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LIVING趣味

2020.11.25

悲運すぎる!涙なしには観られない、一風変わった展覧会

こんばんは。アートテラーのとに~です。本日も読者の皆様から寄せられた質問に答えていきたいと思います。
今回取り上げるのは、のさかさん(大学事務/32歳)からいただいた質問です。
「洋画は好きですが、日本画でまだ好きなものに出合ったことがありません。おすすめの日本画家がいれば知りたいです」
なるほど。僕も西洋絵画から美術に興味を持ちまして、そこからしばらくの間は日本画にピンと来ていませんでした。のさかさんの気持ちはよくわかります。僕が日本画に興味を持てるようになったのは、もちろん作品そのものの良さが徐々にわかるようになってきたというのもあるのですが、いろいろな日本画家のエピソードを知って、その人間像が見えてきたことも大きいかと。西洋にはゴッホやピカソ、ダリのように強烈な個性を持った画家が多々いますが、日本にだって個性的な画家は数多くいます。そうした画家のエピソードから作品に興味を持つのも、日本美術を好きになるひとつの手ですよ。
実は今ちょうど、紅葉のベストシーズンを迎えている京都の嵐山で、おすすめの日本画の展覧会が開催されています! この展覧会を観れば、好きな日本画家が見つかるかもしれません。

悲運の画家たち

福田美術館外観

福田美術館外観

昨年10月1日。嵐山の渡月橋からほど近い場所にオープンした福田美術館。伊藤若冲や竹内栖鳳、上村松園など「たとえ美術に詳しくない方が見ても、感動を与えられるような作品」をコンセプトに集められた約1500点のコレクションを有する美術館です。

その福田美術館から歩いて数分の場所に位置するのが、嵯峨嵐山文華館。藤原定家が百人一首を撰んだ地、小倉山の麓にあり、2017年3月まで営業していた『百人一首殿堂 時雨殿』をリニューアルオープンしたミュージアムです。

嵯峨嵐山文華館外観

嵯峨嵐山文華館外観

120畳の広さを誇る嵯峨嵐山文華館の2階展示室

120畳の広さを誇る嵯峨嵐山文華館の2階展示室

この2館が初めてタッグを組んで開催しているのが『悲運の画家たち』という展覧会。芸術家たちの人生における「悲運」にスポットを当てた、ありそうでなかった展覧会です。あの画家にそんな悲しい出来事があっただなんて。さまざまな画家の壮絶な人生が明らかに! 「金スマ」を見てるかのような気分になる(?)泣ける展覧会です。どうぞハンカチをお忘れなく。

逆境にも負けず

悲運の画家たち
第一会場となる福田美術館のテーマは「逆境にも負けず」。福田美術館1周年を記念して、コレクションの中から選りすぐった名品の数々を、画家の悲運エピソードを交えて紹介しています。

例えば、大正時代に活躍した速⽔御⾈という画家。

速水御舟《露潤》

速水御舟《露潤》

彼が大きな悲劇に見舞われたのは、25歳のとき。浅草駒形で線路に下駄が挟まり、市電に轢かれてしまいます。そして、左足を切断。以来、義足で過ごすことになりました。しかし、家に閉じこもることもなく、精力的に日本各地に赴き、取材を続けたのだとか。30歳のときには、エジプトやヨーロッパ各地を巡っています。それを知ったうえで、御舟がオランダのとある街を描いた作品を観ると、グッとくるものがありました。

速水御舟《デットシティー(阿蘭陀所見)》

速水御舟《デットシティー(阿蘭陀所見)》

ほかにも、最愛の恋人を亡くした竹久夢二、最愛の我が子を亡くした西村五雲、脳出血で利き手の自由を奪われた木村武山、毒殺された疑いのある長澤芦雪など、悲運の画家が数々紹介されていましたが、個人的に「MVH(Most Valuable Hiunの画家)」に選びたいのが、橋本雅邦

若き日に両親が立て続けに他界。狩野派で絵画を学び、独立が許されるも、絵の需要そのものが無く生活は困窮。さらに、火災により財産はほぼ消失。たび重なる悲運により、妻が発狂してしまいます(その後、妻が亡くなるまで看病し続けたそう)。
橋本雅邦の作品群
「前世に何があった?」と勘ぐってしまうほど不幸のオンパレード。しかし、ご安心ください。後半生は日本を代表する画家として第一線で活躍し続けます。不幸続きでお悩みの方、橋本雅邦の作品を観れば、運が開けるかもしれませんよ。

忘却にも負けず

第2会場となる嵯峨嵐⼭⽂華館でも、岸田劉生や木村武山といった⼈⽣の悲運に⾒舞われた近代画家の作品が紹介されていますが、それに加えて「忘却にも負けず」と題し、“かつては人気画家だったものの、現在では⼀般的にあまり知られていない”という、ある意味マジで悲運な画家たちをフィーチャーしています。

源琦、岸駒、山元春挙、真野紀太郎、菊池素空・・・etc.

正直なところ、僕でも「えっ? 誰??」という初めましての画家も数多く紹介されていました。

しかし決して「知名度がない=実力がない」に非ず! むしろ、実力は折り紙付き。ドラマ「半沢直樹」をきっかけに注目された役者が多くいるように、この展覧会を通じてブレイクする画家がいるような気がしてなりません。

個人的に注目したいのは、山内信一という画家です。

山内信一《春光》

山内信一《春光》

名前はシンプルながらも、作品は緻密! イングリッシュポインターの毛並みや籠の網目の描き方に思わず目を奪われました。何でも、政府が主催する展覧会である文展や帝展に、1918年から7年連続で入選するという快挙を成し遂げたそう。しかものちに審査員としても活躍。まさに、日本美術界のナイツ。ヤホーで検索しても、情報はあまりヒットせず。これを機に注目が集まりますように!

皆さまからの質問大募集!

「デートにピッタリの美術館は?」「カフェがオススメの美術館って?」という具体的な質問から、「現代アートって、何が面白いの?」「何であんなに美術品って高いの?」「ピカソってすごいの?」という誰にも聞けなかった質問まで。
GINGER WEBサイトの問い合わせフォームから何でもお寄せくださいませ。わかりやすく、お答えします。

TEXT=アートテラー・とに〜

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