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LIVING趣味

2020.11.11

悲しすぎるあだな「ふんどし画家」とは誰のこと?

こんばんは。アートテラーのとに~です。最近遅ればせながら、ユーチューバーデビューをしました。といっても、期間限定。アーティゾン美術館とのコラボ企画です。タイトルは「アーティゾン 子どものひろば」。毎回、アーティゾン美術館のコレクションから1点を厳選し、学芸員の貝塚さんと一緒に、あぁでもないこうでもないと、ゆるっとトークを繰り広げます。配信は毎月第2、第4土曜日。全24回分公開される予定です。タイトルに「子ども」とありますが、大人も楽しめる内容になっていますので、お時間のある時に、ぜひぜひご視聴くださいませ。
さて、本日はmiomioさん(27歳/福祉関係勤務)より、こんなメッセージが届いております。
「巨匠のすべらない話を楽しく拝読しました。もっと読みたいです!」
リクエストありがとうございます! ということで、本日は、不定期企画「巨匠たちのすべらない話」の第4弾をお届けいたしましょう。
巨匠と言われる芸術家たちは誰でも1つはすべらない話を持っており、そして、それは誰が何度聞いても面白いものである。すべらんなぁ。

20世紀最大の泥仕合

《ゲルニカ》

Licensed by Getty Images

その生涯に15万点近くの作品を制作し、ギネスブックに「最も多作な画家」と登録されているパブロ・ピカソ。しかし、その膨大な作品のなかで、ピカソ自身がタイトルを付けたのは《ゲルニカ》だけといわれています。

当時パリに住んでいたピカソは、母国のスペイン政府より、パリ万博に出品する作品の制作を依頼されました。そんな時期に、ドイツ軍がスペインの街ゲルニカに無差別爆撃を行います。そのニュースを知ったピカソは心を痛め、平和を訴えるべく、約1ヵ月かけて、この傑作を完成させたのです。

さて、その制作途中での出来事。ピカソの制作風景を愛人だった写真家ドラ・マールが撮影していたところ、もう1人の愛人マリー・テレーズが訪ねてきました。鉢合わせた2人の愛人はお互い、「アトリエから出ていけ!」と口論を始めます。一歩も譲らない2人。そこで2人は、ピカソにどちらが出ていくべきなのか尋ねました。すると、ピカソの口から出たのはこんな一言。

「戦って決めてくれ。俺は勝った方と付き合う」

・・・戦争させて、どうする!? 世界の平和より、まずは身の回りを平和にしろよ。

ちなみにどちらが勝ったのか、その真相は藪の中ですが、この一件に関して、ピカソは後年「あんな面白いことはなかった」と語っていたそうです。

悲しすぎるあだ名

《最後の審判》

Licensed by Getty Images

「神のごとき」と称されるルネッサンスの天才芸術家、ミケランジェロ・ブオナローティ。その代表作のひとつが、システィーナ礼拝堂の祭壇に描かれた《最後の審判》。あの詩人のゲーテが「人間のなし得る最大の偉業」と絶賛したことでも知られる傑作中の傑作です。

実は、この《最後の審判》はミケランジェロの死後、一部描き換えられる羽目に。理由は「下半身を露出した男性が多すぎて、不謹慎だから」。加筆を命じられたのは、ミケランジェロの弟子ダニエレ・ダ・ヴォルテッラ。ダニエレは局部を隠すように、外衣や腰巻を絵の上から描き足しました。

その結果、彼についたあだ名は「ふんどし画家」(または「Il Braghettone=ズボン作り」とも)。画家として彫刻家として、ちゃんと作品は残しているのに。《最後の審判》に関わったがために、「ふんどし画家」の名を一生背負うことになってしまった悲しすぎるダニエレ。せめて天国に旅立っていますように。

絵はゆるいが、言葉はキツイ?

仙厓義梵の作品
日本最初の禅寺とされる福岡の聖福寺の住職を務めた18世紀の禅僧・仙厓義梵(せんがい ぎぼん)。禅の教えを人々にわかりやすく親しみやすく伝えようと、たくさんの禅画を残したことで知られています。仙厓独特のゆるカワイイ作風は、近年、美術ファンの間でも人気急上昇中ですが、実は生前も「博多の仙厓さん」と呼ばれ、人々に慕われていたそうです。そんな人気者の仙厓のもとには、子どもからお年寄りまで、ひっきりなしに多くの人が遊びに来たのだそう。特に多いのが仙厓に絵を描いてもらおうとする輩。その依頼の数はあまりにも多く、仙厓はこんな狂歌を残しています。

「うらめしや わがかくれ家は 雪隠か 来る人ごとに 紙おいてゆく」

ざっくり言えば「人が訪れるたびに紙を置いていく・・・俺ん家はトイレか!」と嘆く内容です。
仙厓義梵の作品
そこで仙厓さん、もう金輪際、絵は描かないと絶筆宣言をします。するとそれを知った人々が、「それなら、最後の一枚を描いてくれ」と殺到! さらに依頼は増えてしまい、結局仙厓は晩年まで絵を描き続けることになったそうな。

ちなみに、そんな仙厓さんが描いた絵の中に、6人の老人が集まっている様を六歌仙(和歌の名人)に見立てた《老人六歌仙画賛》があります。六歌仙にちなんで、絵の中には和歌のように五・七・五・七・七フレーズがビッシリと書き込まれています。その一部を抜粋してみるとこんな感じ。

「またしても 同じ話に 子を誉める 達者自慢に 人は嫌がる」

「しわがよる ほくろが出来る 腰曲がる 頭がはげる ひげ白くなる」

なかなかの毒舌です。

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「デートにピッタリの美術館は?」「カフェがオススメの美術館って?」という具体的な質問から、「現代アートって、何が面白いの?」「何であんなに美術品って高いの?」「ピカソってすごいの?」という誰にも聞けなかった質問まで。
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TEXT=アートテラー・とに〜

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