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TRENDライフスタイル

2020.09.11

「好きな人の過去が気になる」ときに考えたいこと

ドッグラバーはそれこそ世界中にいて、かけがえのないパートナーとして愛犬と仲睦まじく暮らしています。パリの街にもそんな幸せそうな、飼い主&犬のカップルやファミリーがたくさん。その素敵な関係を、ちょこっと覗き見。

このコの過去を知りたいと思う理由

松永学

松永学
パリ在住のヘアアーティストMASSATOさんは、2年前に愛犬ルーを家族に迎えました。
グリフォンとラブラドールのミックスと思われるルーは、5歳のオス。出生地は不明。いろいろとわからないことがあるのは、ルーが保護犬だからです。
松永学
MASSATOさんの娘アリスさんが、保護犬サイトで見つけて一目惚れ。もう少し遅れていたら、助けられないところでした。
松永学
ルーという名前は、シンガーのルー・リードが由来。奥様のユキコさんが、ルー・リードが大好きなのだそう。

松永学
「猟犬(ラブラドール)の血が入っているせいか、ルーはとにかく動くことが大好きで。ジャンプ力もすごい。2メートルぐらいは跳びます。パリでは朝夕にドッグランできる場所に行きますが、田舎に連れてくるとさらに生き生きとしてる。森でウサギとかの小動物を追いかけたり、鹿みたいな大型の動物も追いかけていくんですよ」
松永学

ルーの運動量は半端ないので、相手するのも大変なのだそう。

「遊んであげているはずが、こちらが遊ばれている感じです(笑)。ボールを投げて取ってきても、途中までしか持ってきてくれない。相手にも動くように仕掛けてくる。賢くて、こちらの顔色をいつも見ているんです」

松永学
それでいて、子供たちと遊ぶときは、ちゃんと子供たちのペースに合わせているルー。本当にお利口さん。

松永学
以前はフォックステリアのモンティを飼っていたMASSATOさん。サロンの顧客だった女優のレティシア・キャスタさんにブリーダーを紹介されてモンティに出会い、初めて犬と暮らすことに。
13年間一緒に過ごして、5年前に天国に旅立ったモンティ。
家族の大切な一員だったし、とても可愛がっていたけれど、「今思うと、犬のことをきちんと理解しきれていなかったかも」と振り返ります。

松永学
だからルーについては、今まで以上にしっかりと寄り添って信頼関係を築けるようにと心を配っているそう。

この家に引き取る以前の生活がどんなだったか。言葉は通じないから、それは想像するしかありません。でも、家族でルーについて話しているうちに、幾つかわかってきたことがありました。

「まず、フランス人の40代の女性が家に現れると、異常な反応を示します。たぶん、以前の飼い主を今でも探しているのかも。
それから音にも敏感なので、何かトラウマがあるのかもしれませんね」

ルーがどんな過去を背負っているのかを知りたいと思うのは、ルーをより知ることで、より良い関係を築くため。
世の中には、好きな相手の過去を知って、嫉妬したり、優位に立とうとしたり、曲解して態度を変えたりする人がいるけれど、それは自分本位。”知ること”は相手のことを理解して、互いの関係をより大切にするためでなければ。

松永学
ときどきフラリと姿を消してしまうことがあるので、MASSATOさんの電話番号をルーの首輪に付けてあるのだそう。

「ルーを保護してくれた人から、今まで何度電話がかかってきたことか! たぶん、放っておいてもそのうち戻ってくるかとは思うのですが、やはり毎回心配で・・・」

もしかしたら、以前の飼い主を探しに行っているのかも? こんなに慕っていた犬を、なぜ捨ててしまったのか。何か事情があるにせよ、ルーの気持ちを推し量ると胸が痛みます。

松永学
MASSATOさんと奥様のユキコさん、娘のアリスさんとパートナー、そしてルー。

2年間一緒に生活して、「ルーの気持ちがよくわかるようなにった」と語るMASSATOさん。今ではすっかり”阿吽の関係”を築けているそう。

人にも犬にもそれぞれに過去の歴史があって、だからこそ、今の”その人”そして”その犬”が出来上がっているのです。そしてこれからさらに一緒に過ごす時間を積み重ねて、互いに影響を与えながら、いい関係を築いていく——。

MASSATOさんファミリーに思いきり愛されているルー。過去を思い出して切ない気持ちになったとしても、それが今の平和な毎日を確認できることにつながっているといいですね。
もう、新しい家族との歴史が、幸せに紡がれているから。

PHOTO=MANABU MATSUNAGA

TEXT=GINGER編集部

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