地球のためになることをしたい気持ちはあるけれど、その世界に飛び込む覚悟ができていない・・・という人も多いのでは? でも、今だからこそできる小さな貢献を、“SDGs”の達成を支援する慈善団体として2020年3月に設立された「ハミングバード」とともに始めてみませんか?
世界には素敵な行動を起こしている人がたくさんいる!まずはそれを伝えることから始めたい
社会や環境の大切さをわかっていても、おしゃれもしたいし、時にはラクもしたいというのが本音。だからつい「見ないフリ」をしている人もいるかも。そんな私たちと同じ目線で、自分たちにできる貢献を考え、一歩踏み出しているのが「ハミングバード」。今年3月に3姉妹で立ち上げた一般社団法人だ。
ハミングバード代表理事の3人。
〈左〉荻原正子さん 高校時代スイスに住んでいたとき、自然の偉大さに触れて地球環境保全を学び始める。アメリカの美術大学でテキスタイルを専攻。現在は北カリフォルニアに暮らす。3児の母。
〈中〉荻原優子さん 短大の保育科を卒業後、幼稚園教諭として働く。アメリカと韓国への留学をきっかけに海外について知るようになる。現在は韓国人の夫と結婚し、2児の母に。趣味は子供たちとの料理。
〈右〉荻原桃子さん イギリスの大学で環境学を専攻。ロンドンで環境教育のインターンとして働いたのち、ブライトンで自然農法を学ぶ。2018年バリでヨガインストラクターの資格取得。
きっかけは、三女の桃子さんのひとことだった。「もともと家族で環境についてよく語り合っていて、私自身も大学ではサステナビリティを専攻していました。あるとき、あと10年以内でなんとかしなくては、地球は壊滅的な状態になると知り、姉の正子に相談の電話をして(笑)」
自分たちだけでひっそりと、環境に優しい行動を続けているだけではもうダメだね、と話し合った姉妹は、素敵な活動を広く伝えていくという手法を選びました。
「すでにいろんなところで環境活動を頑張っていらっしゃる方はたくさんいます。でもそれがちゃんと多くの人に届いていないんじゃないかと思ったんです。だから、私たちがそんな皆さんの応援団として、情報をさらに広げていきたいと思いました」と正子さん。
「私は現在カリフォルニアに住んでいて、日本へは飛行機で往復しています。例えばそれだけでCO2を大量に排出していることを考えると環境についてなんて語れない、という思いもありますが、そんな矛盾も受け入れながら、できることを発信していかなくてはと思ったんです」
次女の優子さんは3人のなかでも一番社会問題から遠いところにいたそう。
「環境の話をされるとちょっとしんどいと感じるほうでした。でも4歳と2歳の子の母として、子供たちの未来のためにも地球は守りたい。今の生活を180度変えなくても、何かを買うとき、“おしゃれかおしゃれじゃないか”だけじゃなくて“地球に優しいかどうか”という視点も持つ、というだけでも、一歩一歩変われるんじゃないかと思っています」
新型コロナウイルスの影響でスロースタートとなったものの、現在は毎週日曜日J-WAVEでの番組提供や、YouTubeをはじめ、さまざまな形で情報発信を計画中。
ほぼGINGER世代の3姉妹。「伝える」という活動は、私たち世代だからこそできる貢献の形だと言う。
「私たち世代は素敵なものを見つけるのが得意だし、SNSなどを通してそれを写真や言葉でシェアするスキルにも長けていると思います。環境を考えることって、怖いことや厳しいことではなく、ハッピーでポジティブなことなんだ、という空気を一緒に作り出せていけたらうれしいですね」(正子さん)
彼女たちの活動は広がっており、フォーラムやワークショップ主催のほか、メディアと連動して社会貢献活動を紹介していく予定。現在は毎週日曜日J-WAVE「MAKE MY DAY」にて8時30分から「HUMMINGBIRD SUSTAINABLE LIFE STYLE」コーナー提供中。
(https://hummingbirds.tokyo/)
ハミングバードイチ押しの”SDGs活動”が活発なブランド7
1:ドクターブロナー
こちらは正子さんのおすすめのブランド。グランドキャニオンでも推奨されるオーガニックソープの「ドクターブロナー」(ネイチャーズウェイ)。有機栽培の植物、天然由来成分100%、生分解性に優れた自然に還るソープ、100%リサイクルプラスティックの容器、動物実験をいっさい行わないなど、環境や生き物に配慮した選択が。グランドキャニオンの公式ガイドラインにも「洗浄料はドクターブロナーのようなものを」と記載されているほど! カラフルでポップなパッケージも魅力。カリフォルニアではバルク売りもしているそう。
2:チラバッグス
正子さんおすすめのもう1ブランドは、コロンビア北部グアヒラ半島に暮らす先住民、ワユー民族が、日々使っている伝統的な手編みバッグの「チラバッグス」。
可愛いのはもちろん、フェアトレードブランドとして、中間業者をいっさい通さず、ワユーの女性たちと何度も話し合いを重ね、正当な賃金の支払いを行い、愛情と時間をかけて作り上げられた特別なバッグ。エレガントでポップなデザインが素敵! コロンビアに住む女性たちの生活の向上にも一役買っているそう。
3:アディダス ジャパン
優子さんは、2024年まで全製品リサイクルポリエステルを目指す「アディダス ジャパン」を推薦。プラスティックの再利用から生まれた製品は、メッセージ性を伴いながら、見た目もおしゃれで可愛いのがうれしい。
写真はバージンポリエステルを使わず、ペットボトルなどのプラスティック廃棄物から抽出したリサイクル素材「primegreen」を使い、高性能と耐久性を実現した製品。さらに製品だけでなく社内の環境にも気を遣っているのだとか。
4:サンゴに優しい日焼け止め
海が大好きな桃子さんは「サンゴに優しい日焼け止め」に注目。最近気になる、UV品に含まれる海洋生物への有害物質。それらを排除した日焼け止めは私たちの肌にも優しい。バームタイプは脱プラスティックで容器も環境に優しい。売り上げの一部は沖縄の「サンゴ移植活動」へ使われているそう。
5:Dr.ハウシュカ
自然環境も働く人も守るスキンケアの「Dr.ハウシュカ」。全製品オーガニック・ナチュラル化粧品認証NATRUE取得。動物実験は行わず、可能な限りバイオダイナミック農法という有機農法で原料を育てている。またアフガニスタンなどではアヘン栽培からダマスクバラ栽培に転換するなど、農家のサポートも実施。
6:リブラ
「リブラ」は、服を染めるときに出る水による汚染に注目し、京都の職人の「新万葉染め」という草木染めで、ひとつひとつ丁寧に仕上げられている。天然素材で染めたシルクやオーガニックコットンの下着は、肌触りの心地よさに加え、生きた植物のエネルギーを感じられるはず!
7:WE-AR
植物・繊維の成長を尊重し、加工の段階で環境面に好ましいプロセスを踏めるかどうかを第一に原料を選定、そのうえで肌に優しく上質なものを選んだ、環境にも人にも優しいプロダクツ「WE-AR」。ニュージーランドではライフウェアブランドとして展開し、日本ではスタジオ・ヨギーの店舗やオンラインでヨガウェアラインが手に入ります。
さらにファッションを取り巻く現実を”映画”で知っておこう
エシカルなアイテムを選んで買うことも大切だけど、ときには目をそらしたくなるようなファクトを知ることも大事。衣服の海外生産率97%の日本では服の生産現場は目に見えづらいけれど、洋服を買う行為が知らないところで環境破壊につながっていると伝えるのがこの作品。日々の自分の選択が、世界とどのようにつながっているのかを意識してみましょう。
全国各地で自主上映会が開催されているほか、個人鑑賞用にDVDも販売中。
上映会情報は下記のサイトをチェック!
地球に優しいもの=センスがいまいち、という時代は終わっています。今はおしゃれで、しかも社会貢献にもなるアイテムを選択し、それを伝えシェアしていくことが大切。
「ハミングバード」とととも持続可能なことを実践、そして広めていきませんか?
一般社団法人ハミングバード
Instagram: hummingbirds.tokyo