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2024.12.04

佐藤寛太「自分は人に恵まれている」。ドラマ「情事と事情」が新たな出会いに

佐藤寛太さんが出演するLeminoオリジナルドラマ「情事と事情」がいよいよ12月5日(木)より配信スタート。男女8人の“情事と事情”を巡る恋愛群像劇は、その危うさがクセになりドキドキハラハラしっぱなし。1話1話が映画のような重厚感で、一本観終わる頃には贅沢な疲労感と甘美な思惑でいっぱいに。

佐藤寛太「現場で世良が生まれた」

佐藤寛太

劇団EXILEに所属する俳優・佐藤寛太さんは来年1月にデビュー10周年を迎える。2011年の映画『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』を観たことがきっかけで俳優を志した佐藤さんは、高校3年生のときに事務所のオーディションを受けて芸能界に入った。

「自分が興味のあることにどんどん挑戦させてくれる事務所だと日々感じています。同じ劇団EXILEの先輩に、カフェを開いている人や日本酒を作っている人、学校の校長をやっている人に牛を育てている人がいらっしゃるんです。もし違う職業に目が向いたとしても、きっと応援してくれるので、入れて良かったなと改めて思っています」

「今興味があることでお金がもらえたら幸せですよね」と笑う佐藤さんは俳優以外にも、今年9月に行われた劇団EXILE写真展『また今日が過ぎても』で撮影を担当するなど、多才な一面を持つ。

「昔はあれもこれもいいなと羨望していたけれど、今は過度に憧れたり比べたりすることが減りました。それはどんなお仕事も地続きだと気づくことができたから。写真を撮ることや文章を書くことが好きなんですが、ありがたいことに好きなことがお仕事に繋がっていますし、そこでステキな人たちに出会えることも多くて。僕は本当に人に恵まれているんですよね。上京してすぐできた友達も作品を重ねるごとに出会う方々も、交友関係が広がっていく感じがすごくうれしい。その方々が僕を大事にしてくれるから自信が持てて、人と比べるものではないなって気付けたことが良かったのかもしれないです」

そんな彼がキャリアのなかでターニングポイントになった作品が2023年に公開された映画『正欲』だという。「キャストの方々はもちろん、現場のレベルが心が震えるくらい高かったんです。あんな経験は初めてでした」と大事にしている作品が、新たな作品へ繋がることに。

「『情事と事情』への出演は即決でした。それは今作の井樫(彩)監督の存在です。井樫監督が『正欲』を絶賛してくださったことを知人から聞いていましたし、いつかご一緒したいと思っていたタイミングでのオファーだったので、すごくうれしかったです。井樫監督はアーティスト性の強い作品が多くて、ひと言でいえば、自分の撮りたいものを撮っている方というイメージがあったので、今作の“恋愛のドロドロ”をどうやって撮るんだろうというワクワクでいっぱいでした」

Leminoオリジナルドラマ「情事と事情」で佐藤さんが演じるのは、写真家のアシスタントをしながら、カメラマンとして独り⽴ちするため売り込み中の世良晴人。仕事で出会ったフリーライターの中条彩江子(さとうほなみさん)と男女の仲になるが、彩江⼦の友人でセレブ妻の結城愛里紗(倉科カナさん)とも逢瀬を重ねるという、まさに“罪なオトコ”。

「現場では監督に『世良はヒロインだから』って言われ続けていました。事前に『世良は無邪気で明るくて好青年。自分の想いに真っ直ぐすぎて周囲を翻弄する』と書かれた人物像設定案をいただいたから、理解を深めることができたと思います。ただ、読み進めていくと、インドに放浪して、全国をバイクで旅して、写真を撮っていると経歴が書いてあって、『ん? これほとんど俺じゃん!』って(笑)」

続けて「だからと言ったら語弊があるんですが、世良の性格は遠からずも理解できる部分があって」と苦笑する。

「世良はいま目の前にいる人をいちばん大事にしてしまうんですよね。良くないと分かっていながらも、自分もそういう節があって…(笑)。例えば、友達2人に立て続けに会うときに、後に会う友達との約束の時間に遅刻しちゃうこともしばしば。『約束が迫っているからってこの場を急かしたくない』という思いが先行するというか、目の前にいる友達に向いちゃって、実は自分自身の行動の軸が曖昧。世良も彩江子さんと愛里紗さんの間で揺れ動く役柄で、残酷な素直さを知りました。『(目の前の)あなたには誠実ですよ』ということを本心で思っているから、本当に怖い男ですよ(笑)」

ふたりの女性の間で揺れる世良。自分の感情に素直すぎるがゆえに、時には残酷なことを平気で言ってのけることも。佐藤さんは、倉科さんやさとうさんとのシーンのなかで生まれた“ナマ”の感情に突き動かされてお芝居ができたと振り返る。

「特別に役作りをしたというよりかは相手役の方とのお芝居の掛け合いで世良が出来上がったように思います。倉科さんとは無言で目が合うシーンが多かったんですが、好意なのか確信の持てない意味ありげな視線を向けてくださって。だから自分も『どうしたらこの人の気を引けるんだろう』と常に緊張感とドキドキ感がありました。さとうさんとは感情が爆発するシーンが多かったので『喜ばせたい』という一心で撮影に臨んでいました。おふたりのおかげで、一瞬一瞬を世良として生きていられたと思います」

「事情のない情事なんてない。」――大人たちの“情事と事情”が複雑に絡み合った恋愛群像劇。不倫、略奪…愛憎渦巻く男女の行きつく先は。甘く危険なキャラクターに翻弄されて。

「登場人物たちがみんな愛おしくてすごく好きな作品です。みんな個性が強くて、大人なりに悩んでもがいている。苦悩の過程や情熱に突き動かされて恋に落ちる瞬間を丁寧に描いているからこそ魅力的です。また、スタッフさんがこだわっているだけあって画がものすごくキレイ。『なんかすごいかも』って思ってもらえるような作品に仕上がっているので、とりあえず1話を観ていただけたらうれしいです」

Leminoオリジナルドラマ「情事と事情」

原作/小手鞠るい『情事と事情』(幻冬舎文庫)
出演/倉科カナ、さとうほなみ、佐藤寛太、森香澄、寺西拓人、金子ノブアキ、真飛聖
監督/井樫彩
配信開始/2024 年12月5日(木)以降毎週木曜更新予定。
配信形態/1〜2話は広告付き無料配信、3話以降はLeminoプレミアムにて配信
話数/全8話
製作著作/NTTドコモ
lemino.docomo.ne.jp

佐藤寛太(さとうかんた)
1996年6月16日生まれ、福岡県出身。劇団EXILEのメンバー。主な出演作品に『イタズラなKiss THE MOVIE』、『いのちスケッチ』、『正欲』、『不死身ラヴァーズ』などがある。2025年2月に、NHK総合にてドラマ「リラの花咲くけものみち」が放送予定。
Instagram @kanta_sato_

PHOTO=阿萬泰弘(PEACE MONKEY)

TEXT=GINGER編集部

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