20代後半から30代前半に訪れる周囲の結婚ラッシュ。結婚式に出席するたびに、自分自身の結婚や将来について考えることが多くなります。ここ数年で結婚の自由度が高まっているなか、「いずれは結婚するつもり」という独身の男女が多いのも事実。まずはリアルな実態を知ることから、結婚について本気で考えてみませんか?
今回は独身&既婚のGINGER読者の皆さんにアンケートを実施。今どきの結婚事情詳しい少子化ジャーナリストの白河桃子さんが、リアルな数字とともに皆さんのお悩みを解決します!
アラサー女子がセキララ相談!
アンケートでは、結婚を目前に控えた独身女子や結婚生活に悩む既婚女子から、不安や不満の声が続々! アラサー女子たちのセキララな悩みを一挙公開。
Q1. 夫は安定した職につき、私は会社を辞めてフリーランスになりたいと思っています。この先金銭面でどんな影響が出てくるでしょうか。(31歳/看護師)
「フリーランスは老後貧乏に要注意」
A. フリーランスの老後は年金額がかなり低いです。夫婦でどの程度リスクを取れるかを話してみましょう。子育てと両立できないという理由でフリーを選ぶ人がいますが、今の仕事の延長にフリーでどのぐらい顧客が見込めるかなど、しっかり戦略を立てた方が良いです。
今なら会社員として働きつつ、副業でまずトライアルしてみるのも良いですね。子供の手が離れてからまたフリーから会社員になったり柔軟に考えて。働き方を見直すなら、時間単位有休などを導入する企業への転職もひとつです。
Q2.そろそろ子供が欲しいと思っていますが、結婚前に比べてセックスの回数が激減。 年齢を考えると、お互いに妊娠できる体かどうかも不安です。(34歳╱メーカー)
「30歳を超えたらブライダルチェックを」
A. 女性が30歳を過ぎていれば「子供が欲しいから一緒に検査を受けてみよう」とはっきり相手に提案するのも手。妊娠には男性の年齢も関わってきます。コミュニケーションをあきらめず、生活スタイルの見直しやお互いの認識の擦り合わせを。
また、子供を考えるときはお金もセットで考えてください。経済の視点で出産後のキャリアプランや生活について話し合いましょう。
ちなみに・・・
世界保健機関(WHO)の調査によると、不妊の原因の約半数が男性側にもあり。女性だけが病院に行くのではなく、夫婦揃って不妊の検査や治療を受けることが大切。
白河さんが考えるこれからの課題
今後の課題は男性の育児参加です。女性に比べ、男性自身やその上司が育休を意識できずにいます。実態としては育児休業を取得した男性の割合が6.16%(2018年度)で、まだまだ課題は山積み。夫の就業時間が長いほど、妻が専業主婦になり育児に専念するケースも多いのです。
産後女性の死亡率の1位は「産後うつ」による自殺といわれています。同棲や新婚のうちに女性が張り切って家事をしすぎず、男性にも家事を自分ごととして捉えてもらい、どのように育児をしていくかをふたりで考えることが重要です。
お話を伺ったのは・・・
少子化ジャーナリスト・作家・相模女子大学客員教授
白河桃子さん
東京都出身。慶応義塾大学文学部卒。2008年中央大学教授山田昌弘氏と『「婚活」時代』を上梓、婚活ブームの火付け役に。働き方改革、ダイバーシティ、女性活躍、ジェンダーなどがテーマ。著書に『「逃げ恥」にみる結婚の経済学』(毎日新聞出版)、『ハラスメントの境界線 セクハラ・パワハラに戸惑う男たち』(中公新書ラクレ)など。
『「逃げ恥」にみる結婚の経済学』是枝俊悟氏と共著/毎日新聞出版