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TIMELESSPERSON

2025.07.30

いとうあさこ流“ととのい”方

タレント・芸人として活躍するいとうあさこさんが日々のあれこれ、想いを綴るエッセイ。【連載「あぁ、だから一人はいやなんだ。】

“ととのう”は日常にたくさんある

近年のサウナブームでよく耳にするようになった“ととのう”。ただ私はサウナが苦手。息苦しく感じて、長く入っていられない。何故か韓国の汗蒸幕(ハンジュンマク)という、100℃以上の大きなピザ窯みたいな高温サウナはいけるんですけどね。そしてこれまた何故か、水風呂は好き。特に体が疲れている時、湯舟に浸かってあったまったら水風呂へザブン。身体の芯がギューッと締まり、その後、もう一度湯舟に戻った時にくる、全身のピリピリ感。あれがたまらない。私からしたら、もうそれを“ととのう”と言っていいんじゃないか、と思うくらい気持ちがいい。

そんな私の“ととのう”は日常にたくさんある。まず新しいものの気持ちよさ。新しいTシャツ、新しいパンツ、新しいノート、張り替えた畳、新築の家などなど。“溜まっていた宿題を全部やり終えた”“ごちゃごちゃのメモをキレイにまとめた”“溜まってしまっていたゴミを一気に出した”みたいな時も、私はめちゃくちゃ“ととのう”。昨年、初めて業者の方にエアコン掃除をやっていただいた時も、相当“ととのった”。そして更に“ととのう”のは、壊れたものが直った時。私は歳を重ねる度に、うっかりめんどくさがりがひどくなってきまして。何かが壊れた時、早く直したい気持ちはもちろんあるんですけど、“めんどくさい”が勝ってしまい、放置しがち。ホント、すぐ直せばいいじゃん、なんですけどね。まあその分、直った時の感動もひとしお、ってことで。

で今回、家の中が数カ所壊れました。まずはインターホン。ピンポン鳴った時に「はい? どなたですか?」なんて喋る、あの家の中のインターホン。その通話ボタンが壊れたんです。ある日、通話ボタンを押してもピッと繋がらない。ギューッと押すとなんとか繋がって話す事が出来た。ひどい時にはまったく繋がらず、いないと思われて帰られちゃったことも。そんなのすぐに何とかすればいいんですけどね。まさかのうまく繋がる日もあるもんですから。放置すること数か月。とうとうほぼ繋がらなくなってしまい、やっと管理会社に連絡を入れた。インターホン会社と繋いでいただき、電話で現状を伝えると、よくある事のようで「通話ボタンは下の部分を引っ張ると開くんですけど、見てみてください」と。すると中の部品が折れているのを発見。それから10日後、修理に来ていただくことになりました。

実はもう一カ所壊れている場所が。それはシャワー。これまた何か月も気づかない“フリ”をしてきたのですが、ずーっと水が出ておりまして。ちゃんとカチッというところで止めているのに、本当にめちゃくちゃちょっとだけなのですが、シャワーの穴から水が流れ出ていた。今回インターホンを直すならこっちも、と思い立ちまして。ただマンションの更新をしたばかりで、「あそこもここも壊れてます」って言うのもなぁ、なんて一瞬躊躇したのですが、いやいや。これは言うべきこと。だって壊れているんだから、と散々放置していたことは棚に上げて、再び管理会社に連絡。今度は水道屋さんにつないでいただき、インターホン修理と同じ日に来ていただく事にした。

当日、最初にいらしたのが水道屋さん。実は私にはもう一つ目論みが。トイレについている洗面台の水が、なんと数何年前から出ないのです。マンションで定期的にやっている、各家庭の下水の管の清掃。その時、作業の方がトイレの洗面台の水栓を止めて、そのまま帰ってしまって。私は小さい頃からトイレの後は洗面所で手を洗っていたもので、まあ使わないからいっか、とこれまた放っておいたらある日、すごい臭いがトイレに充満していて。聞くところによると、定期的に水を流す事によって、下水の管のカーブのところに水が溜まり、それが下から上がってくるニオイだの虫などの侵入だのを防ぐ為の蓋代わりになっているそうで。そこにずっと水が流れていないとなると、中の水は乾いてしまい、こうやってニオイが上がってきてしまうのだ。ドライバーなど使って、なんとか自分で弁を開こうといろいろしてみたのですが、ビクともせず。うっかりひねり過ぎて水道管破損しちゃっても取返しつかないし。

まあすぐ修理をお願いすればよかったのですが、私ったらニオイがしたらバケツに水を汲んで、何度も流す、という手法をとった。誰が聞いても絶対そっちの方がめんどくさいのはわかっているんですけどね。でもやっぱり家に知らない人が来る、というめんどくささの方が圧倒的に勝っちゃいまして。なので今回、水道屋さんにその事も伝えると、あっという間に解決。「めちゃくちゃ固くなっていたので、ご自分では無理でしたね」とのこと。何年かぶりに流れるトイレの洗面台の水。はしゃいで何回も水を出してしまった。

そして肝心のシャワーの方ですが、どうやら異国のものらしく、部品がないから修理出来ず。そのシャワーのメーカーさんに来ていただく必要があるとの事。再び管理会社さんに連絡。別日にお願いすることに。一気に直したかったのでちょっと悔しいけれど、まあでも、一カ所直っただけよし、だな。

そしてインターホン屋さん。こちらはあっという間に通話ボタンをはずし、新・通話ボタンを装着して終了。私は8年住んでいますが、前の人とか考えると、きっと10数年は使っているインターホン。新しいボタンが真っ白なせいで、全体の黄ばみが目立つ。というわけで、くっきりツートンカラーのインターホンとなりました。うん、おしゃれだ。

その9日後、シャワーのメーカーさんもいらしていただきまして。結局、あの“奥にひねったらシャワー、手前にひねったら蛇口から水が出る”の部分、あの中の部品がダメになっていたようです。おかげさまで、ひねるのがめちゃくちゃ軽くなりました。もう軽すぎて笑っちゃうくらい。しかもついでに、とピッカピカに磨いてくださって。シャワー、もう新品だ。わーい。

そんなこんなで本当にいろんな意味で“ととのい”ました。“ととのい”まくり。お次はこないだメガネの度が合わなくなっていたのを2年ぶりに新調しまして。それを来月半ば、メガネ屋さんに取りに行く時、また“ととのう”な。ふふ、楽しみ。

【本日の乾杯】森三中・大島ちゃんに頂戴した、ぬか床ならぬ、「梅の床」。しょっぱめの梅がまたいい。キュウリや茄子、大根などウチにある野菜をちょっと入れてはお酒のアテに。夏の疲れ、ふっとびます。

この記事は幻冬舎plusからの転載です。
連載:あぁ、だから一人はいやなんだ。
いとうあさこ

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