先日、久々に西麻布で派手に遊びました。気の置けないメンバーで、時間を忘れてシャンパン入れたり、カラオケしたり。 朝起きたらひざに知らない痣が出来ているという、大人げない飲み方を本当に久しぶりにしました。 友達男女10名弱、しっかり割り勘。AM2:00、各々が自分でタクシーを捕まえて家路に着きました。この爽やかで対等な友情関係、気がつけば全員大人になってからできた友達でした。同年代だけど、年齢も職種も生活スタイルもばらばらな友人。28歳東京アイツ、花金の西麻布から酔っ払って乗り込んで家に帰るタクシーの中で感じた気持ちです。
友達の始まりは、いつも共通点を探すことからだった
現在、28歳。最近めっきり、学生時代の友人と会う機会が減りました。
私が誘わなくなったからなのか、友人らが私を誘わないからなのか、どちらもあると思います。
思い出し笑いしちゃうくらいに楽しかった、気の合う友人らとの思い出は、今でもたくさんあるけれど、今の私にとって、「会いたい人」だけでは遊ぶのに誘ったり出向いて行く原動力にならないんだなあと感じます。
学生時代、毎日教室や部活で顔を合わせ、時間を忘れてよく遊んだ大好きな人たち。
同じ部活、同じクラス、同じファッション、同じタイプ、同じ時間、同じ雰囲気。
いつも「同じ」ということが、私にとって友情の始まりでした。
人と「同じ」が与えてくれる空虚な安心感
「私、全然勉強してない!」「私もー」
テスト当日、友達同士、教室で誰もが交わしたことのある何気ないやりとりだと思います。
友達と「同じ」ことで満たし合う関係性、お揃いの携帯ストラップを持つだけで安心できた学生時代。
まだまだ年齢的にも子どもでした。
そして今。20代の女性たちの、こんな会話を耳にしたことありませんか。
「出会いがないよー」「私もー」
「仕事つまんないなー」「私もー」
この同意って、果たして大事なのでしょうか。
社会に出た瞬間、同じテストを受けている人は誰一人いないはず。同じ会社であったとしても、そこに身を置く理由やモチベーションは人それぞれで時間の使い方も違うものです。
28歳、「同じ」を探すだけでは、友達と時間を忘れて楽しくお食事したり、はしゃげない年齢になってしまいました。
素敵な友達と遊ぶことで、無意識に埋めてきたコンプレックス
友達に「同じ」を求めるのと同様に、「自分より」可愛い友達、「自分より」賢い友達、そういうものも無意識に求めていた気がします。
「自分より」素敵な誰かと、「同じ」を見つけるとすごく嬉しくて、そんな友達と遊ぶこと、一緒にいることで自分のコンプレックスが埋まって行く感じがありました。
自分より可愛い、自分より可愛くない。
自分より賢い、自分より賢くない。
自分よりモテる、自分よりモテない。
私のなかにはいつも、自分を中心に友達に優劣をつけるバカな物差ししかなくて、そう言う基準で作られる友情の希薄さといったら!
28歳、学生時代とは違う価値観で、人付き合いをしている今の自分に気がつきました。
新しい物差しを探しに、行動したい
友人と「同じ」が大好きだった昔の私は、今、新しい物差しを探す旅を始めたところです。
きっかけは、周りの人の小さな変化の積み重ねでした。
7年間付き合って、絶対結婚するだろうって思っていた友達が突然別れる。
すごく可愛いかった学生時代のアイドルが、婚活に苦しみタバコを吸い始める。
仕事で優秀だった同年代の子が、現状維持に目標をすり替えて給料のために働く。
彼女たちが幸せかどうかは問題ではありません。
私がそうやって人を見てしまっていることが問題なんです。
「仕事も恋愛も100%!」勝手に正解を決めつけるくだらない子どもじみた物差しで人を見るから、予期せぬ方向に角度や方向を変えていく20代の人生に対応できないんです。
「私も」「おんなじ」「分かるよ」――これまで大好きだった相槌。
「私より素敵」「あの子より稼いでる」――これまで大切に持っていた友達に対するくだらない物差し。
これ全部捨てないと、大人として素敵に歳を重ねることなんて無理。
ものすごくかっこ悪い女性にこの先なっていく危機感がありました。
友達の「違う」を見つけるとわくわくする
「私はこう思う」「あなたはこうね」「私ならこうする」「あなたのそういうところ素敵ね」
今年齢を重ねて、自分なりの意見を、押し付けがましくなく相手に届けられる一人の女性になりたいと、心底思います。
それってきっと、ダイバーシティとか、Quality Of Lifeとか、自分らしく生きるとか、そういう類のありふれたことなのだけど、100%自分の気持ちをこの考え方に更新するのは結構大変。
そんな私が始めた小さな革命が、「違う」ことに興味を持って楽しむために、「違う」ことを楽しめる人と一緒にいる方法です。
自分が知らないビジネスのこと。
自分が知らないお店のこと。
自分が知らない本のこと。
自分が知らない結婚のこと。
自分が知らない生き方のこと。
生活も仕事も何もかも違うタイプの人の、自分が知らない話を聞こうと決めてみると、改めて、自分が知らないことってこんなにもたくさんあったのかと驚き、その人と話をする時間がとても楽しいものになります。周りの人に、様々なことに、興味がますます湧いてきます。
新しい物差しを探す、なんて大げさに言わなくても、自分の気持ちと行動次第で価値観って変えられるみたいです。大事なことに、少し気づいたような感覚。
28歳のこの時期、一緒に遊ぶ友達が減るのはきっといいこと
くだらない物差しの呪縛から解かれた私は、今の自分が少し好きです。
これまでよく会っていた友達、気の許せる関係性。
「違う」を求めると、そんな人たちと少しずつ距離ができて、友達が減りました。人間関係が変わってきた。
これが正しい方法なのか分からない。ただのあまのじゃくかもしれない。
それでも今この時期は、変わりたいと願う自分を尊重して信じてみることにしました。
(私きっと、友達の間では付き合い悪いとかなんか変わったとか、いろいろ言われているんだろうな 笑)
この記事を読んでくれた人のなかにも、いろんな感想があると思います。
同じ人がいたら嬉しいし、違う人がいても嬉しい。
28歳で仕事も恋愛も友人関係も家族関係も自己実現も、悩みもなく全…部うまくいってる女性なんて、多分存在しません(笑)。
悩みの種類も様々なはず。
結婚? まだ考えられません。
でも、これから好きな人と結婚して、家族・家庭を持つかもしれないし、子どもを持つ親という立場になるかもしれない。そういう友達も増えてくると思う。
年齢を重ねるごとに生活も変わって、以前のように友達と遊べない!とか、例えば結婚して子どもを授かってママになったら子育てに悩んで、保育園や幼稚園のママたちとの付き合いにまた、何かを感じるかもしれない。
でも、28歳である今この時期の悩みはこんな感じだよって伝わればいいなと思っています。
東京アイツでした。
東京アイツ(とうきょうあいつ)
東京生まれ東京育ち。大手広告代理店を退社後、ベンチャー企業にて修行中。27歳、山よりも高層ビルに癒されるタイプ。魚座、女より男友達が多いタイプ。最近の好きな言葉は、タクシー初乗り410円。