こんにちは、お料理担当の坂本ちなみです。以前からよく、旬を意識して食材を選んでいると体が反応して五感が敏感になるというお話をさせていただいているのですが、最近では技術の進歩により多くの野菜が一年中流通するようになったため、何が旬の食材なのか期間を限定するのが難しくなってきました。
そんななか、技術の進歩とは関係なく、自然界のみで採れる旬野菜はとても貴重になりつつあります。今回も、春夏秋冬がとてもはっきりしている自然素材の代表格「タケノコ」メニューをお届けします!
タケノコの土佐煮
波打つタケノコの形状がよく活かされた昔ながらのメニューです。じわじわと繊維に染み込む鰹だしと醤油の旨味、ほどよい歯応えを残しつつ柔らかく炊き込むことで上品な一品に出来上がります。
私はよく、土佐煮を多めに作っておき、ちらし寿司に混ぜ込みます。細かく切って甘辛く煮たしいたけや高野豆腐、ちくわなども一緒に混ぜ込むと酢飯とそれぞれの具材が持ち合わせる味にコントラストが生まれ、食べ応えあるちらし寿司に。
錦糸卵と木の芽でさらに美味しく。ポカポカとあたたかな春の陽気を連想させる錦糸卵と、芽吹いた木の芽を散らすだけで特別感が生まれます。
ルーローハン風豚肉炒めとタケノコのぶっかけうどん
・タケノコ
茹でたタケノコを薄くスライスし、ごま油を引いたフライパンで両面キツネ色に焼いたあと塩少々をまぶします。
・青梗菜
塩茹でしたあとザルにあげ、ごま油少々をふりかけます。
・ルーローハン風豚肉炒め
フライパンに油をひき、片栗粉をまぶした豚肉細切れとスライスした玉ねぎを色が変わるまで炒めます。おろしニンニク、おろし生姜、八角を加えてさらに炒めます。醤油、砂糖、紹興酒、水を加え、煮込んだところへ、五香粉、オイスターソースを加えてとろみが出るまで煮込んだら出来上がり。
湯がいたうどんを水切りして器に盛ります。その上にタケノコ、青梗菜、ルーローハンを盛り付けて白ごまをまぶしたら完成です。漂う八角の香りがタケノコの風味を引き立てます。
タケノコフライ
茹でてスライスしたタケノコをダシに浸して味を染み込ませてからフライにしています。
片栗粉→溶き卵→パン粉の順につけ、170度ほどの油で揚げたら出来上がり。ぜひお塩でお楽しみください。(串は油がつかないよう揚げたあとに刺しています。なくてもOKです)
タケノコの炊き込みごはん弁当
白ダシ、白醤油、酒、砂糖で柔らかく煮込んだタケノコを、ご飯と一緒に炊き込みました。春ならではの優しい味を、じっくり堪能できるお弁当です。
3週にわたってお届けしたタケノコメニューはいかがでしたか? いろいろなアレンジメニューを楽しんでくださいね。