暮らしを豊かにする情報には常にアンテナを張っておきたいもの。フリーライターの和多亜希さんが、取材から得た今知っておきたい情報をご紹介。
世界遺産である熊野古道は、神秘的なスポット。苔むす石畳を歩くトレッキングはもちろん、ステイするだけでも自然のパワーを大いに感じられる。そんな熊野古道の参詣道のすぐそばに今春、ヴィラ型コンテナホテル「SEN.RETREAT CHIKATSUYU(セン・リトリート チカツユ)」がオープン。「SEN.RETREAT」は大自然の中でストレスをリセットし、リトリート体験ができる無人運営宿。
場所は熊野古道の中辺路(なかへち)ルートのちょうど中間地点である「近露」。コンテナ1棟をひとつの客室としているので、直接外から出入りでき、部屋タイプ次第でウッドデッキや芝テラスもあるなど、居心地抜群。
大自然の懐に抱かれた場所で、鳥のさえずりで目を覚まし、テラスでそよ吹く風を感じる――、そんな静謐な時間を過ごせるのはこの上ない贅沢。ヴィラはWi-Fiも完備されているので、ワーケーションにも最適!
無人宿だからこそ、チャレンジできる
「SEN.RETREAT」の中でも、「CHIKATSUYU」は「遊び心満載の、ちょっとルーズで心ゆるまる宿」がテーマ。日常ではなかなか体験できない焚火台があるほか、自分たちで薪を割って石窯でピザを焼いたり、燻製窯でジャーキーを作ったり、手作り体験ができるのが魅力。何より誰でも簡単にできるようにセッティングされているので、いろいろチャレンジしたい気持ちに。昼は展望台で深呼吸、夜は焚火の揺れる炎を眺めているだけで、気持ちがほぐれそう。
部屋で思い思いに和み、安らぎ、寛ぐ
コンテナヴィラとはいえ、エアコンは完備され、調理家電や調理器具はひと通り揃っているほか、シャワールームも部屋によってはバスタブまであって、至極快適。
日中はプライベートガーデンで読書にふけったり、夜はハーブティーやコーヒーを飲んだりしながらNetflixで映画やドラマ三昧も。
ヨガマットも常備されているのでテラスでストレッチしたり、部屋にあるモルック(北欧の木棒ゲーム)で遊んだり、なにより自然を濃密に感じる時間が究極のウェルネスかも。
和歌山の味覚に舌鼓
好きな食材を買ってきて部屋で調理できるとはいえ、1日目はやはり食事付プランがおすすめ。プリペアードスタイル(用意されている食材をゲストが料理する形式)で、夜はBBQやチーズフォンデュ、アヒージョ、朝はホットサンドというメニュー。BBQは地場産品にこだわり、お肉はブランド牛の「紀州和華牛」がいただける。オールインクルーシブのドリンク類(持ち帰り可能)は、地元のクラフトビールやレモンワイン、搾りたてのようなミカンジュースや梅サイダーなどを熱々の食事と共にいただけば、最高!
近くの自家焙煎珈琲店から取り寄せた有機栽培コーヒーも格別。ミルで挽いて、挽き立てをドリップ。朝食のホットサンドと共に。
満点の星空とぐっすりした眠り
熊野古道を訪れたなら、少しだけでも森林浴を楽しんでみてほしい。運動後の心地いい疲れで寝つきもよく、ぐっすりと眠れるはずだから。写真の6人部屋の2つの寝室(2人から宿泊可能)は、どこで眠ろうか迷うくらい心地よさそう。
晴れていれば、夜空を見上げることだけは忘れてはいけない。暗闇に光る星の大きさに圧倒されること間違いなし!
※南紀白浜空港、紀伊田辺駅から車(タクシー)で約1時間(駐車場完備)。本数は限られるが、路線バスもあり。
SEN.RETREAT CHIKATSUYU(セン・リトリート チカツユ)
和歌山県田辺市中辺路町近露1806
https://sen-retreat.com/
和多亜希の記事をもっと読む。