春の旅計画を立てる時季。パンデミックを経て、遠出を切望する人も増えてきた。「2024 トラベラーズチョイス ベスト・オブ・ザ・ベスト観光地」の“グルメを堪能できる観光地ランキング”*で2位のローマ。観光スポットも満載だ!(ライター/和多亜希)
悠久の都ローマは歩くほどに感動もひとしお
グルメやショッピングを楽しんだり、心身をリフレッシュさせたりと海外旅行の醍醐味は人それぞれ。ローマはそれらに加えて、想像をはるかに超える興奮を覚えることができる。世界で最も観光客の多い場所のひとつというのも当然。よく知られたコロッセオやパンテオンが2000年という時を超えてまだ当時のままに実在すること自体が奇跡。圧巻の存在感を放ち、見た瞬間から魂が震え出すかも。
コロッセオ
Piazza del Colosseo 1
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パンテオン
Piazza della Rotonda
https://www.pantheonroma.com/home-eng/
古代遺跡と現代が交じり合う、サン・ジョバンニ駅が面白い!
地下鉄A線とC線が連結するサン・ジョバンニ駅は、駅そのものが博物館のよう。C線が開通したのは2018年5月。ローマという大都市に地下鉄が3本しかないというのも、建国から3000年近いローマは、掘れば遺構に当たるという地下鉄工事の難スポットだからか。歴史的に重要な価値があるものも多く、今回の工事も難航したという。
その甲斐あってか、駅構内には時代ごとの地表の高さの移り変わりを知ることができるパネルをはじめ、発掘された柱や壁、壺、コインなどがモダンにディスプレイ。時間のあるときに訪れてみたい。
サン・ジョバンニ駅の名は、ローマの四大聖堂のひとつ、サン・ジョバンニ・イン・ラテラノ大聖堂がすぐそばにあることに由来。4世紀に創建されたローマで最も歴史ある大聖堂は世界遺産「ローマ歴史地区、教皇領とサン・パオロ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂」のひとつで、見どころも満載。一緒に訪れてみるのもいい。
サン・ジョバンニ・イン・ラテラノ大聖堂
Piazza di Porta San Giovanni, 4
https://www.vatican.va/various/basiliche/san_giovanni/index_it.htm
尽きない観光名所。じっくり鑑賞するか、サクサク見るか
ローマは目的地を適当に決めて、ただ歩くだけでも楽しい。7つの丘からできたローマはアップダウンも多く、小高い場所からはバチカンを望めるし、通りを歩いていると目の前に突然トレビの泉やパンテオンが出現したりする。
名作映画『ローマの休日』で有名な「真実の口」。口に手を入れて嘘つきでないことを証明したいなら、列に並んでを入場料を払う必要あり。横からでもユーモラスな顔は眺められる。
真実の口
Piazza della Veritas 18
のぞき穴から見える景色が圧巻の「天国の扉」。アヴェンティーノの丘にあるマルタ騎士団広場にある館の扉の小さな鍵穴を覗くと、バチカンのクーポラがすっぽりお目見え。感動必至だ。
天国の扉
Piazza dei Cavalieri di Malta,4
広場も教会も傑出した芸術で溢れている
ローマは街の丸ごとすべてが世界文化遺産。「トレビの泉」をはじめ、ナヴォーナ広場の「四大河の噴水」、スペイン階段の下にある「舟(バルカッチャ)の噴水」、ソプラ・ミネルバ教会の前に建つ象が台座のオベリスクなど、至宝ともいえる彫刻作品が街中に多数存在。時間を気にせずに観に行ける。
古代ローマの神殿から運ばれた36本の柱が圧巻なサンタ・マリア・マッジョーレ大聖堂や、ベルニーニ作のサン・ピエトロ大聖堂の「大天蓋」、バロック画家であるカラバッジョのマタイ3部作で知られるサン・ルイジ・デイ・フランチェージ教会、ベルニーニの大作のあるサンタ・マリア・デッラ・ヴィットリア教会など、数々の芸術作品が入場料なしで堪能できる。聖堂や教会は開館時間が決められているうえ、昨今のオーバーツーリズムで人が多いので、朝早めや開館直後を外して訪れるのが正解。
人気のジェラート店目指しての散策もあり?
ローマではシーズンに関係なく老若男女が愛するドルチェの大本命といえば、やっぱりジェラート。彩り豊かでバラエティ豊富なことといい、口溶けの良さといい、香り高い芳香もジェラートの魅力。イタリア流に「con panna(コン パンナ)」とオーダー時に依頼して、ホイップクリームをトッピングして食べるのもおすすめ。ローマの人気ジェラート店をご紹介。
クルミ×ゴマ×イチゴピューレや、ナッツと蜂蜜のアーモンドシャーベットといった意表を突いたテイストで人気の「オタレグ」。そんなクリエイティブなジェラートはどれも想像を超える逸品揃い。30種類のフレーバーで日々研究を重ね、添加物や余分な砂糖などは加えず、シンプルさをモットーに「味覚の革命」として常に新しい味を生み出している。
イタリアのグルメガイド「ガンベロロッソ」で最高評価を獲得しているのも納得! トラステヴェレとモンテベルデの2店舗のみ。
Otaleg!(オタレグ)
https://www.otaleg.com
Instagram @otaleg.radicioni
すべてイタリア産の原料で造り上げるデイ・グラッキのジェラートは、防腐剤や着色料といった添加物は一切使用せず、天然の素材のみで作られる自然派。季節の熟したフルーツ、ブロンテピスタチオ、上質なイタリア産牛乳など、ジェラートの要となる素材のこだわりも当然。ローマでのみ3店舗展開し、今年25周年を迎える。
Gelateria dei Gracchi(グラッキ)
http://www.gelateriadeigracchi.it
Instagram @gelateriadeigracchi
その美味しさから国内のみならず海外にも出店している「ラ・ロマーナ」。定番のピスタチオやヘーゼルナッツ、ヨーグルトをはじめ、旬のフルーツはもちろん、ザバイオーネやパネットーネ、ビスケットなどお菓子風味のフレーバーがあるのも面白い。チョコレートだけでも圧巻の品揃え。ローマ市内に6店舗あるので、立ち寄りやすい店舗を選んでチェックして!
Gelateria LA ROMANA(ラ・ロマーナ)
https://www.gelateriaromana.com/57-gerlateria-roma.php
Instagram @gelaterialaromana
ローマで食べたい絶品郷土料理あれこれ
誰もが知るカルボナーラをはじめ、アマトリチャーナやカーチョ・エ・ペペなど、チーズたっぷりの濃厚なソースのパスタは、ローマを代表するパスタ料理。日本でも食べられるから…なんて言ってはいけない。ペコリーノロマーノという塩気のある羊のチーズが味の決め手。生地の薄いローマ風ピッツァや、内臓料理の代名詞でもあるハチノスをトマトと一緒に煮込んだトリッパも試してみたい。
emma(エンマ)
Via del monte della farina 28/29
https://emmapizzeria.com
Instagram @emma_pizzeria_restaurant
Matricianella(マトリチャネッラ)
Via del Leone,4
https://www.matricianella.it
Instagram @matricianella
Armando Al Pantheon(アルマンド・アル・パンテオン)
Salita de'Crescenzi 31
https://www.almandoalpantheon.it
Instagram @armandoalpantheon
SantoPalato(サント・パラート)
piazza Tarquinia,4 A/B
https://www.santopalatoroma.it
Instagram @santopalatoroma
ローマはどんなに時間があっても、見どころも美味しいものも尽きない。ただし、人気のレストランはどこも事前に予約を。トレビの泉ではきっと再訪を祈ることになるはずだ。
*出典元:Mediaroom-Media Center