大好きな音楽に導かれ、たどり着いたイングランドの地。そこで中島颯太さんが出会ったのは、偶然のようで必然な出来事の数々と、これまで気づかなかった“自分自身”だった。インプットとアウトプットを繰り返すなかで見えてきたのは、「そのままの自分でいい」というシンプルな答え。2nd写真集『THE SELF』に込められた、彼のありのままの感情に迫ります。
中島颯太が更新した“表現”と“自分”

――2nd写真集の舞台にイングランドを選んだ理由を教えてください。
最初の打ち合わせで、ずっと行きたいと思っていたヨーロッパをリクエストさせていただきました。なかでもイングランドを選んだのは、音楽が好きだから。普段から、知らない曲を1日50曲聴くのが日課で、それでもまだまだ知らない音楽があるんですよ。
実際にUKの音楽をたくさん聴いてから現地に行ったんですが、その空気に身を置く体験は全然違いました。自分が聴いてきた音楽がどこから生まれてきたのか、少しだけ触れられたような感覚がありました。
――音楽にまつわる場所や音楽に触れているシーンも多く収録されています。このあたりも中島さんのリクエストですか?
そうですね。音楽に関わる場所は「絶対行きたい」と思っていました。スタジオでセッションもしてみたかったですし、僕は楽器もひと通りできるので、インプットもアウトプットの両方ができる環境に身を置きたいと思っていました。
なかでも特に行きたかったのが、レコードショップの「ラフ・トレード(Rough Trade)」。アーティストやDJの方たちからも、「絶対に行くべき」とオススメされていた場所なんです。ただ、実は撮影場所としては別のレコードショップにアポイントを入れていたのですが、街を歩いているときに偶然見つけて、コーディネーターさんがその場で交渉してくれて実現しました!
――すごい偶然ですね!
本当に偶然が多くて。ほかにも、イギリスに行く1ヵ月前、東京のポップアップで「かわいいな」と思って買ったTシャツがあったんですけど、現地で行ったパン屋さん(Jolene Bakery)のグッズだったんです。まさに奇跡的な出合いで、不思議な縁を感じました。

――イングランドでたくさんの出会いがあったと思いますが、印象的だったことを教えてください。
理由は分からないんですがいろんな方から爆モテしました(笑)。たとえば、レストランでトイレから席に戻る途中に、「写真を撮ってもいいですか?」と声をかけられて。理由を聞いたら、「ハンサムだから」って(笑)。
それだけじゃなくて、街を歩いていると「TikTokやってますか? アカウントを教えてください」って言われたり、たまたま通りかかった4人組の男性に「何してる人なの?」って話しかけられたり。あと、スタッフさんがロケハンしている間、僕だけが車の中で待っていたんですけど、隣に停まっていた車の方たちが、大きいクリスマスツリーを「よかったらあげるよ」って声をかけてくださって(笑)。
もちろん誰も僕のことは知らないんですが、そういう反応をもらえたのがすごく面白かったです。
――特別プレミアム版に収録されているミニ写真集『me day』は、撮休日の様子を収めたものだそうですね。
オフの日は各自自由に動こうと話していたんですけど、結局「みんなで行動したいよね」となって一緒に過ごしました(笑)。初めてお仕事をご一緒するスタッフさんもいたのに、「2年間ぐらいシェアハウスした仲だっけ?(笑)」って思うほど、気の合うチームでした。
そういえば、撮影中は雨が降らなくて。前日まではずっと天気が悪かったらしいんですけど、いざ始まったらずっと晴れていて「イギリスっぽくないな」なんて話していたんですが、唯一雨だったのがそのオフの日でした。
写真集のなかに「マイパワー」というフレーズを入れているんですが、不思議なくらい運が良くて。さっき話したこと以外にも、夜中に雪が降った日もあったんですけど、そのタイミングでの外での撮影はなかったことなど、全部いい方向に転がっていきました。
そして実は、ミニ写真集も最初から予定していたわけではなくて、帰国後に写真を見返して「これは残したい」となって。オフの写真はメイキングの感覚で撮っていたんですけど、途中たまにカメラマンの(荒木)勇人さんの本格的な演出が入ってきて(笑)。そういう意味でも、オンオフのない撮影になりました。

――今お話にあがったカメラマンの荒木勇人さんとのタッグについても教えてください。
通常版のカバーのシーンはわりと序盤の撮影だったんですが、勇人さんと感覚が合った瞬間でした。
それまでは、“ポーズを取る”ことを続けていたんです。ギターを持って、表情を作って、ここが一番綺麗に見える角度で、っていう。自分のなかでも、ダンスの感覚に近いというか、「こうするとよく見える」っていうイメージで撮ってもらっていたんです。
でも、ふとカメラのことを忘れて、その空間にいることを楽しんでいたら勇人さんが「それだよ」って言ってくださって。「これなの?」って(笑)。ポーズを取っていない状態が正解だと言われたのは初めてだったので、不思議な感覚でした。
勇人さんは「仕草の途中がいい」とか「力を抜いてギターを相棒としてただ持っている感じがいい」とか、そういう瞬間を大事にしていて、すごく新鮮でした。
――カメラのことを気にしないというのは普段のシューティングとは全く違う感覚ですよね。
そうですね。でも、今回の旅は「とにかく楽しめばいい」と言われたこともあって、仕事というより“好き”の延長で向き合っていました。ギターが好きだから弾いている、歌が好きだから歌っている、写真も好きだから撮っている。その自然な瞬間を切り取ってもらえた感覚です。それが特別な体験でしたし、一冊の形になったことが、本当に幸せなことだと思っています。

――タイトル『THE SELF』に込めた想いを教えてください。
僕は、怒りや悲しみ、辛さといったネガティブな感情に強く引っ張られることがあまりなくて。だから勇人さんに「もっと奥の感情を出して」と言われても、正直よく分からなかったんです。
でも、それも含めて“自分なんだ”と受け入れられた瞬間がありました。ネガティブな感情を無理に持とうとするんじゃなくて、もともとそういう感情の出方が少ない自分を、そのまま認めることができたときに、吹っ切れた感覚になりました。その経験を通して、「中島颯太」という存在をもう一度新しく知ることができた気がします。
タイトルは帰国後に決めたんですが、事前に決めていた「インプットとアウトプット」という旅のテーマに「THE SELF」がフィットしました。
――写真集のなかに散りばめられた「ポジティブフレーズ」も印象的です。
現地で感じたことは、すべてその場でメモしていました。それは、その瞬間に思ったことを、そのままの温度で残したかったから。恥ずかしいなと思うような感情も、ちょっと熱すぎるかなという言葉も、そうして書き溜めた言葉たちが、今回のフレーズにつながっています。
――そうした前向きな考え方が手に取る方の心にも響くと思います。
そうなったら嬉しいですね。人生は一度きりだからこそ、自分を好きでいられることがすごく大事だと思っています。感情って、どんな形でもいいし、その瞬間だけのものであってもいい。昨日まで好きだったものが変わってもいいし、「続けられなかったからダメだ」と思う必要もないと思うんです。
だからこそ、今この瞬間に「好きだ」と思えるものを、とことん好きでいてほしいなと思いますし、それを外に発信していくことで、いろんなものが繋がっていくような感覚があります。
結局、自分のことを好きでいることが、いちばん自然で、いちばん楽な生き方なのかもしれない。
今回の撮影を通して、僕自身もあらためて「このままの自分をを好きでいていいんだな」と思えました。誰かに似せようとしなくてもいいし、ネガティブな感情を無理に探さなくてもいい。そういう自分を、そのまま受け入れていいんだと思えたことが、大きな発見になりました。
【6月12日発売】中島颯太 2nd写真集『THE SELF』
初めて訪れたヨーロッパでのオール撮り下ろし写真集。旅の軌跡、等身大のナチュラルな表情のほか、自身がカメラを手にシャッターを切った「SoTaCaMeRa」にも注目。購入や特典など、詳細はこちらから。
中島颯太(なかじまそうた)
1999年8月18日生まれ、大阪府出身。2017年、約3万人が参加した「VOCAL BATTLE AUDITION 5 ~夢を持った若者達へ~」に合格し、ボーカルとしてFANTASTICSに加入。’18 年、「OVER DRIVE」でメジャーデビュー。’22 年からは俳優活動も本格始動し、ドラマ&映画『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』、映画『逃走中 THE MOVIE』、クアトロ主演映画『ロマンティック・キラー』などで好評を得た。LDH JAPAN のキッズエンタテインメント「KIDS B HAPPY プロジェクト」から誕生した新ユニット、EXILE B HAPPY のボーカルとしても活動中。
Instagram @sotanakajima_official
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