ファッションエディター&ライターの江口暁子さんの連載。日々のセレブウォッチから読み解いたトレンドをご紹介。
冬のおしゃれに欠かせないアイテムといえば、やはりあったか小物。なかでもカシミアの大判ストールはリッチな質感や“差し柄”効果で大人気ですが、たまに巻き方に悩んでしまうことはありませんか? そんな時に役立つのが、この冬の旬アイテム、ビッグマフラー。さらりとかけるだけ、くるりと巻くだけの手軽さであったかいのはもちろん、その長さ&ボリュームでなにげないカジュアルにもインパクトを出してくれるので、海外インフルエンサーたちはコーデの仕上げ役として絶賛活用中のようです。
ダニエル・バーンスタイン
ファッションブログサイト「WeWoreWhat」の創設者として知られるNY出身のスタイルアイコン、ダニエル。エッジの効いたモノトーンコーデのポイントにしたのは、首にかけたバレンシアガのビッグロゴマフラー。たっぷりのフリンジが揺れるフィロソフィー・ディ・ロレンツォ・セラフィニのジャケットの主張にも、負けない存在感ですね。ニット帽とレギンスというラフなカジュアルも、ロングブーツをチョイスすることでトレンドを意識。プロエンザ・スクーラーのチェーンバッグでとことん辛口に仕上げています。
エミリー・リンドマーク
ストックホルムとバルセロナを拠点とするスウェーデン出身ファッションブロガー、エミリー。高級スキーリゾート地として有名なフランス・クールシュヴェルでのウィンターカジュアの主役は、ふわふわモヘヤ素材がキュートなアクネ・ストゥディオスのブロックチェック柄マフラー。オフホワイト~ブラウンでまとめたグラデーションコーデとぴったりなカラーリンクぶりがお見事ですね。軽快なライトブルーのストレートデニムで、ほっこりしがちなムートンブーツもすっきりクールに。
アリシア・ロディ
リシィの愛称で注目を集めるイギリスのインスタグラマー、アリシア。北欧発NA-KDのトレンチ風味なロングコートと同系色でなじませたのは、スウェーデンのストリートファッションブランド、ウィークデイの全長220㎝もあるというエクストラロングマフラー。さらに長さを増すフリンジも遊び心満載ですね。パームエンジェルズのロゴキャップでトレンドカラーのグリーンを差し色に。さりげなく色を揃えたナイキ×オフ-ホワイトのコラボスニーカーで今っぽいアスレジャーコーデのできあがり。
クレア・ローズ・クリツール
アムステルダム出身のデジタルインフルエンサー、クレア・ローズ。シンプルなブラックニットを大人っぽく盛り上げるのは、シックなミックスカラーのシャギーマフラー。こちらは北欧ファッショニスタをトリコにするノルウェー発ブランド、ホルスウィラーのもの。マフラーとトーンを合わせたボトムは、リーバイス501のダークグリーン。アディダスのアイコニックなスニーカー「スーパースター」スリーストライプスのグリーンと絶妙にマッチしていますね。ちなみにデニムは彼女の夫のものなんだとか!
ブランカ・ミロ
スタイリストやコンサルタントなど、いくつもの肩書を持つバルセロナのファッショニスタ、ブランカ。個性的なカラーブロックニットと色落ちしたインディゴデニムのヴィンテージライクな70年代風コーデは、カラフルな着こなしを得意とする彼女ならでは。さっと巻いたキャンディピンクのビッグマフラーが目立ち度満点ですね。こちらはイタリア発ハンドメイドデニムブランド、クローズドのフルルック。足元にはバイカラーでおなじみのシャネルのブーツを選んで、モードなエッセンスも忘れずに。
コーデの差し色にしたり、同系色でなじませたり、ブランドロゴをアピールしたり、抜群の存在感で着こなしにアクセントを加えられるビッグマフラー。カジュアルな雰囲気で気負いなく、簡単にぬくもりが感じられるコーデに仕上がるのが魅力といえそうですね。この冬は、ニット1枚でもサマになる、ボリュームたっぷりなビッグマフラーを主役小物にしてみてはいかがですか?
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