コロナ禍の影響も受け、ものに対する向き合い方や、選び方が急速に変化しつつある今の時代。
あなた自身ができることとは――。
今回は、日々SDGsを意識した情報発信をしている現場のプロから、GINGER世代が今できることに関するアドバイスを伺いました。自分らしい、意思を持ったステキな大人であるために、少し立ち止まってしっかり考えてみましょう。
今回、お話を伺ったのは・・・
・一般社団法人ハミングバード 代表理事 荻原正子さん
・ファッションモデル 渡辺知夏子さん
・マーケティングディレクター 菅野和弘さん(株式会社スーパーモダニズム 代表)
・GINGER統括編集長・WEB編集長 平山由紀子
肩に力を入れずにサステナブルを受け止めて!
コロナ禍により、急速にライフスタイルが再構築されている昨今。「ニューノーマル」「SDGs」「サステナブル」といったキーワードは、すでにGINGER世代の皆さんにも浸透し始めているはず。ファッション、ビューティアイテムをセレクトするときに「地球にやさしいものは・・・?」と、ふと気に留めるようになった人も少なくないと思います。
さて、その裏側ではどんな変化が起きているのでしょうか。
菅野 「新型コロナに見舞われたことにより、世界は一変しました。本当の心の豊かさは何なのかが、改めて問われています」
平山 「ファッションやコスメの展示会に行くと、この商品がいかにサステナブルに作られているかを語られる機会が年々増えてきています。当たり前のように、商品が出来上がった背景を伝えてくれる時代に。これはとても大きな変化」
使い捨ての便利さから抜け出し始めている今。長く愛せるものを選ぶシーンで大切になるのが、そのものが持つストーリーです。理解し、意味を持って選択することが、長く愛せることにつながるというのが皆さんの意見。
荻原 「見た目の良し悪しだけではなくて、商品が作られてきた道のりにも興味をもって選択していけたら素敵だなと考えながら情報発信に努めています」
平山 「ものに対してもっと深く知ろうという気付きがないと、ただ『可愛いから』『流行っているから』という選び方になってしまいがち。その向こう側もきちんと見ていこうということをGINGERが呼びかけることで、新しい価値観に基づいたリアクションを起こすきっかけになればと思っています」
サステナブル、SDGsと耳にすると、なんだか難しく感じてしまうかもしれませんが、実は皆さんもすでに実践している可能性も。
渡辺 「例えば、SNSで冷蔵庫の残り物を使った簡単な料理を紹介したりするのですが、私の場合サステナブルという言葉はわざわざ使いません。真似をして作っているだけで、知らないうちにサステナブルに。そんな感覚を大事にして情報発信するようにしています」
自分自身の普段の行動のなかから、サステナブルにつながっていることをピックアップして再認識するということも、意識改革のファーストステップ。無意識のアクションを整理してみることから始めるとよいかもしれません。
荻原 「新しい生活様式になっていくときに、単に豊かさを求めるだけではなく、人々と自然が共存して、いつまでも内面からも美しく幸せに暮らせる地球環境を守っていきたいなと思います」
今すぐできるサステナブルなワンアクション
では、実際にどんなことから始めるとよいのでしょうか。皆さんに、今すぐできるサステナブルなアクションを伺いました。
★荻原正子さんのおすすめアクション
皆さんの食生活にも「ミートレスマンデー」を取り入れてみませんか? ミートレスマンデーとは、週に1日お肉を食べない日を設けるというアクション。実は、牛のゲップや排泄物から発生するメタンガスが温暖化につながっていることをご存じですか? 食肉の消費を減らすことが、その影響を食い止める一歩に。一人ひとりの小さな心がけが、大きな意味を持つと信じています。
★渡辺知夏子さんのおすすめアクション
自分のクローゼットにあるものを把握しましょう。今持っているものを把握していることで、自然と新しいものの迎え入れ方が変わります。気になるアイテムを見つけたとき、手持ちのアイテムと合わせてどんな着回しができるのかをイメージして、本当に必要なものだけを購入。長く使えるものは・・・?と意識しながら選ぶことも大切ですね。
★菅野和弘さんのおすすめアクション
ぜひミニマリズムを意識してみてください。例えば、マグカップを買うとするなら、デザインが目を引く、取っ手の飾りが可愛いという観点ではなくて、シンプルで美しいものを選んでみる。そうすると飽きがこなくて、長く愛せるということにつながると思いますよ。
★平山由紀子編集長のおすすめアクション
ペットボトルを捨てるときには、必ずラベルをはがす、キャップは別途リサイクルへというワンアクションを追加してみてください。ペットボトルの本体と素材の異なるラベルは、リサイクルの妨げに。誰かにゆだねるのではなく自ら動くこと。大切なのは私たちの小さな心がけです。
小さなアクションの積み重ねが、大きな変化をもたらします。身近なことから意識改革を始めてみましょう。
まもなく開催されるアドバタイジング ウィークでは、今回紹介したトークの全内容を動画でご覧いただけます。 アドバタイジングウィーク・アジア2020は、マーケティング、広告、テクノロジー、ブランドなどの分野で活躍するプロフェッショナルが世界中から集まり、業界の第一人者を迎えてのセミナーやワークショップがおこなわれるマーケティング、広告の世界的イベント。
荻原正子さんがアメリカで感じているニューノーマル、渡辺知夏子さんの地球のことを考えたライフスタイルや、平山由紀子編集長が語るSDGsを特集したGINGER9月号ができるまでなど、あなたのスタイル作りに役立つ詳細をノーカットでお届けしていますので、ぜひご覧ください。
アドバタイジング ウィーク
~New Normal マーケティングという猛獣の扱い方で世界がかわる~
広告の持つ社会を動かす力とは。The Power of Marketing
「できる」の気持ちが集まれば、きっと未来は変わるはず。個人や企業のエシカルアクションをサポートするHummingbirdの活動はこちらをチェック。
衣装協力(渡辺知夏子さん着用分)
ブラウス¥46,000、パンツ¥49,000/ともにヴィンス(Vince. 表参道店)
TEL:03-6804-1224