時代を超えて、私たちのライフスタイルに寄り添い、ともに歴史を歩んできたデニム。その象徴とも言えるのが、150周年を迎えるリーバイス®︎の501®︎。節目を迎えるブランドを直撃!
ダメージさえも味になる、自分だけのデニムを育てる喜び
5月20日で150周年を迎えたリーバイス®︎の501®︎。言わずと知れた、デニム界でもっとも長く愛され続けているモデルだ。これだけの長きにわたり、王道デニムと称されるゆえんはどこにあるのだろうか。プレス担当者に伺った。
「やっぱり歴史があるというのは強いと思います。過去をたどれば、他ブランドさんのデニムでも501®︎にインスパイアを受け、オマージュされたものが流行った時代もあったぐらいなので。歴史が長い分、流通量もすごく多いので、どの古着屋に行っても見かける機会が多いですよね。それに、時代によってスキニーが流行ったり、最近は太いものが主流とされるなかで、極端に流行に左右されないスタンダードなシルエットであることも大きいかもしれない。手を伸ばしやすい価格帯も魅力ではないでしょうか」
ひと口に501®︎と言っても、そのバリエーションは実に多い。
「色やデザインが豊富なので、自分好みの501®︎が絶対に見つかるというのも、人気の理由だと思います」
長年アップデートを繰り返し、進化を遂げてきた501®︎。ボタンやポケット、ステッチなどのディテールに時代感が反映されているが、いつの時代も変わらず象徴的なのが開閉部。ジップではなく、前開きにボタンを隠した“ボタンフライ”が採用されており、洗いをかけて縮んでもズレが生じにくいこのデザインは、150年経った今も健在。ひと目で501®︎とわかるアイコンのひとつとして、愛され続けている(1950年代に一部、ジップ採用モデルも存在する)。
501®︎のほか、昨年からじわじわと女性人気が高まっているのが“バギーダッド”と呼ばれるゆったりデニム。まるでお父さんのクローゼットから借りてきたようなバギーシルエットが、特に20代の女性から支持されているという。
「太もも回りに余裕があるシルエットのデニムで、なかでもライト系のカラーが人気です」
さらに、アーカイブをもとに当時のデザインが忠実に再現された、リーバイス®︎ヴィンテージクロージングのリジッドデニムも、若い世代で人気が高まっているそう。
「これまでは中高年の方を中心に人気だったんですが、最近は20代前半の方も買いに来てくれて。はいていくうちに“自分専用になる”というか、カスタムしていく感覚は世代問わず人気があります」
こうして、時代を超えて私たちとともに歴史を歩んできたデニム。その取り扱いに注意点や、長く付き合うコツはあるのだろうか。
「もともとはワークウェアだったわけですし、キレイに丁寧に扱うというよりは、ダメージが出てもそれがまた違う味になる。消耗して形状が変わっていく楽しさもまた、デニムの強みですからね」