皆さま、こんばんは。アートテラーのとに~です。先日、上野の美術館に足を運んできましたが、す っかり桜が満開でした。もう季節は春ですね。夜桜を愛でに行きたいところですが、その前に今夜もア ートの話を。本日は、吉村亜祐美さん(32歳・PR)からの質問「カフェやグッズなど、アート+αで楽しめるおすすめの美術館を教えてください!」にお答えいたします。なるほど、アート+αで楽しめる美術館ですか。それはもうたくさんあります。むしろ最近の美術館は、+αに力を入れ、館独自の個性を発揮している気がします。
目だけでなく舌でも味わえる和のアート
2009年に広尾の地に新オープンした日本初の日本画専門の美術館、山種美術館。その魅力は何といっても、充実した日本画のコレクション。横山大観や上村松園、東山魁夷といった国民的日本画家の名品の数々を楽しむことができる美術館です。そんな山種美術館で、+αで楽しみたいのが、併設されたミュージアムカフェ「Cafe椿」で提供されている特製和菓子、全5種類。
これらは、すべて展覧会の出品作品がモチーフとなっており、展覧会が変わるごとに、特製和菓子も一新されます。作っているのは、青山の老舗菓匠「菊家」で、山種美術館のみの限定販売。味はもちろん、見た目にも美しい特製和菓子は、日本画の繊細な色彩や美意識を和菓子で表現するために、和菓子職人だけでなく、館長、学芸員、スタッフが一丸となって、試作を何度も何度も重ねるのだとか。まさに、山種美術館こだわりの逸品です。(ちなみに、2個よりテイクアウトも可能!)
1度は行きたいミュージアムショップ
1990年に外苑前に開館して以来、常に他にはない独自の視点で斬新で刺激的な展覧会を発信し続けているワタリウム美術館。その展覧会と同じくらいに刺激的なのが、併設されたミュージアムショップ「...on Sundays(オン・サンデーズ)」。1階の売り場では、アーティストグッズや文房具、雑貨、アクセサリーなどのアイテムが所狭しと並べられています。
特に圧巻なのが、ポストカードの品ぞろえ! 現代アートや映画など、約12,000種類(!)のポストカードが壁一面に陳列されています。きっとお気に入りのポストカードが、1枚や2枚といわず見つかるはず。また、地下のフロアでは、世界各国の美術や建築関連の書籍、写真集などを取り扱っています。床から天井までアートな本がビッシリ! きっとお気に入りの本が、1冊や2冊といわず見つかるはずです。
美術館でラグジュアリーな体験を
2013年に箱根小涌谷にオープンした岡田美術館。喜多川歌麿の幻の肉筆浮世絵の超大作《深川の雪》や83年ぶりの再発見が話題となった伊藤若冲の《孔雀鳳凰図》など、超一級の美術品の数々を収蔵する東洋・日本美術の殿堂です。そんな岡田美術館は美術品だけでなく、サービスも超一級! まずは何と言っても、足湯カフェ。美術館の敷地内の源泉から引いた本物の温泉が使われています。100%源泉かけ流し。一流温泉旅館に匹敵するクオリティの温泉です。美術鑑賞で足が疲れたら、ぜひ、足湯でリラックスタイムをお楽しみくださいませ。
そして、もうひとつの+αなお楽しみが、ミュージアムショップで販売されている大人気の岡田美術館チョコレート。これらは『ブルガリ イル・チョコラート』の初代マスターショコラティエで、松本潤さん主演の『失恋ショコラティエ』の監修も務めた三浦直樹シェフによって日々作られています。実は、三浦シェフは現在、岡田美術館の専属ショコラティエ。そう、三浦直樹さんのチョコが買えるのは、岡田美術館だけなのです。
専属のショコラティエがいる美術館なんて、おそらく世界中探してもここくらいなのではなかろうか。ちょっとリッチなチョコレートですが、たまには贅沢をしてみては?
皆さまからの質問大募集!
「デートにピッタリの美術館は?」「カフェがオススメの美術館って?」という具体的な質問から、「現代アートって、何が面白いの?」「何であんなに美術品って高いの?」「ピカソってすごいの?」という誰にも聞けなかった質問まで。
何でもお寄せくださいませ。わかりやすく、お答えします。