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LIVING恋愛・婚活

2018.12.07

【アラサーリアル婚活記⑤】人は見た目が9割・・・ではないの巻

20代なんてまだまだチヤホヤされてナンボでしょ!なんて思い過ごしていたら、気づけばアラサー&彼氏いない歴5年。周りは長く付き合っている彼と婚約秒読み!なんて女子が急激に増えだした。一方で、私は最近WEB系コンサル会社に転職したばかりで、毎日慣れない仕事に奮闘するも、このままじゃ気づいたときには30代突入してるかも・・・、とようやく焦りだした、ごく一般的なOL。ワタシ、一之瀬ゆりか 27歳のセキララ婚活ドキュメントをここに綴っていく。
前回、終電をいっさい気にせず、むしろ初回デートで“お泊り”を強行してくる残念イケメンとの攻防戦の末、なんとか防御に成功。・・・と安心したのもつかの間、2回目のデートでまたもやお泊りデートの提案が! 闘いの結果はいかに・・・!?

リアル婚活日記

(C)L Julia/Shutterstock.com

女子会で盛り上がる妄想!ただし現実は・・・

前回、みなとみらいでのデートがとんとん拍子で決まり、あまり深いことは考えないで楽しみにしておこう!と前向きに思っていた矢先だった。

イケメン君からお店予約したよ。というLINEがきた。そこに貼られたURLは、某有名チェーン居酒屋のみなとみらい店のもの。

ゆりか(心の声)(間違えて送っちゃったのかな・・・?)

ゆりか「ありがとう! こういうチェーン店も予約しないと入れないんだね?」

確認の意味も含め、そう返信してみた。お願いだから誤りであってほしい。

イケメン君「念のため予約しておいたよ! じゃあ当日、楽しみにしてるね」

間違いではなかったらしい・・・。どうしてわざわざみなとみらいのチェーンの居酒屋なのよ! それなら別にどこでもよかったはず。前回のデートで、「今度は俺が素敵なお店探して連れていくね!」って言ったよね!? もはや訳が分からなくなり、スマホ片手にひとりで大パニック。

その夜、定期的に開催している仲の良い友人たちとの女子会に参加した。もちろん真っ先にイケメン君の話を皆に相談した。

友人A「えー、嘘でしょ!ありえないんだけど!!!!」

友人B「イケメンとはいえど、それはちょっとね・・・」

さまざまな批判が飛び交い、満場一致の大ブーイング。そうだよね!ワタシの身持ちが固すぎるわけじゃないはず! けれど友人のひとりが、パッとひらめいた顔をした。

友人C「けどさ、もしかしてイケメン君。あのホテル、本当に取ったんじゃないの!? だから食事は安く抑えようと思ったかもしれないじゃん」

ワタシには想定外の推測だった。頑張って予約してくれたとしても、食事をケチることに対してカッコ悪いと思わないのかしら。それに天然気味なイケメン君があの言葉を本当に間に受けるはずない・・・。とピンとこなかったが、みんなは「それだよきっと!そこで告白とかあったりして!」と話はどんどん膨らんでいき、会話はさらにヒートアップしていく(笑)。

しまいには、「ゆりか! 居酒屋だからって適当な格好で行っちゃダメだからね。絶対にヒールを履いていきなよ! 女度高めのやつ」と全員に煽(あお)られまくる始末。
確かにラグジュアリーホテルには、きちんとふさわしい格好をしていくべきかもしれない。でも確信がないなか、そんな気合い十分な格好をしていくのも気が引ける。いや待って。そもそも、ホテルへ行く前提で話が進んでいるけど、それってどうなの!? でも本当に某外資系ラグジュアリーホテルに泊まることを間に受けていたとしたら断りづらいし・・・。など、さまざまな葛藤が頭の中を交錯する。

友人A「結果がどうなったか教えてね!」

友人B「うんうん、ゆりかに彼氏できたらみんなでお祝いしようよ」

友人C「確かに! そのイケメン君にも絶対会わせてね♪」

引くに引けない状況に覚悟を決めるしかないみたい。何も事件がありませんように・・・!

一体どっちなの!? 運命を左右するジャッジとは

リアル婚活日記

(C)Kaspars Grinvalds/Shutterstock.com

デート当日。ヒールを履いてみなとみらいへ向かう自分がいた。だって、みんなにそこまで念押しされたら、ねぇ・・・?
駅で待ち合わせし、お店へ向かう間、ずっと横目に某外資系ラグジュアリーホテルが見え、なんだか勝手に気まずくなってしまい、ワタシは思わずこう口を開いた。

ゆりか「○○○ホテル(某外資系ラグジュアリーホテル)キレイだね!」

すると彼は、

イケメン君「そうだね!でも俺にはまだ早いかなぁ(笑)。泊めてあげられたらよかったんだけどね!」

ゆりか「あはは(苦笑)」

ゆりか(心の声)(え、これはどっちの流れ・・・? あえてこう言っておいて、サプライズなのか、それとも期待されないように先回りして釘を打たれたのか。あーもうわかんないよぉ!!)

居酒屋では、「俺はさ、ゆりかちゃんと付き合いたいなぁと思ってるんだけど、ゆりかちゃんは俺のことどう思ってる?」と口説きモード。いや、そもそもここでする話!?

いろいろなことを鑑(かんが)みて付き合うのはまだ早い気がする・・・。あまりにも不安要素が多すぎるからだ。

ゆりか「すごく嬉しいんだけど、もう少しお互いを知ってからかなと思ってるから、また会おうね」

イケメン君「そっか、じゃあ俺頑張るね!」

こんなイケメンが、なぜワタシと付き合いたいなんて言うんだろうか。今までの経験でこじらせてしまっているせいか、何かあるんじゃないかと勘ぐってしまい、付き合う・付き合わないの話は避けるように意識した。

すべての独身女子へ。顔がイイだけのメンズにご用心

もうそろそろ出ようか、お会計は済んでるから。と彼が言うので、ほろ酔い程度で1軒目を出ると、事件は起きた。

なんと!イケメン君が某外資系ラグジュアリーホテルの方角へ歩き出したのだ。予想だにしていなかったことにどうしていいか分からず、しばらくして「どこへ行くの?」と尋ねると、彼はすごく嬉しそうな表情を浮かべながら、こう言い放った。

イケメン君「実は今日なんだけど、ビジネスホテルを取ってあるんだ。もう着くよ! しかも破格の¥6,000で取れたんだ!」

屈託のない笑顔で言われたものだから、思わず「すごい!めちゃくちゃ安いね!」と言いそうになる。ツッコミどころが満載すぎて、どこから整理すればいいのか頭を抱えたくなった。

まず第一に、勝手すぎやしませんか。それでついてくる女性なんているわけないじゃない。しかも自慢気に金額を言ってくるなんて頭がおかしいとしか思えない。そして極めつけが、彼が取ったホテルは某外資系ラグジュアリーホテルではなく、そのホテルが見えるビジネスホテルだということ(笑)。
ビジネスホテルは悪くない。でも、落としたい女性をビジネスホテルに誘うってどうなの!? しかも格安で! あまりにも理解のできないことに、いよいよ我慢の限界だった。

ゆりか「なにここ。それに相談もなしに勝手すぎない? もう帰るね」

イケメン君「え、でもお金払っちゃったし。いいじゃん泊まろうよ・・・」

また駄々をこね始めたイケメン君。前回のデートのデジャヴだ。じゃあ払ってあげるわよ、それくらい!と1万円を彼に突きつけ帰ろうとすると腕を引っ張って帰してくれない。

イケメン君「お金なんていらないよ!それなら一緒に居てよ!」

一緒にいるのが嫌だからお金で解決しようとしたのよ! 面倒くさすぎる。都内の繁華街に行くと、ホテル街付近でこういう攻防戦を繰り広げている男女を通りすがりに見かけることがあるけど、なんともみっともない姿である。
まさに今ワタシはその渦中なのだと思ったら、一刻も早くこの場を立ち去りたくなって、彼を振り払い、急ぎ足で駅へ向かった。

・・・一体、なぜワタシはピンヒールを履いて、みなとみらいを歩いているのだろうか。

数時間前の浮かれて身支度をしていた自分に苛立ちすら覚えた。なめられたもんよね。
この事件以降、彼との連絡は一切経った。だから、そのあと彼がひとりでホテルに泊まったどうかはわからない(苦笑)。今までイケメン君には顔のスペックだけで女の子が寄ってきただろうから、こんなことをしてもきっと今まで許されてきたのだろう。そう考えたら、彼は努力する必要のない環境で育ってきて、これからも何かを学んで成長することがないんだなって思えて、可哀想にすら思えてくる。
プライドが高すぎるイケメンは苦手だけれど、一切プライドを持ち合わせていないイケメンも問題だわ。これに懲(こ)りて、顔で男性を選ぶことは極力控えようと心に誓った。

一之瀬ゆりか、27歳独身の戦い(婚活)は続く・・・!

TEXT=一之瀬ゆりか

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