ファッションエディター&ライターの江口暁子さんの連載。日々のセレブウォッチから読み解いたトレンドをご紹介。
ほどよいきちんと感がありながら、合わせやすく、クリーンな魅力たっぷり。大人のワードローブに欠かせない定番アイテムといえば、やはり白シャツ。最近はビッグシルエットの流行によって堅苦しさがぬけてきたことで、見た目も着心地も軽やかになり、ますますデイリーに取り入れやすくなりましたよね。海外ファッショニスタの間では、トレンドのオーバーサイズシャツはもちろん、ルーズなボトムスを合わせて“ゆるさ”を出しながら、モード感をひとさじ加える着こなしが人気のようです。
ミリアム・フラタウ
ドイツ出身パリ在住のインフルエンサーで、アート&クリエイティブディレクターとして活躍するミリアム。セレブ御用達ブランド、ワードローブNYCのビッグシャツをごくシンプルな白Tに重ねて、羽織りものとして活用しています。こなれ感漂うサンドベージュのタック入りワイドパンツはNY発フランキーショップのもの。ルーズなシルエットとメンズライクな白シャツとの相乗効果で、余裕オーラたっぷりですね。エルメスの「ケリー」バッグで上品さを添えて、パリジャンシックな着こなしに。
ヌール・ビラン・ヤヴザール
ファッション&コスメブランドを手掛ける、ヌール。トルコのインフルエンサー仲間とパリのファッションウィークでキャッチされたこの日は、引き続き大人気のボッテガ・ヴェネタのフルルックを披露。大きなフラップポケットがアクセントになる、スタイリッシュな白シャツをチョイスして、旬な光沢素材のゆるめなテーパードパンツにイン。ミュールでぬけ感を出しながら、辛口モードな雰囲気で着こなしています。ベルトのトリミングカラーとリンクしたグリーンのバッグが差し色効果満点ですね。
アヌーク・イヴ
大人のデイリースタイルをInstagramで発信しているオランダのインフルエンサー、アヌーク。ベーシックなユニクロのホワイトデニムに合わせたのは、パリ発サステナブルブランドSESSEIの白シャツ。ボタンダウンのトラッドなデザインは、胸ポケットに入ったイニシャルがオールホワイトのさりげないポイントになっています。レトロなフォルムのサングラスをスパイスにしながら、エルメスの「ケリー」バッグでアップグレード。シャネルのバイカラーパンプスで、洗練されたモノトーンコーデ完成。
ロージー・ハンティントン=ホワイトリー
自身が起ち上げたメイクブランドも話題のイギリス人スーパーモデル、ロージー。首元のボタンは開け気味に、腕まくりでラフに着くずした端正な白シャツは、ワードローブNYCのもので、実はミニ丈のシャツワンピ。ゆったりモードなザ・ロウのワイドパンツを合わせて、トップスとして活躍させています。足元は白で揃えたシャネルのダッドサンダルで、リュクスなリラックス感をアピール。あくまでもミニマルな着こなしに、ゴールド&ダイヤのジュエリーでゴージャスな煌めきをプラスするのがロージー流。
ジーナ・チャコプリア
ブログ歴13年目というベテランブロガーで、バルセロナのスタイルアイコンとして人気のジーナ。エレガントなデザインの、長い袖に遊び心溢れる白シャツはディオールのもの。ウエストマークしたベルトも同じくディオールのもので、キラリと光るロゴバックルがアクセがわりになっています。ハズシとして効いているのは、切りっぱなしの裾がヴィンテージライクなカジュアル感を醸すヴェトモンのデニム。プラダのトライアングルロゴ×とんがりトゥがシャープな白パンプスで、きれいめに仕上げ。
かっちりとした印象で、コンサバの代表アイテムだった白シャツが、エフォートレスに、スタイリッシュに進化している今シーズン。羽織りものにも、トップスにもなるアレンジ力の高さや、着こなし次第で表情を変えられて、個性が発揮しやすいことも支持されているようです。ヘルシーでクリーンな“白”の魅力を味方につけて、オン・オフ問わず、いろいろなコーデで活躍させたいですね!
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