澤本夏輝さん(FANTASTICS)にとって初のフォトエッセイ『きらきらじゃない、僕の輝き方』が、3月6日(金)に発売される。「目立つこともカッコつけることも得意じゃなくて、きらきらとは程遠いんです」と笑う彼が語るのは、ダンスへの揺るぎない情熱と、穏やかな人柄がにじむ私的な物語。撮影の裏側から、リリースを目前に控えた今の心境までを聞いた。
ダンスで培った肉体と心の輪郭を記す

――9ヵ月にわたって連続刊行する「GL-9」というプロジェクトのスタートを澤本さんが飾りますが、どんなお気持ちですか?
僕は“トップバッター”をやるタイプではないので、最初に聞いたときは驚きました(笑)。でも、初めてのフォトエッセイですし、トップバッターという見られ方をする以上、全力で自分をさらけ出して魅せていこうという気持ちになったことを覚えています。
――タイトルは『きらきらじゃない、僕の輝き方』。打ち合わせの際に「僕はきらきらじゃないので」と語ったことが発端となっているそうですが、その言葉にはどんな意図があったのでしょうか。
写真集やフォトエッセイに、“きらきらした世界”というイメージがあったので、正直、自分には向いていないんじゃないかと思っていました。他のメンバーが過去に出している作品って、華やかな印象があったので、自分は「そうじゃないです」と編集の方に伝えておかないとと思って(笑)。でも、「やりたいことを教えてください」と最初に言っていただけて、すごく安心しました。
――そんなタイトルは気に入ってらっしゃいますか?
すごく気に入っています。今の自分にぴったりだし、“輝く”という漢字が自分の名前にも入っているので、より自分の名前が好きになりました。そして、自分の生き方と「輝く」ために頑張っている今が重なっているような気もして、本当にピッタリなタイトルです。
――そんな一冊は、当初思い描いていたものに近い仕上がりになったのでしょうか。それとも、想像とは違う形に?
いい意味でまったく想像と違いました! 自分のなかではもっと違う雰囲気になるのかなと思っていたんですが、実際はカッコよすぎるくらい(笑)。アーティスティックに撮っていただいたパートもあれば、完全にオフの自分を切り取った表情もあって、そのバランスがすごく良いと思います。結果的に、良すぎるものが完成しました。

――前半は、写真家 HIRO KIMURAさんとのセッションによるスタジオ撮影のパートです。撮影を振り返っていかがですか?
初めてのフォトエッセイということもあってもちろん気合は入っていたんですが、最初はわりとフラットな気持ちで臨んでいたんです。でも、HIROさんにお会いした瞬間に、その空気が一気に変わりました。HIROさんが発しているエネルギーやオーラが圧倒的で、「すでに頭の中にいろいろ描いているんだ」と、打ち合わせの段階で強く感じました。その瞬間に、自分ももっとギアを上げて挑まないと、と気持ちが切り替わったんです。例えるなら、気軽にお昼を食べに行くようなテンションで現場に向かったら、突然「ライブが始まります!」と言われたような感じ(笑)。それほどHIROさんの存在に動かされて、HIROさんを信頼し、この作品に向き合えました。
――撮影中、印象的だったことは?
撮られている間は、必死でした。自分をどれだけ表現できるか試されているような気持ちのなか、HIROさんが「Beautiful!」って声をかけてくださって、安心できました。
あと、撮影中にHIROさんが流していた音楽もすごく印象的でした。最初はレッチリ(Red Hot Chili Peppers)が流れていて、HIROさんと「これレッチリですよね?」なんて話しながら撮っていたんですが、衣装を変えるタイミングで、まるで『ゴッドファーザー』のような重厚な曲に切り替わって。自然と表情や動きもその世界観に寄っていった気がします。
さらに、HIROさんが撮影しながら「ちょっと怒りの感情でいこうか」「指先まで意識してみて」など、具体的な感情や動きをどんどん投げかけてくれるんです。その言葉が自分の引き出しを増やしてくれて、気づけば曲に合わせて心のなかで踊るような感覚で撮影していました。

――一方で、地元・松本でもロケが行われました。松本城や文化財にも指定されている施設、観光客で賑わう縄手通りなどで撮影をしています。
松本での撮影は、地元に帰ってきたときのありのままの自分で臨めました。生まれ育った場所や、行き慣れたスポット、自分の好きな場所を全部回れたのも大きかったです。出来上がったページを見ても、まるで松本の冊子みたいに、街の良さがぎゅっと詰まっていて。だからこそ、撮影中はずっとフラットな気持ちでいられたし、作っていない笑顔がたくさん出ていたと思います。地元で友達と過ごしているときのような感覚で挑めたので、終始すごく楽しかったですね。
――そんな一冊を通して、思い出深いカットはなんですか?
松本の撮影に両親が駆けつけてくれて、両親と手を重ねた写真はお気に入りです。僕を育ててくれたふたりの手がこの一冊に載っているのは、すごく感慨深いです。実は、そのあとに両親と3人の写真もHIROさんに撮っていただいたんですが、それは照れました。ああいう写真って普段絶対撮らないので(笑)。でも、ふたりとも恥ずかしがりながらも楽しそうに参加してくれて、嬉しかったですね。

――一冊のなかでは、生い立ちから今までのヒストリー、そして100問100答まで語っています。
率直に、「これぞ、フォトエッセイ!」と思いました(笑)。ああいうパートが自分の本にも入ると知ったときは、すごくワクワクしたと、同時に(100問100答では)「そこまで聞かれるんだ」という驚きもあって。これまでの経験だと、“10”話しても実際に掲載されるのは“2”くらい。でも今回は、“10”話したものがほぼそのまま載るくらい濃い内容になっています。以前からファンでいてくれている方でも、初めて知るような情報がたくさん詰まっているんじゃないかなと思います。
――一冊を通して、澤本さんの人生に“ダンス”が欠かせないことが綴られていますが、澤本さんが感じている“踊ること”の魅力と、“見ること”の魅力はどんなところにあるのでしょうか。
僕は踊ることしかできないんです。ダンスのおかげで今の自分があるし、だからこそ僕にしかできない表現がある。そこが僕が感じるダンスの魅力ですね。
そして、見る側にとっても、ダンスってすごく間口が広いんですよ。ダンスに興味がない人でも、ハウス、ロック、コンテンポラリー、ジャズ…いろんなジャンルのなかで「好きかも」って思えるものが必ずあるはず。ダンスって、構えて見る必要もないし、理解しようとしなくていい。自然と伝わってくるものがあって、それがその人のダンスの良さなんだと思います。

――ダンスで鍛え上げられた体が存分に活かされたビジュアルにも注目です。普段はどんな体づくりをされていますか?
筋肉をつけることは意識していないので、重いものを持つようなトレーニングはほとんどしていないです。メインは“動物の動き”を取り入れたアニマルトレーニング。たとえば、ゴリラの歩き方から着想を得た動きだったり、ウサギの跳ね方、トカゲのように低い姿勢で四つん這いのまま歩き続ける動きだったり。めちゃくちゃキツいんですが、“よりトカゲに近づくにはどう動くか”をイメージして、自分の体を寄せていくのが面白くて。道具もいらないし、家でもどこでもできる。かなりマニアックだけど、自分にはすごく合っているトレーニングです。
――改めて、楽しみにしている読者の方にメッセージをお願いします!
澤本夏輝の歴史が詰まっています。これまであまり語ってこなかった出来事も含めて、過去のことまで踏み込んで文章にしています。ほとんど網羅できたんじゃないかなと思うくらい、しっかり振り返ることができました。自分の歩んできた道を改めて言葉にするのは少し照れくささもあったんですが、読みながら、一本の線でつながっていくのを感じていただけると思うので、楽しんでもらえるとうれしいです!

――最後に、2026年のFANTASTICS、そして澤本さん自身はどんなことに挑戦していきますか?
FANTASTICSではアリーナツアー"SUNFLOWER"を控えているので、皆さんに思いきり楽しんでもらえることがいちばんです。また、ほぼ毎月どこかでファンタに会えるようなことを考えている最中なので、これから機会が増えれば、さらにファンのみなさんに楽しんでもらえるんじゃないかなと思っています。そして、直接会える場だけではなくて、SNSなどどこにいてもつながれる場所はたくさんあるので、FANTAROの皆さんに常にハッピーでいてもらえるように、発信していけたらと思っています。
個人的には、少しだけ体を大きくしたいと思っています。アリーナというステージは、ある程度“線”があったほうが見栄えがいいんですよね。華奢な体より少し厚みがあるほうが映えるので、体づくりは続けていきたいです。まずは3月、この本のイベントは、自分のファンの方だけが来てくださる場なので、ちょっと恥ずかしいですが…(笑)。せっかく会いに来てくださるので、「来てよかった」と思ってもらえる時間にしたいです。
【3月6日発売!】澤本夏輝(FANTASTICS)1st.フォトエッセイ『きらきらじゃない、僕の輝き方』

初刊行となるソロ書籍では、今までに披露していない“素の自分” を余すことなく表現。ダンスで鍛え上げた体と今の心の内側をみせる「究極の自己紹介本」。 購入や特典など、詳細はこちらから。
澤本夏輝(さわもとなつき)
1994年1月19日生まれ、長野県出身。FANTASTICSのパフォーマー。福島中央テレビ「ゴジてれChu!」内『FANTASTICS畑』や、cookpadLive「腹ぺこグルマンなつキッチン」、2023年4月からスタートの佐賀新聞「Fit ECRU」内『サワサガ食堂』では、特技の料理を活かしながらレギュラーコーナーを担当。アーティスト活動のみならず、マルチに活動の幅を広げている。
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