スタイリスト青木貴子さんによる、素敵な人に一歩近づく生き方指南。こんな時代だからこそ、前を向いて歩いていくためのヒントをお届けします。
秘密はイケナクナイこと!?
あなたはだれにも言えない秘密を持っていますか?
秘密ってなんかちょっと「イケナイこと」のような意味合いやイメージがありますよね。これって小さい時に「隠し事はいけません」とか言われて育ったからでしょうか? 家でも学校でも、大人はそんなことを言っていたから、秘密=隠し事=イケナイという構図ができあがってしまった。大人からすれば隠し事のない子供の方がたしかに扱いやすい(笑)、子供は良い子でいたいし素直だから「隠し事はしないほうがいいんだ!」って思い込んじゃった。三つ子の魂百まで、「秘密はイケナイ」という感覚がいまでも刷り込まれていたりしませんでしょうか? さて、なんで秘密の話をしているのかというと、秘密を持つことがとっても重要で、大切という話を伺ったからなのです。
魅力的なひとになる秘訣
ある日、尊敬する方(人生の大先輩、ちなみに男性)から、より良く生きる術や魅力あるひとになるには、どういったことが必要かという話を聞かせていただく機会がありました。たくさんのヒントを伺ったなかで、ダントツ印象に残ったのが「秘密を持つひとになりなさい」という言葉。魅力的なひとになる秘訣は、心に秘密を持つことだと仰ったのです。
たとえば何か心惹かれるものに夢中になる、それをとことん調べたり入れ上げたりする。対象は物でも、人でも、習い事でもなんでも構わない。それを秘密として持ちなさい、と。魅力的なひとに見えるその「秘密の肝」は、夢中になれて深く掘り下げることが出来るものであること。そしてそれを誰にも言わない、どんなにどんなに言いたくなっても自分の中だけに内包する。
すると心に持っている秘密が「えもいわれぬ魅力として外に流れ出る」というのです(えもいわれぬ、とは何とも言い表わせないという意味)! なんだかわからないけど魅力がある…、そんなひとって素敵ですよね! 私もぜひ、なりたい!!
心豊かに過ごすために
私なりに、秘密を持つと魅力的になれるのは何でかなぁと考えてみました。もしも心の中に夢中になれる大切なものが息づいていたら、それだけで幸せな気持ちになれそうです。しかも誰にも言っていないとしたら、自分だけでその愉しさを噛みしめることになる。育てている秘密のことをふと考えただけで「ふふっ」ってニンマリ、いやここは上品に表現するとしましょう、微笑むことができそう。何だか嬉しそうな人も、他人からは素敵に映ります。そして深く掘り下げ、何かの本質をつかむことは自身に確かな自信を与えてくれると思います。対象を掘り下げる作業をすることで、心の働きが良くなり、感性も研ぎ澄まされる。自信を秘めているひとは絶対的に素敵に見えます!
秘密とは、他人に知らせないようにすること。隠して人に見せたり教えたりしないこと。そのような様やそのような事柄。そして、「人に知らせない奥の手や秘訣」といった意味も。そうか秘密は魅力的なひとになれる「奥の手」、師が語って下さった「秘密」の効用はきっとこの意味合いが含まれている(に違いない)。心が豊かになる秘密をたくさん持てたら、魅力がレイヤーになってすごいオーラを放つに違いない! 素敵な秘密をいくつも持っているひとは、絶対にひとを惹きつけます。
心の中の奥の手は誰にも教えないとして、魅力的になれる奥の手を持つ方法は秘密にしないでいましょうね。素敵な秘密を持つひとが増えたらこの世は素敵なひとだらけになって、とんでもなく楽しくなりそうですから。
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