を描きながら移動するのがコツです。
入浴時だけでなく、ベッドの上であお向けに寝て触ると、起きた姿勢では発見できないしこりに触ることがあります。
寝る前に、あお向けの姿勢であまり高くない枕か、タオルを折って、背中の下に入れます。チェックするほうの腕を上げて行います。脇の下も忘れずに。
自己チェックは毎月、行うことで、前月との違いに気づくことが大切です。「いつもと違う!」と感じたら、乳腺科を受診しましょう。
乳がん検診や自己チェックの情報、近くの医療機関検索は、こちらのサイトでわかりやすく取り上げています。参考にしてみてください。
http://www.wacoal.jp/pink_ribbon/index.html
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