「お金を貯めたい」と誰もが思っているものの、目の前にお金があると、あるだけ使ってしまいがち。収入が増えても、支出も増え、収入の増加以上に支出の方が増えるというのもよくあることです。そんな貯めベタの人が年始にやるべきことを3つお伝えします。(ファイナンシャルプランナー/花輪陽子)
1. 貯蓄が必要な理由を考える
年始に今年の目標を考える人も多いでしょう。貯蓄をしたいと考えている人は、なぜその目標を達成させる必要があるのかの理由付けを考えることも重要です。「なぜ」がないと途中で誘惑に負けてしまうこともあるからです。
ダイエットにたとえると3kg痩せたいという目標があったとして、その裏には「昔買った服を着られるようになりたい」などの理由があるでしょう。どんな個人的な些細な理由でもよいので、その気持ちを大切にしてください。
100万円を貯めるのが目標で、理由はアメリカ旅行をしたいから、などでもよいのです。モチベーションを維持するために具体的な金額や理由を考えてみましょう。
2. 貯まる仕組みを作る
痩せるためには、摂取カロリーと消費カロリーのバランスが重要です。同じように、貯めるためには収入以上に使い過ぎないことが重要。これはカロリー計算よりもより明確でわかりやすいです。収入以上に使いすぎないトレーニングをしましょう。
ステップ1:家計の把握
家計が把握できていない人は銀行の入出金明細や光熱費や通信費などの明細を探し出して、何にいくら使っているのかを調べてみましょう。これはダイエットに例えるなら体重等を測定する行為になります。スタートを把握していないと、目標を立てることも難しいからです。
ステップ2:固定費→食費など大きな支出からガンガンと節約
次に固定費の見直しを徹底しましょう。通信費、水道光熱費、保険料、交通費などは見直すと効果が非常に高いです。その次に行うのは、変動費の管理です。特に食費は非常に大きな割合を占めます。一般的なエンゲル係数(家計の支出に占める食費の比率)は概ね25%のようです。
ステップ3:余裕が出てから自動積立を
家計に余裕ができてきたら自動積立などを利用して別口座に貯金額を増やしていくとよいでしょう。家計を整理してから天引きをしないと、せっかく積み立ててもお金が足りなくなり崩してしまうという繰り返しになります。
3. 仲間を巻き込んで貯める
最後に節約と貯金を継続的に達成するには、家族などの仲間を巻き込むことが重要です。家族でなくとも、友達や同じ貯金をしようとしている仲間をSNSで探すのも一つでしょう。つらいときも一人ではなくて支え合ってくれる仲間がいると乗り越えられる可能性が高くなります。また、誰かに宣言をするとモチベーションも高くなります。一緒にご飯に行く友達は、節約家の人を選ぶのも一つの手です。お金が貯まっている人ほど、1回にかける外食費にもシビアで、コスパの高いお店を知っているはず。
2023年はこのように、年始から家計管理をしっかりと始めてみませんか?