日々言葉について思考を巡らせている書画家・夏生嵐彩の連載「言葉の森」。今回は、2022年の干支、寅を水墨画で描く方法をレクチャーします。
皆さんこんにちは。今年も残すところあとわずか…バタバタと年末に向けてお過ごしのことでしょう。
ところで最近年賀状ってどうしていますか? 以前よりも枚数を書かなくなっている方も多いのではないでしょうか。せっかく数枚だけでも書くのであれば、今年は思い切って水墨画で寅の絵を書いてみませんか?
年賀状は書かないよ~という方も、ご自宅の玄関やデスク周りに飾ると一気にお正月気分が味わえるので、ぜひ挑戦してみて下さいね!
誰でも真似できる!寅の描き方
●用意するもの
小さめの筆2本(a薄い墨用、b濃い墨用)
墨汁
墨汁を水で薄めた薄墨
●描き方
1. まず、筆aに薄墨をたっぷりつけて、Tの字を書きます。
2. 次に、筆bで筆先だけに濃い墨をつけて、目と鼻を小さく書きます。目の角度や離れ具合で表情が変わって見えるのでいろいろ試してみましょう。
3. 口をひらがなの「ん」のように書きます。(筆b)
4. ひげをつけたします。(筆b)
5. 薄墨でほっぺたのトラ模様を書きます(筆a)。一気にトラらしくなりましたね!
6. 筆aで少しだけ濃くした薄墨を作り、耳を書きます。大きくなりすぎないように!
これで顔の完成です! 続いて体を書きましょう!
7. 薄墨をたっぷりつけて、寅の腕を時計回りに一気に書きます。(筆a)
8. 同じ筆(筆a)で、しっぽを書きます。しっぽの先からS字に書きましょう。S字のくねらせ方で絵の雰囲気が結構かわりますよ!
9. 腕としっぽのあいだで不自然な間がある場合は、胴体をしましまに書いて付け足しましょう。
10. 最後に筆bで寅のシマ模様を足して完成です。
いかがでしたか?
水墨画って聞くと難しそう!って思ってしまいますが、簡単な10ステップでトラらしく描けたのではないでしょうか。思ったよりにじんでしまったり、形が取りにくかったりしたところもあったと思いますが、それもそれでいい味になっていると思います。
ぜひ、今年はひと味ちがった年賀状づくりにに挑戦してみて下さいね。
それではまた!
夏生嵐彩の記事をもっと読む。