カレーと音楽が好きなイラストレーターかざまりささんが、美味しいカレーやスパイスにまつわる情報をお届け。今回はカレー好きならではのある悩みを解決する方法をご紹介します!
こんな使い方も!スパイスの取り入れ方いろいろ
スパイスから作る本格カレーにチャレンジしようと一通りスパイスを揃えてみるも、カレー以外への使い道がなく余らせていませんか…? そんな方に向けて、今回は代表的なスパイスの特徴と活用法をご紹介します!
●今回ご紹介するスパイスはこちら(クリックすると各詳細にジャンプします)
クミン
セリ科の植物の種子で、インド料理の代表的なスパイス。加熱すると独特の香りが立ち、さまざまな料理に合います。カレーの香りのキモとなるスパイスで、炒め物にも使われることも。消化促進の効果があると言われています。
カレー以外への活用法
・ひき肉野菜炒め
はじめに、ホール(スパイスまるごとの状態)を油とともに熱して、香りを出して使います。いつもと一味違った野菜炒めに!
・キャロットラペ
いつものキャロットラペに、テンパリング(油で香り出し)したホールのクミンを加えると、にんじんの甘みが引き立ちます。
・チャーハン
クミンはパウダータイプもあり、素材、料理にまんべんなく馴染むので、チャーハンなどの料理にも加えやすい。少量加えてエスニック風味に。
クローブ
インドネシアの熱帯性常緑樹の開花直前のつぼみを乾燥させたもの。バニラのような甘さのなかに爽やかさも感じさせる刺激的な香りで、肉の臭みを抑えるのによく使われます。香りが強いので、少量で使うのがおすすめ。胃腸を温める効果があると言われています。
カレー以外への活用法
・焼きリンゴ
縦半分に切ったりんごに、半個あたりホールのクローブを2本ずつ刺して焼きます(グラニュー糖もふりかける)。りんごに香りがうつって、風味高い大人の味わいに。
・ポトフ
ホールを釘のように玉ねぎに3,4本刺して煮ます。肉との相性が良いので、ポトフ以外の料理にも。
【番外編】芳香剤
昔から西欧ではその香りの強さゆえか、魔除けにも使われていたのだとか。サシェにして、室内やトイレの芳香剤としても使えます。
コリアンダーシード
セリ科の植物の種子で、スパイスとして昔から利用されてきました。香菜(コリアンダー)の特徴的な強い香りとは違った、甘くまろやかで柑橘類のような爽やかな香りとかすかな辛みがあり、さまざまな料理に使いやすい。健胃・整腸作用があると言われています。
カレー以外への活用法
・クッキー
通常のクッキーにコリアンダーシードパウダーを加えると、甘く爽やかな香りが加わります。
・果物
生の桃や洋なしにコリアンダーシードパウダーをかけると、果物の甘さが引き立ちます。
・和食
鶏つくねや煮豆などにコリアンダーパウダーを使うと、風味が加わることで満足感をプラス。味付けを補い、減塩にも繋がります。
マスタードシード
アブラナ属の一年草の種子を乾燥させたもの。辛みの少ない順にホワイト(イエロー)、ブラウン、ブラックの3種類があります。日本で使われる「和がらし」と呼ばれるものはブラウンで、すりつぶして水と練ることで、ワサビに似た辛みがでます。インドでは油で熱して風味を立たせ(=テンパリング)、あらゆる料理に使うとか。
カレー以外への活用法
・ピクルス
イエローマスタードシードをピクルス液に入れて野菜を漬けることで、マスタードがほのかに香るピクルスに。
・肉料理
下ごしらえの段階で塩とともにマスタードシードをまぶし焼くと、肉の旨味を引き立てます。
・サラダ
フライパンで熱したオリーブオイルにマスタードシードを入れ、風味を刻んだ野菜、塩、レモンを加えると、香り豊かな香ばしいサラダに。
カルダモン
ショウガ科の植物の実を青いうちに収穫し、乾燥させたもの。清涼感のある香りと少しの辛み・苦みがあります。香りが強いので、少量で使うのがおすすめ。
カレー以外への活用法
・チャイ
種を取り出してすりつぶし、サヤごとクローブやシナモンと一緒に煮出します。おうちで本格チャイを味わいたいときに!
・焼き菓子
レモンとともにカルダモンパウダーを組み合わせて、爽やかな風味を感じさせるお菓子にも。
・エスニック風スープ
ナンプラーを使ったエスニックなスープにカルダモンパウダーを加えることで、さらに異国の風味になります。
このほかにも無数に活用法のあるスパイス。香りや辛みを生かして素材の美味しさをより引き立てたり、いつもと少し違った料理を楽しんでみてはいかがでしょうか。
※出典/Spice of Life 「スパイス辞典」 http://www.h-spice.jp/
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