一枚の絵画が私たちに語りかけてくるものは、美しく、深く、心に響く物語。そしてその絵画のなかのひとつのモチーフが、こんなにも感動的な形で表現される連鎖。真珠が紡ぐ新しい物語を心に刻んで。【連載「青木貴子のラグジュアリー案内」】
《真珠の耳飾りの少女》が秘める物語


「一度見たら忘れられない印象的な少女」と世界中で賞賛される名画といえば、言わずもがな思い浮かぶのはフェルメールの代表作《真珠の耳飾りの少女》ではないでしょうか。フェルメールは17世紀のオランダを代表する画家。いまでは多くの人がその画風や代表作も知っているほどに知名度が高いですが、実は彼の評価が高くなったのは19世紀に入ってから。芸術家あるあるですが後世に評価を上げるアーティストって実は多くて、彼もそのひとりです。
フェルメールの作品のなかでもとりわけ認知されているのが前述の《真珠の耳飾りの少女》。振り返りざまに何かを語りかけてくるような目元と口元、鮮やかなブルーのターバンとイエローの衣服とのコントラスト、そして光の描写が平面のなかに作り出す圧倒的な陰影によって立体感を伴って浮かび上がる真珠の耳飾り…。なんとも美しいバランスです。そしてこの絵、実は17世紀当時は固有のタイトルがついておらず、この魅惑的なモデルについてもまったく不詳。そのミステリアスさもこの絵がひとを惹きつける要因なのかもしれません。
注目され始めた当初、この絵は《青いターバンの少女》と呼ばれていたのだそう。でもその後フェルメールの研究が進むうちに、彼の光を描き切る技術がとくに高く評価されることとなり、その技巧を良く表現している真珠の耳飾りに注目が集まりいつしか《真珠の耳飾りの少女》と呼ばれるようになったのだとか。
世界中で愛されているフェルメールの《真珠の耳飾りの少女》が大阪中之島美術館の特別期間展としてこの度日本にやって来ます。その展示会開催を記念して絵画から着想を得た素敵なパールピアス3点がミキモトからお目見えしました。一目で伝わってくるクオリティの良さ、艶やかな質感はまさにフェルメールの絵のなかにあったそれと見紛うほどに印象的で、美しい輝きを放っています。3つの異なるピアスはどれも印象的でパッと目を引くデザイン。これを身につけるだけで絵画のなかの少女のように注目を集めてしまえそうです。


真珠が持つイメージは清楚で崇高。絵のなかの少女は言葉を発することはないがゆえに、情報として存在している真珠の耳飾りの持つ品の良い印象がこの絵の中の少女のイメージ(株?)を上げているのではないでしょうか? パールを身につけている人からは品格が感じられるし、エレガントな雰囲気が漂います。そう、真珠からは本当に良いイメージしか湧き上がって来ない! これってすごいことだなってあらためて思いました。そのパワーを使わない手はないですよね。明日は真珠のピアスをつけて出かけようかな(笑)。みなさんもぜひパールの気品あふれるオーラをまとってみてはいかがでしょうか?
MIKIMOTO(ミキモト)
mikimoto.com/jp_jp/news-vermeer2026-jp
フェルメール《真珠の耳飾りの少女》展
会期/2026年8月21日(金)~ 2026年9月27日(日) 会期中無休 ※日時指定制
会場/大阪中之島美術館 5階展示室
vermeer2026.exhibit.jp/

