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LIVING仕事

2024.02.25

突破口を開き、ヒットを生むPRに必要な4つの要素とは?

世の中で流行っているモノゴトの背景に、必ずといっていいほど存在するものがある。それが「PR」のチカラ。PRの仕事に携わるプロフェッショナル、WORKING FOREVER代表の西澤朋子さんが綴る「この仕事の裏側」第2回。【シリーズ/お仕事エッセイ

「熱は伝導していくものだから」

どうすれば人々の心に響くか、日々策略を巡らせるPRは「あざとさの極み」のような仕事ではあるけれど、根っこの部分で肝心なのは、やっぱり「熱量」です。

お仕事エッセイ
シェフやスタッフ、現場の人たちとのコミュニケーションも楽しみのひとつ。

「メゾンランドゥメンヌ」は、そう思うきっかけになった仕事のひとつです。

パリを中心にフランスで30店舗、東京に4店舗展開するブーランジェリー・パティスリーのメゾンランドゥメンヌは、日本人のパン職人で実業家の石川芳美さんとパティシエのロドルフ・ランドゥメンヌさんご夫婦が築き上げたブランドで、職人の手仕事による伝統的な製法の味が支持されています。

今から10年近く前、だいぶ昔のことになりますが、メゾンランドゥメンヌが日本第1号店をオープンした際のPRで体感したことには、この仕事をする上で大切なことがたくさん詰まっていました。

PRの条件+熱量=?!

初めて社長の石川さんにお会いしたときのことを覚えています。

「フランスではいいパン屋ができると、いい総菜屋さんができて、いいワイン屋、いい果物屋と続き、通り全体が活気づく。“メゾンランドゥメンヌが店を出すと、その通りは賑わい出す”と言われています」

お仕事エツセイ
人と人が熱を共有することで、大きな熱狂につながっていく。

そう熱く語られる石川さんのお話を聞きながら、このブランドのパンをパリの人々が買い求める日常の光景がありありと目に浮かんできました。

(1)商品やサービスそのものが魅力的であること、(2)それが生まれた背景やエピソードが興味深いものであること、(3)情報を発信するタイミングが的確であること、何より、(4)それを伝える「熱量」が仕事全体に溢れていること。メゾンランドゥメンヌには、わたしがPRをする上で欠かせないと考える4つの要素すべてを感じたのです。

看板商品であるバゲットもクロワッサンも、本格的なフランスの味は当時珍しさがあり、社長自身の波乱万丈な人生もきっと多くの女性から共感されるだろう。タイミングも海外の人気スイーツやグルメの日本上陸が盛り上がり始めてた時期で絶好のチャンス。

何より、そうしたブランドの魅力やストーリーが、社長自身の言葉で語られることで、PRを担う私たちにものすごいスピードで熱が伝導していく感覚をひしひしと感じました。

お仕事エッセイ

店舗オープン前に報道関係者に向けて試食会を行ったその夜から、テレビを中心に報道や取材が殺到し、何ヵ月も行列が途切れない状態が続きました。

「クロワッサンを作っているところを撮影したい」「バゲットが焼き上がる瞬間を撮影したい」「社長にインタビューしたい」など、メディアからのさまざまな要望が次から次へと入りました。早朝のロケや、インタビューをはじめ、テレビの生放送に焼きたてのクロワッサンを運んだりすることも。

商品の力、ストーリーの魅力、タイミング、そして熱量。PRに必要な要素が揃った上でPRのボタンを押すと、情報はこんなにも爆発するのだということを、身をもって体験したのです。そして、社長やシェフ、現場の人々、つまり熱のある人たちとダイレクトにコミュニケーションすることで、ブランドの魅力がより深く伝わるような報道や記事につながっていきました。

熱を共有しながら疾走することで生まれる大きな熱狂。このときの体験は、今も変わらずに私のPRの考え方の軸になっています。

熱を感じる距離感で仕事をすることが突破口に?!

「それは小さな企業だからできることでしょ」と思う人も多いと思います。

確かに、仕事の規模が大きかったり、関わる人間が多くなればなるほど、社長や現場と直接話すことは不可能に近く、遠い距離から仕事を行わなければなりません。というよりも、ほとんどの仕事がそうでしょう。

でも、小さな会社の仕事は、ミニマムだからこそ本質的なことが詰まっているのです。距離感近くコミュニケーションを行えると、情報の温度、鮮度を下げずにスピード感を持って進めていくことができます。この本質的な動きが実現することで得られる結果は大きく、それは大きな企業や組織でも応用できることだと思うのです。

例えば、社長や現場、決裁権のある人間と直接話すことができない状態でも、熱量のある人を見つけ、コミュニケーションを取ることでもいいと思います。プロジェクトを運営している人のなかには、社長や責任者の熱量を体現している関係者が必ずいるはず。人と熱を共有することで、さらに生まれるものすごい熱量が、ぶち当たっている仕事の問題や壁、やりにくさの突破口になると思うのです。

PRは人の心を動かす仕事。だからこそ、PRの担い手である自分自身が熱を感じ、心動かされることが大切です。でもこれって、PRじゃなくても、すべての仕事で言えることかも知れませんね。

西澤朋子プロフィール写真

西澤朋子 (にしざわともこ)

PR会社「WORKING FOREVER」代表/PRプランナー。東京生まれ。食品メーカーで宣伝を担当した経験からPRに目覚める。国内・外資系PR会社を経て大手PR会社経験後に独立。広報部の立ち上げや広報担当者育成まで、企業の広報支援を幅広く行う。社長と話す、人と話す、企業と二人三脚で広報課題に取り組むことが信条。
www.workingforever100years.jp/
Instagram @working_forever

TEXT=西澤朋子

SPECIAL THANKS=メゾンランドゥメンヌ

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