料理家・国際中医薬膳師の齋藤菜々子さんが、美味しく食べながら体調を整える、薬膳レシピを紹介。身近な食材の薬膳的効能を知って、毎日の暮らしに役立てて。
10月15日に著書『基本調味料で作る体に作りおき』(主婦と生活社)が出版されました。今年の料理レシピ本大賞 in Japan 料理部門にて「入賞」「プロの選んだレシピ賞」をW受賞した『基本調味料で作る体にいいスープ』の続編です。今回はこの本のなかから、ご自宅で常備されている調味料だけでできる作りおきのレシピをご紹介します。ヨーグルト×みそだけでできる、手軽な漬けものです。
薬膳的セルフケア食材
・ヨーグルト…体を潤わせる、腸を整える
薬膳では難しい生薬だけではなく、私たちが普段手に取る身近な食材もさまざまな効能を持つとされています。ヨーグルトは、体を乾燥から守って潤わせてくれ、また腸の滑りをなめらかにする食材です。秋から冬にかけては、外気の変化とともに体の中も乾燥しやすい季節。皮膚もそうですが、鼻やのど、また直接空気が入り込む「肺」が乾きやすいとされています。そういった部分の乾燥が進むと、風邪をひきやすくなることも。ヨーグルトで体を内から潤わせ、秋冬の乾燥対策をしていきましょう。
簡単作りおき「ヨーグルトみその漬けもの」
●材料(作りやすい分量)
きゅうり 1本
にんじん 1/2本
セロリの茎 1/2本
かぶ 1個
プレーンヨーグルト 100g
みそ 100g
●作り方
1. きゅうりはピーラーで縦に3ヵ所ほど皮をむき、長さを斜め半分に切る。にんじんは縦半分にし、長さも半分に切る。セロリは長さを斜め半分に切る。かぶは茎を3cmほど残し、8等分のくし切りにする。
2. ジッパーつき保存袋にすべての材料を入れてもむ。袋の空気を抜いて口を閉じ、冷蔵室で3時間以上置く。
3. いただくときに野菜はヨーグルトみそをぬぐい、それぞれ食べやすい大きさに切る。
ほかの野菜で作ってもOK!
・食感のある野菜がおすすめです。たとえばパプリカ(4等分に切る)、ラディッシュ(半分に切る)、白菜の軸(食べやすい大きさに切る)など。
・大根やにんじんのように硬いものは、ある程度小さく切ってから漬けることで味が入りやすくなります。幅2〜3㎝のいちょう切りや半月切りにしてから漬けて、食べるときに薄切りにしましょう。
・レタス、水菜、トマトなど、水分が多く、やわらかい野菜は不向きです。
・変わり種としてはアボカド。縦半分に切って皮と種を取り除き、3時間以上漬けてください。
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