「ファッションはもっと自由に!」そんなポリシーを抱くスタイリスト長澤さんがモード・コンサバなおしゃれをナビゲート。今月はヴァレンティノの秋冬コレクションをお届けします。
細部を引き立たせるモノクロのカラーパレット
装飾の美しさと繊細さがダイレクトに伝わってくる黒ワンピース。エレガンスをまといつつ、ボリュームのある足元のブーツでパンキッシュな味つけを。
重ねることで生み出すモノトーンの奥行き
端正な白シャツを挟むように重ねているのは、網状のタートルネックとカットアウトされたオーバーニット。センセーショナルな奥行きを感じるスタイルが完成。
大胆なミニ丈で魅せる黒と素足のコントラスト
極端なくらい短いマイクロミニ丈は、パンク的なメッセージ。同じくショート丈のジャケットを羽織って、漆黒の世界に際立つ素足を惜しみなく主張させて。
「大胆なカラーリングやさまざまなプロポーションで、いつも私たちを楽しませてくれるヴァレンティノ。でも今季は白と黒を中心とし、鮮やかな色をいっさい排除! 丈感も特徴的で、マイクロミニかロングで展開しています。フェミニンであり、クール。さらにエレガントであり、パンキッシュ。多角的なアプローチは『さすが』のひと言に尽きますね。静かでエネルギッシュなコレクションは、きっと身にまとった人の隠れた魅力を引き出してくれるはずです」(長澤さん)
鈴木えみ(すずきえみ)
1985年9月13日生まれ、京都府出身。’99年に雑誌『Seventeen』の専属モデルとしてデビュー。その後、女性ファッション誌やビューティ誌で同世代のアイコンとして人気を博す。現在はアパレルブランド「LAUTASHI(ラウタシー)」のデザイナーとしてもクリエイティブな活躍を続けている。
長澤実香(ながさわみか)
1974年生まれ、北海道出身。雑誌・広告のスタイリングのほか、ベビー服ブランド「Hijiki.」も手が
ける。モノの背景に宿るストーリーや、纏う女性像からスタイルを提案。モデルや女優からの支持も厚い。
>>〈スタイリスト長澤実香のモードの解釈〉サンローラン×紗羅マリー